カルピスの思い出

小学校に上がる以前の頃。一家に一本の高級品、カルピスぞなもし。初めて遭遇したのは我が家で。母親が紙で包装された瓶を持ち出してきて、氷の入ったコップにトクトクと。その後水を足してプラスティックのマドラーでかき回し、ハイどうぞと。飲むとスッパ甘い味がして美味しいと思たんだっちゃ。そう云えば、冷蔵庫無かったもんなぁ。クーラーボックスからアイスピックを使ってカチ割り氷を使っていた。買い出しはカゴを持った小生のお使いぞなもし。一貫ぐらいを子供ながらにエッチラほっちらと。カルピスは人気商品で、お中元お歳暮でよく見かけたぞなもし。その頃の飲み物としては駄菓子屋や縁日のラムネ、渡辺のジュースの素（粉）、バヤリースオレンジなんぞが君臨していたが、ちょっと違うテーストのカルピスが抜け出したような。液の濃さによって、味が薄い濃いとなるので、友達の家でご馳走になっても、味はバラエティーだっちゃ。あそこの家のは濃くて美味かったねぇなど子供ながらの噂話なんぞも。街中に喫茶店が出店しだした頃には、ソーダフロート、コーラフロートなんぞのアイスとコンビを組んだ飲み物が随分出てきたぞなもし。

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