ちょうど一週間滞在した友達の家を出て、
今、電車に揺られている。
2時間ほど揺られて、
会いたい人に会いに行く。
すごく歳上の、お姉さんみたいなひと。
少し久しぶりだから、とっても楽しみ。
暇だからブログを更新することした。
わたしの好きなバンドについて書こうと思う。
Galileo Galilei。
彼らに出会ったのは、わたしが高校一年生の時だ。
彼らはわたしと同世代で、
10代限定のロックフェス
'閃光ライオット'の
第一回グランプリに輝き、デビューした。
その頃の高校生たちの憧れといってもいいだろう。
わたしはラジオで彼らの存在を知り、
youtubeで彼らの音楽を聴き、すぐに虜になった。
爽やかで、軽やかで、でも鬱屈している、10代をそのまま表現したような音楽に、
思春期真っ只中のわたしは撃ち抜かれたのだ。
今回お世話になった友達とは
その頃同じクラスで、登下校も一緒にしていて、
ガリレオにも同時にハマり、毎日のように話していた。
人生で初めてライブに行ったのもこの頃で、
はるばる札幌まで、二人でガリレオを観に行った。
小さなライブハウスだったし、対バン形式だったし、後ろの方で埋もれて、
ほとんどみえなかったし、なにしろ初めての札幌やライブハウスや何やらで、その熱狂にやられて、ただただ圧倒されていた。
終わった後は、オープニングアクトをしていたマイナーなバンドのひとたちと話したり、訳も分からずCDやサインを貰ったり、特にファンでもない(というかその日初めて聴いた)バンドのグッズを買ったりした。(今でも使っている、意外に素材の良いタオルであった)
良い思い出だけど、若さ故のパワーってことなんだろうなあ、としみじみ思う。
今では逆立ちしてもやらないし、できない。
自分の全然知らない世界に飛び込んで、それなりに楽しむことができるというのは、無知な高校生の特権だった。
そんなこともあり、わたしの高校時代とガリレオガリレイは、割と密な関係性にある。のちにわたしに訪れる、邦楽ロックブームの先駆けだった。
中学時代からBUMP OF CHICKENが好きで、ずっと聴いていたけれど、わたしの高校時代、彼らはちょうど、活動休止みたいな感じだったから。(実際は活動休止ではなく、とてもゆったりとした活動、ということなのだけれど。ライブを三年くらいやっていなかった期間に偶然、どんぴしゃりだったのだ)
発売されるCDは全部買ったし、通販でタオルなども出るたびに律儀に買っていた。
なんだか、好きなバンドのグッズを集めるという行為は、とてもお洒落で良い感じに思えた。
彼らが本当に出始めであったから、
バンドの始まりからずっと追いかけているという感じもまた良かった。
ちゃんとした'ファン'という感じがして、くすぐったくもあった。
しかし彼らは、わたしたちの意図しないところで、非常にはやいスピードで変化を遂げた。
青臭いロックから、海外のインディーバンドを意識したような、エレクトロニカサウンドとか、ボーカルの歌声も、厚く太くなって、まるで違う音楽性になった。
当時の私たちは突然の変化にある種の戸惑いを覚え、友達はそれがきっかけで'ファン'という立場からは降りた。
わたしはそれでも彼らの音楽性は好きだったので、ひっそりとCDを買ったり、聴いたりしていた。
大学生になって、20代になって、
わたしも青臭い鬱屈した高校生からはある程度卒業して、今も彼らの音楽を前ほど熱心にではないが、好んで聴き続けている。
歳を重ねるということは、いろんな良さが解ること。
それが10代にはない特権だなと感じる、この頃です。
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バンドのことというか、個人的な思い出話になってしまった。
今回の東京旅一発目に行って、わたしが情けなくも貧血で倒れたというのは、
ガリレオガリレイのライブだったのでした。
友達と、お互いに初めてライブに行ったバンドであるし、思い出巡りも込めて行こう、となって。
個人的には2年振りに生で観る、聴く彼らは、
やっぱりあの頃とは変わっていて。
たぶんそれは、進化と呼ぶのだけれど。
ざき兄(ボーカル&ギター)はいつの間にか、結婚までしてたみたいだし。
あの頃にはなかった、安定感を感じました。
幸せそうだった。なんだかわたしまで、しみじみとした気持ちになる。
あぁ、だから最近、ラブソングを書くようになったんだ、とか、昔は、空想のような'理想の女の子'を追い求めていた彼が、ようやく'実像'を掴んだのかしら、とか。
そうだとしたらそれは素晴らしいことだし、祝福したいと心から思った。
ただ、これだけは切実に思い知らされるような空間だった。
時の流れは、はやい。
余談だが彼はわたしの実兄と同い年である。
'制服にブーツで歩いてた、あの頃。
すべては淡い雪のよう。'