カレー屋(EXA)

エキプロ5で遊ぶブログでした。もはやその名残りはほぼない。

世界が終わるまでは

2023-01-01 00:00:00 | スポーツその他
カレーです。

あけましておめでとうございます。
しかし新年ですが、ひと月ばかり遡った話題をここではします。



12月初週は福岡にいがち。
なんだかんだ5年続けてることになるでしょうか。

目的は九州プロレスの“博多華味鳥杯”…
2021年からは“グローカルタッグトーナメント”として行われている、
九州プロレス恒例のタッグトーナメント。

今年もアクロス福岡で行われたこの大会の第4試合。

10年、15年前にともに同じ西調布の地で苦楽を共にした、
現在HEAT-UP代表であるTAMURA選手との素晴らしい試合を戦った、
一人の“諦めの悪い男”が、マイクを手に取りました。

「週プロプロレス名鑑の裏表紙(九州プロレスの広告)に、
まだ参戦発表されてないやついたよな?俺が載せてもらったんだよ。」
「STAR LANEをやるからには避けては通れない相手、誰が逃げてるって?
逃げるわけねーだろ。」
「俺が1.3“上京”で対戦したいのは…
大嫌いで、大好きな男、
ハードヒット、佐藤光留だ!!!」

会場にいた人のどれくらいの方に、
彼のプロレスラーの…
佐々木日田丸選手のこの熱意が伝わったかはわかりません。

ただ、会場にいた我々(私&実兄)は、少なくとも。

これ以上なく、この試合を熱望していました。



佐々木日田丸選手は九州プロレス所属、
“九州の強き男達”玄武會の一員。

“赤いパンツの頑固者”田村潔司選手に憧れ、
U-File Campの門を叩いて総合格闘技の舞台で戦っていたのが、
佐々木“恭介”選手。

2021年に九州プロレスSTAR LANEで対戦した
RIZINファイターでもある中村大介選手は年下の同期、
この日戦ったTAMURA選手は後輩にあたります。

佐々木恭介選手としてはパンクラス等で戦う傍ら、
“バチバチ”として知られるフーテンプロモーションや、
田村和宏(TAMURA)選手の主催していた
U-Styleの“E”コース…
プロレス団体STYLE-Eにも参戦し、
プロレスのリングでも戦っていらっしゃいました。

2010年頃にはユニオンプロレスにも参戦。
その当時、グループ団体レギュラー参戦選手にも“参政権”のあった、
“DDT総選挙”の選挙演説(当時はUstream配信でした)で、
佐々木恭介選手は、一人の選手との対戦をのみ、希望します。

いわく、勝負付けの済んでいない、“変態”、と。

プロレス界で今も、ちょっと前も、
“変態”がさすプロレスラーの名前は概ね一人。
もちろん、“変態”佐藤光留選手です。

二人はパンクラスで2度対戦しており、
結果はなんと、2戦ともドロー。
その勝負付けを佐々木恭介選手は、プロレスのリングで希望しました。

ただ当時の佐々木恭介選手はユニオンプロレスに参戦していたものの、
基本的には所属選手の強い総選挙。
しかも、佐藤光留選手はその総選挙においては圧倒的な“主役”でしたから、
果たしてその熱望は叶えられることなく。

…でも、政見放送全てに目を通していた、
少なくとも私の記憶には、
しっかり刻まれています。



実はその後の恭介選手の足跡を、
私はあまり知りません。

その期間…2011〜2015年くらいまでの間に、
色々なプロレスを見たり聞いたりしていましたが、
主に見ていたのはDDTプロレスでした。

そしてDDTプロレスを主戦場とし、
特にその総選挙で“主役”となっていた佐藤光留選手は、2012年。
DDTグループの中で暫し眠ったままだったブランドを再起動させます。
それが、ハードヒット。

…“赤いパンツの頑固者”をリングに引きずり出すことを一つのターゲットにし、
“U”を現在進行形のものとして脈動させるための、
佐藤光留の、“城”。

格闘技経験のあるプロレスラーや、
バリバリのMMA選手、
プロレス大好きな元世界王者などなどの集まる
このリングからは、
坂口征夫選手、勝村周一朗選手、ロッキー川村選手、
和田拓也選手、松本崇寿選手、
関根シュレック秀樹選手、前口太尊選手、渡慶次幸平選手…
etcetc
枚挙にいとまがないほど多くの選手が
格闘技とプロレスの間のある種“垣根”を飛び越えて
広く活躍を示すようになりました。

また、参戦していたプロレスラーからも、
野村卓矢選手、阿部史典選手、岩本煌史選手、
飯塚優選手、井土徹也選手、田村男児選手などなど、
元々おそらく持ち合わせていた素養を
この舞台でさらに研ぎ澄ませ、
飛躍的な活躍を示しています。

