カレー屋(EXA)

エキプロ5で遊ぶブログでした。もはやその名残りはほぼない。

アーサのこと

2018-09-29 22:00:00 | スポーツその他
どうも、カレーです。

今年も順調に、破綻したプロレス観戦生活を続けています。

おおよそ人生におけるさしたる信念も一貫性もない私ではありますが、
青年期の経験から、“出されたものは、美味しくいただく”ということを、
割と広義で人生のモットーとしているような節があり、
プロレスファンのジャンル的には、概ね“ガンプロ民”に類すると
自分では思っております(遠回しな自己紹介)。

趣味に生活をほぼ全振りしているので、
満ち足りていると思う部分もあれば、
無くなっている、欠けている、足りない、
と、思うものも、それはもう、たくさんあります。

私が目の前で見ているのはプロレスであり、プロレスラーの生き様であり、
その生も、生の終わりも、リングを通じて目撃し続けているわけです。

だから、というべきか、しかしというべきか。
最近、やっぱりどこか、物足りない。

具体的には、エネルギーが…
“炭水化物”が、圧倒的に足りない。



9月29日。

アーサ米夏の、プロレス卒業が発表となりました。



一昨年のネットプロレス大賞で新人賞1位にも推したプロレスラーは、
2016年3月、折しも私のタガが外れた頃に、
プロレスリング我闘雲舞の練習生となるために単身上京。
練習生でありながら様々な広報活動に駆り出され、
練習生でありながら何故かジャンケンで勝ち抜いてCDソロデビューをし、
練習生でありながらそのCDを100枚販売することを義務付けられるなど、
今なら“#練習生とは”ってつくほどの活動ぶりで存在感を発揮しました。

そんなプロレスとは関係あるかどうかについては判断のわかれる存在感を発揮した末、
2016年6月、後楽園ホールでの志田光戦でデビューを飾ると、
今度はリングでも、新人らしからぬ妙な存在感を発揮し始めます。

デビュー4ヶ月の段階ではジャガー横田選手とも邂逅。
“コメーーっ!”アタックでかわさきに笑いと衝撃をもたらしました。

2016年は新人、特に女子選手の、
空前絶後の“当たり年”だったと言われています。
そして、その新人たちのデビューイヤー凄かったけど、
2年目になっても、さらに凄かったよね!
と、いうことが言いたいがために、
2017年はチマチマと観戦メモをつけていたわけです。
(そして2年目の選手に言及し始めたら文章がまとまらずに断念した。)

2017年のアーサ米夏はそれはもう凄まじいもので、
大阪凱旋興行に向けてポスターを100枚もって単身帰阪し、
営業回りにいくも思うようにポスターが捌けず、
途方に暮れて道頓堀で一人涙しているところに、
“お姉さん、どうしたの?”と道頓堀のホストに話しかけられ、
ポスターを貼れる店を紹介してもらい、チケットも買ってもらえ、
最終的に全てのポスターを配り切るという偉業を達成し、
「(当時のIWA三冠王者の)真琴さんはそんな苦労したことがありますか!?」
と号泣しながら訴えかけられた挙句、
「ポスターはないけど、チケット百枚売ったことはあります」というカウンターを喰らうという…

あれ?

話逸れた?

まあ、ええ、とにかく。

当時団体の長でシングル五冠王者だった真琴と大阪でタイトルマッチを戦い、
松本浩代、水波綾、ジャングル叫女といった選手たちとの対戦で
キャリア以上の大奮闘を見せ、対戦相手に多大なるインパクトを与えたり。

また、2016年晩秋ごろからアイドルユニット「おにぎりプロレス」としての
活動を開始。

おにぎりの素っ頓狂な被りものをした二人の女性が、
歌って踊ってスクワットして握手して、
挙句“実はプロレスラーなんです”と、歌いながらプロレス始まる、
あえて言葉を選ばなければ“気がdifferent”なパフォーマンスぶりで、
ライブ会場やイベント会場を賑わせたり、賑わせなかったり。

その活動の中で共演した一人のアイドルが、感銘を受け、
“自身もやってみたい”とプロレスの門を叩きました。

それが、現アジアドリームタッグ王者の、水森由菜選手。

キャリア1年あまりでフォロワーを生み出したことも、
プロレスラー・アーサ米夏の凄みだと思います。


アーサ米夏というプロレスラーは、
とにかく見たら印象に残るであろう、素晴らしいレスラーでした。
しかし、何がどのように凄いのか、意外と言葉にするのが難しいところで。
身体能力が特別高い訳でなく、器用とか機敏ということもなく。
ただ、身体が大きい…というよりは里歩選手曰く“ゴツい”というか、
ガッシリした丈夫な身体をテンションのままにフルに利用し、
また、相手の嫌がりそうなことを的確に行える発想力と、
アドリブや閃きの元に生み出される表現力…
いわゆる、“プロレス頭”が、抜群に優れていた、
というのが、個人的な見解です。

上手く表現することができず、自分の中での一番しっくりくる形容は、
“ファミコンのアクションゲームのよう”。
単純な操作性で複雑な動きを表現する、そんなファミコンの操作性が、
基本“コメーーー!”だけで試合を構成するアーサ米夏のイメージになんとなく重なる。
ような気がする。

一度みた人の印象に残り、かつ、またみたいと思わせる、
恐ろしい才能。
必要な才能。
とても危険な才能。



アーサ米夏が昨年末より睡眠障害による欠場となり、
以来、覚悟はしていました。
覚悟はしていても、あまり前ですが、
残念なことに変わりはない。
だって、また見たいですからね。

ただ、1年半の活動期間と、9ヶ月の欠場期間、
プロレスラーでいてくれたこと、プロレスラーとして時間を過ごしてくれたことに、
とにかく感謝の念が強いです。

あと、自分がみたい、よりも、
“人に見せたい”“もっともっと伝えたい”レスラーだったと思っていて、
伝える機会が失われてしまうことに、
悔やまれる思いも大きいです。


奇しくもボクが割合と弱っていた期間、やたらと会場に足を運んでいる期間に、
素晴らしい才能に巡り会え、素晴らしい試合を、時間を提供して貰えたことに、感謝を。

ありがとうございました。



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