言わなければならない事は言わないと前には進まない

生活する中において言わなければならない事や、他の記事で共感したことなどを中心に。今その時の思いを表す。

丸川珠代氏の反放射能派と言うレッテル貼りは、如何なものか?by落合恵子さん

2016-02-26 03:19:17 | 言いたいことは何だ

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「どうして政治家は『ほんのわずかばかりの想像力』すら持ち合わせて
いないのでしょうか」「東日本大震災からこの5年間にお会いした福島方々、そして自宅に戻れずにいる方々のお顔、頂いた数々の手紙やファ
クスを思い出しました」。あの人が、この人が、丸川氏の発言を聞いて
どんな思いをしたろう……と。by落合恵子
特集ワイド 丸川氏「除染の目標、何の根拠もなく決めた」 
これが環境相の発言か 毎日新聞2016年2月24日 
言葉は時に人を傷つける刃物になる--。丸川珠代環境相が、東京電力
福島第1原発事故後に定めた除染などの長期目標を「『わーわーわー
わー』騒いだ中で、何の科学的根拠もなく決めた」などと述べた時、
その言葉が頭に浮かんだ。5年前の原発事故で約10万人が今も尚古
里に帰れない現実が、この人の目には映らないのか。「その認識自体が
アウト」「同じ事、福島で言えるか」「正に環境相に取って最も重要な
テーマが放射性物質の除染。その除染の長期目標の数値が、どういう経
緯で、どういう根拠に基づいているかを十分に認識しないままで環境相
が務まる筈がない。丸川氏の発言は、失言の類いではなくて、その認識
自体がアウトなのです」

こう話すのは、原発事故当時、官房長官だった民主党の枝野幸男幹事長。
17日の記者会見で「丸川発言」の問題点について尋ねると「大臣失格」
と烙印(らくいん)を押す答えが返ってきた。

発言要旨を基に問題点を考えてみたい。先ず、除染の目標数値を「何の
科学的根拠もなく、時の環境大臣が決めた」との部分。民主党政権が、
自然放射線などを除いた通常時の年間被ばく線量を1ミリシーベルト以
下にする事を長期目標として除染などを進めると決めた事に、丸川氏は
噛み付いたのだ。

この「1ミリシーベルト以下」という基準の根拠とは何か。国際放射線
防護委員会(ICRP)は、放射性物質の影響が残る状況下での年間被
ばく線量の目標について「1~20ミリシーベルトを許容範囲」と勧告
している。この範囲の内最も低い値を民主党政権は除染の基準としたの
だ。現在の自民党政権も変えていない。つまり荒唐無稽な数値ではない。

原発の危険性を40年以上に渡って指摘してきた元京都大原子炉実験所
助教の小出裕章さんの話を聞こう。「被ばくはどんなに微量でも危険が
伴うというのが現在の学問の定説で出来る限り低い方がいい。ICRP
の勧告に従い、放射性物質汚染対処特措法に定めた訳です。日本が法治
国家ならばその被ばくの限度を守る事は当たり前です」。環境相の発言
だった事については「環境省は被ばくを低減させる事に全力を傾ける責
任がある役所。それなのに困った人です」と、あきれるだ。

「丸川発言」を受けて、福島の人々の心境はやるせなさと怒りが交錯し
ている。「地元の住民を動揺させるような不適切な発言はしないで欲し
い、という思いでいっぱい」と、南相馬市の桜井勝延市長は切り出した。
「その『1ミリシーベルト』という基準の為に我々はこの5年間、どれ
だけ振り回されてきたか分からないのに……」という言葉に徒労感が滲
む。

「文部科学省が2011年5月、学校の敷地についても『年間1ミリシ
ーベルト以下を目指す』という方針を突然打ち出した事で、我々現場は
大混乱しました。それでも地元は国が決めた基準を信じて、除染を進め、
それを達成してきたんです。それなのに不適切な発言で住民同士の不要
な感情的対立を煽る様な事はしないで欲しい」。古里に帰れるのか、否
か--。除染の長期目標の一つを取っても、被災地には様々な意見があり、
揺れている事を踏まえた発言だ。