この舞台でもしかしたら実現するのでは、
と思っていたかの試合はしかし、
(ちゃんと調べているわけではないのでおそらくですが)
宙ぶらりんのまま、ハードヒットはハードヒットとしての
時を刻んでいました。

プロレスファン的に“この舞台で見てみたい選手”の話題を
雑談してたときだったでしょうか。

私が佐々木恭介選手の存在に触れた折に、
当時九州に住んでいた兄から不意打ちの事実を聞かされます。

“いま、九州プロレスにいるよ”



大分県日田市を出身とする佐々木恭介選手は、
2015年から地元である九州の地で、
九州プロレス所属のプロレスラー・“佐々木日田丸”としてのキャリアを刻んでいる。

そして、佐藤光留選手は佐藤光留選手で、
“現在進行形のU”を紡ぎ続けている。

かつて熱望されたかの試合の匂いがほのかに漂い始めたとき、
私は、二人の遭遇の機会、遭遇の可能性を
実はずーーーーっと伺っていました。
でも、中々訪れない。

縁の多い選手が多数参戦していた石川修司選手&竹田誠志選手主催の
まちだプロレスの開催時もワンチャンないかとか思いましたし、
佐々木日田丸選手のHEAT-UP参戦時もワンチャンないかと思いました。

また、そもそも“U”ルールというであれば、
ハードヒット本体に出ることはなかろうかと期待をかけることもありました。
それでも中々、対戦の機会は巡らない。

佐々木日田丸選手が特定の相手との対戦希望を表明するときは、
いつもその可能性を期待していました。
でも、やっぱり中々訪れない。

しかし2020年、その可能性の針は、
岩を突如投げ入れられた湖面のように、
大きく揺れ動くこととなります。

“赤いパンツの頑固者”…
佐藤光留と佐々木日田丸、二人がともに追う、
田村潔司選手のGLEAT(LIDET UWF)エグゼクティブディレクター就任。



このときハードヒットに起きた事象については、
以前一度触れていますため、下記参考に置いておきます。

Can yoU do this ? - カレー屋(EXA)

Can yoU do this ? - カレー屋(EXA)

カレーです。7.1に旗揚げを控える新団体GLEAT。一時期プロレスリングNOAHの親会社でもあったLIDETエンターテイメント社により、昨年7月にプレ旗揚げ戦的興行を開催し、そこ...

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この二人の間に投げ入れられた石…
いや、大きな岩の波紋が、
総合格闘技の舞台での対戦から15年以上の時を経て、
それぞれが紡ぎ続けてきた鼓動を、
今一度、繋げることとなりました。

プロレス界に投げ入れられた“U”…
いや、“LIDET-U”の波紋。

これに呼応するように佐々木日田丸選手は、
自身の戦う九州の地にも“U”の鼓動を根付かせるため、
UWFルールブランド“STAR LANE”を発足。
2021年には主催大会を開催し、
同じく元U-File Campの同門だったRIZINファイターでもある
中村大介選手と激闘を繰り広げました。

佐々木日田丸選手はその“U”をうたう対戦相手として、
さあいよいよかの“変態”と交わる時が来るかと思いました、
が、2022年の九州プロレス“上京”で選んだ対戦相手は、
GLEAT・田中稔選手。

まだまだ、
まだまだここでもまだ交わらない。

およそ半年ほど、田中稔選手率いるLIDET-UWFと
抗争を繰り広げた佐々木日田丸選手は、
九州プロレス代表として
グローカルタッグリーグに出場し、2回戦で敗退。

それでも“九州イチ諦めの悪い男”は、
自身にとっての“決勝”を、12月のアクロス福岡で戦います。

対戦相手は、かつて西調布で苦楽を共にした元STYLE-E、
現HEAT-UP代表・TAMURA選手。
感慨とともにこの一戦を勝利で終えた佐々木日田丸選手が、
ついに。
ついに告げたのが…
冒頭の通りの、あの名前。

パンクラスでの対戦からおよそ17年、
ユニオンプロレス参戦時に総選挙で名前を挙げたときから、
およそ12年。

ついに。

ついに、佐々木日田丸選手が、佐藤光留選手と、
相対するときを迎えることになりました。



この試合が決まったときから、
とにかく、この経緯を綴ることに私は腐心しました。

それぞれにそれぞれのプロレスラーとしての活動、活躍があり、
もしかしたらその間、プロレスを離れていた時期もあったかもしれません。

それでも、どちらかがもし諦めていたら、
この一戦は実現し得なかった。

“九州イチ諦めの悪い男”が諦めることなく、
戦い続けていたから。

“変態”と称されるレスラーがひたむきに“現在進行系のU”を
続け、戦い、形作ってきたから。

長い長い切望と、時間を経て。

この試合が実現します。



九州プロレス2度目の“上京”。

ついにぶつかり合う、2つの波紋。

どうか是非多くの人に、
この邂逅を見届けて欲しい。



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