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おもむくままに・・・!

ゆったりと、流れのままに、拾いもしない、捨てもしない・・・。 おもむくままに・・・そして私がいる。

初恋草

2017-09-16 16:01:23 | Weblog



優しき歌Ⅱ(抜粋)    -立原 道造-

あのやうに
あの雲が 赤く
光のなかで
死に絶えて行つた

私は 身を凭せてゐる
おまへは だまつて 脊を向けてゐる
ごらん かへりおくれた
鳥が一羽 低く飛んでゐる
  (「II 落葉林で」より)

だが たつた一度も 言ひはしなかつた
《私は おまへを 愛してゐる と
《おまへは 私を 愛してゐるか と

はじめての薔薇が ひらくやうに
泣きやめた おまへの頬に 笑ひがうかんだとて
私の心を どこにおかう?
  (「I 爽やかな五月に」より)



彼の詩の世界に
迷い込んで 
長い年月が過ぎ行き

私の中で存分に
根を伸ばし 葉を増やし
新しい芽ばえも 
みえたかもしれないのに

何一つ これぞという実を
手にした記憶がない

惑い 彷徨い
生きた足跡を残せるならばと
書き続けて

どこへ辿り着きたいのだろう

また独り言のように

胸の中で 小さな言霊が
息吹はじめると

いぶかしがることもなく

恥ずかしげもなく

自分の言葉に置き換えてしまう


私の詩は ひみつの Last Will


バイオレットレナ(初恋草)
花言葉 ひみつ
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言わないこと

2017-09-16 04:00:00 | Weblog


あなたと出会えたことが

いまのわたしの 始まりで

迷い多き心の

せめぎあいから

抜け出すために

あなたを道しるべに

ひたすら歩き続けてきた




水先案内のあなたは

時折 もやいを解き放ち

後追いを

ひきはなし姿を消そうとする




それはまるで

獅子の谷落としのたとえに似て

きびしく 冷たく そして

深い愛に満ち

独り立ちを促すようでもあり


重い心を引きずる私を

遠くから見守る聖者のようでもある




このまま変わらずにと

ひそかに願い

壊れやすい浮氷の上を

歩くような思いの日々を

伝えるすべがわからない


イソギク
花言葉 感謝
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