なぜ企業は不祥事を繰り返すのか
日経コンピュータ 2007/01/24
(以下、田中 辰巳 リスク・ヘッジ代表取締役の寄稿文より一部抜粋)
悪意がなかったり、時代の変化とともに変容したりする罪は見えにくい。罪を犯した、あるいは犯す可能性があるという認識がどうしても薄くなり、企業は無責任かつ無神経な言動をしてしまう。
その結果、危機管理に失敗し、コンプライアンス(法令順守)や企業倫理、CSR(企業の社会的責任)の欠如を企業は疑われることになる。
私は企業に対して危機管理のコンサルテーションを行う際に、見えにくい罪の認識について真っ先にアドバイスする。
例えば食品の産地を偽装した企業のトップに対しては、「何の罪を犯したと思いますか」と最初に聞く。そうするとほとんどの人は「JAS法(農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)違反でしょう」と言う。
「えっそれだけですか」と返すと、相手はしばらく考えて「不当表示でしょうか」と自信なげに答える。
そこで私は「偽物のルイ・ヴィトンのバッグを売ったら、何の罪になると思いますか」と質問を変える。すると「詐欺ですね」と返答する。
「輸入したものを国産だと偽って売ったら、それも詐欺ではないですか」と続けると「あっそうですね」と相手はやっと気がつく。
ここまで話が進むと、私はいつも次のように指摘する。
「しかし気をつけてください。あなたのことをマスコミ各社は決して『詐欺師』ではなく『殺人未遂者』として追及してきますよ」。そうすると、先方は目を丸くして「なぜ私が殺人未遂者なのか」と驚く。
無責任、無神経な言動は理解不足がもたらしている
例えば東南アジアから輸入した鶏肉を国産品と偽装して販売したとしよう。
東南アジアで鳥インフルエンザが流行した場合、その鶏肉はウイルスに感染している恐れがある。しかし国産と偽っているから、食品会社は販売を中止することができない。
そのまま売り続けて、鶏肉を食べたお年寄りや子供が鳥インフルエンザにかかって亡くなったら、正真正銘の殺人者になる。
そうした事態が起きることまで考え、殺人罪を犯す可能性がある人としてマスコミは攻撃してくる──。
ここまで説明すると、相手も自分がどのような罪を犯す危険があるのかについて理解する。そうすれば、無責任かつ無神経な言動をそうそうしないものだ。(以上で抜粋終り)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20070123/259236/?ST=management&P=3
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(参考)私のブログ記事
生贄にされた飲食業界? 2013.11.08
http://blogs.yahoo.co.jp/minaseyori/62248670.html
訴えられるのはイオンでは? 2013.10.27
http://blogs.yahoo.co.jp/minaseyori/62226622.html
ノロウイルスは民主党による時限爆弾テロ 2013.01.27
http://blogs.yahoo.co.jp/minaseyori/62383499.html
風評でこそ身を守れる 2013.09.26
http://blogs.yahoo.co.jp/minaseyori/62171327.html
高濃度の放射能食品を販売している魚市場やスーパーの実態
先ず、被曝している現実を認めることから 2011.10.31
http://blogs.yahoo.co.jp/minaseyori/60914768.html
産地偽装して放射能食品を売るスーパー業界
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