雨の灯台

ポケモン擬人化を取り扱っています。
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アドニスの過去

2010-12-05 05:23:56 | tdc
父と母、アドニスの三人家族。どこにでもある普通の家庭で育った。
両親も王国騎士団の平騎士。

二人が亡くなったのは一年程前。
普段は三人とも陣形の中程にいるのだが、両親は死んだ日に限って前衛に配置されていた。アドニスはいつもと同じ配置。
戦いに出る前に「私が志願したんだよ」と本人が言っていた記憶がある。
けど、両親をいっぺんに亡くしたアドニスは二人が捨て駒にされたんじゃないかって疑ってしまう。
上官や仲間、更には両親の言葉が信じられないのが嫌で疑いを捨てようとしても消せないまま。
結局、信じられない自分が嫌→だから信じてもらう資格ないし信じてほしくない、と今のような言動をするに至った。

配置された場所が違うため、アドニスは両親がどんな敵に殺されたのか知らない。いつどんな風に殺されたのか、仲間の誰も知らなかった。
自分が決して強くないのはわかってるけど、もし自分も前線に出てたら仇が誰かくらいわかったかもしれない、もしかしたら危険に気付いて知らせられたかも、守れたかも……。
以来ずっと前線で戦うことを志願し続けている。同じことを繰り返さないため、仲間を守るために。なので普段の態度は悪いが、戦場では仲間を庇おうとする。
そして自ら前線にいる自分を正当化→両親もそうだったはず、捨て駒なんかじゃないと思いたい。
でも自分のことは捨て駒として扱って欲しい。周りを信じられない自分は捨て駒にでもされてしまえばいいと思っているから。あと、態度悪く接していれば死んだ時周りを悲しませずに済むと思っている。
両親ももういないし、生き急いでるとこがある。

敵を必ず殺そうとするのはそれが仇かもしれないから。誰が仇かわからない以上、会った敵は皆殺しにしなければ仇は討てない。
そして、殺してしまえばもうその敵に仲間が傷付けられることはないから。

両親の話をされると激しく嫌がり、大声を出して相手を黙らせたりその場から逃げたりする。
死を悼んだりする発言を疑ってしまうのが嫌で、もし本当に捨て駒にされたのだと聞かされたら耐えられないから。

アドニスの態度が悪くなったのは両親を亡くしてから。その前は結構人当たりがよかった。
例えば戦いが終わった後に、
今「……(誰にも声かけずすたすた)」
前「よう、お疲れ。怪我ないか?」
みたいな。