また、長野県松本市の講演での発言だったことにも触れ、「同じ事を福
島で言えますか? 現場に来て、現場で見て、現場で発言して欲しい。
そうすれば軽率な発言は出来なかったろう」と語る。
「根拠がない」との部分を問題視するのは、福島4区選出の小熊慎司衆
院議員(改革結集の会)。「除染でも、食品の安全検査でも数字を基に
『大丈夫だ』と確認しながら進めているのに、その数字に根拠がないと
されたら信頼性がなくなってしまう。迂闊な発言では済まされません。
県民は怒っている」と厳しく批判する。

発言撤回まで時間が掛かった事にも小熊氏は憤りを隠さない。丸川氏は
7日の講演後、衆院予算委員会で、事故当時の環境相だった民主党の細
野豪志政調会長らに何度も追及されたが、発言を撤回はしなかった。
「福島に関連する発言は全て撤回したい」と表明したのは、12日午後
6時過ぎに環境省で緊急記者会見を開いた時だった。小熊氏は10日の
衆院予算委で丸川氏の発言を追及した際、「(発言の)記録を取ってい
ないので、私自身一言一句正確に把握していない」と発言を撤回しなか
った事を念頭にこう語る。「撤回が遅かった事で福島のネガティブな情
報が発信され続けた。福島県民を傷つけたのに発言のお詫びだけで、時
間が掛かった事には謝っていない」

「丸川発言」を聞いた作家の落合恵子さんは、南相馬市在住の詩人、若
松丈太郎さんの詩「ほんのわずかばかりの」の一節が思い浮かんだとい
う。<劣化ウラン弾で白血症になった少女の宙を彷徨う視線の先にもほ
んのわずかばかりの想像力を><ほんのわずかばかりの想像力が変える
事の出来るものがあるのではないかと>

「どうして政治家は『ほんのわずかばかりの想像力』すら持ち合わせて
いないのでしょうか」と落合さん。「東日本大震災からこの5年間にお
会いした福島の方々、そして自宅に戻れずにいる方々のお顔、頂いた数
々の手紙やファクスを思い出しました」。あの人が、この人が、丸川氏
の発言を聞いてどんな思いをしたろう……と。

取り分け許せないのは「反放射能派」というレッテル貼り。「この呼称
の中に、揶揄(やゆ)する響きはないでしょうか。うるさい奴らが『わ
ーわー』やっている、というような。でも市民の一人一人が意見を表明
する権利を持っています。自分と意見が違う人がいたとしても。いいえ、
違う意見だからこそ、立ち止まり、真摯(しんし)に人々の声に耳を傾
ける事こそが、政治家の基本的な使命ではありませんか」と落合さんは
言葉に力を込める。

落合さんの言葉を聞いて思い出した事がある。丸川氏が、野党時代に
「女ヤジ将軍」(テレビ局関係者)として注目を集めた事だ。取り分け
記憶に残っているのが、10年3月の参院厚生労働委員会での子ども手
当法案強行採決の際に、委員長に向かって「愚か者めが」と叫んだヤジ
だその後、「この愚か者めが」と書かれたTシャツを自民党が販売する
など、話題を呼んだ。「愚か者」と切り捨てる態度や、「反放射能派」
というレッテル貼りをする姿勢に、自分と意見の違う人の声に耳を傾け
るという政治家の基本的な使命を感じられるだろうか。

丸川氏は「福島を始め、被災者に心からお詫びしたい」などと述べ、発
言は撤回した。だがこれによって自らの言葉で傷つけた被災者の心が癒
え、怒りが収まるとは思えない。環境相として本当に相応しい人物なの
かは、これからも問われ続ける。


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2 コメント

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Unknown (櫻(N))
2016-02-26 06:58:00
東大出の馬鹿。
これが学歴コンプレックス、嘘吐きの馬鹿のトップへの売り文句ですからしゃないです。
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Unknown (hyoutanntugi)
2016-02-26 11:39:00
それにしても丸川環境相の言動は酷い。同情、言い訳の余地が有りません。此れでは歳費泥棒と言われても抗弁出来ないでしょう。一日も早く其の職を辞するべきです。
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