KOBE Diary

神戸から、愛する人たちへ。

スロベニアよ!

2008-06-27 | Weblog
スロベニアよ。

北にオーストリア、南にクロアチア、

西にイタリア、東にハンガリーに囲まれた、

中欧の小さな国。

昨夜ぼくは、あなたたちの歌声を聴いた。

「カルミナ・スロベニカ」女声合唱団。

あえてヨーロッパ音楽的な洗練を廃し、

だが繊細で、大胆で、とても知的だ。

「郷愁」という言葉がぼくの脳裏をよぎる。

故郷への郷愁。

ぼくは神戸にいるというのに。

その郷愁は、恐らくは「人間」そのものへの郷愁だった。

人間という故郷への、たまらないほどの郷愁。

胸を熱くする歌声。

ぼくらは、何と人間から遠ざかっていることかと、

思い知らされるその歌声は、

スベロニアの大地の匂いがして、

ぼくらの魂を揺るがした。


スベロニアよ。

今は発展し行く共和国だが、

その歴史は大国に翻弄され続けてきたという。

その悲しみを、苦しみを、喜びを、

ぼくは生々しく受け取って、帰路に着いた。

スベロニアよ。

懐かしい人間の魂の叫びよ。

確かにぼくは聴いた。

ありあまる悲劇を乗り越えた民衆の歌声を。

ぼくの胸深くに到達する、人間への賛歌を。



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