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天皇誕生日の記者会見に思う 2018年12月23日  天木 直人  

2018-12-23 18:45:47 | 言いたいことは何だ
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 きょう12月23日は天皇陛下の85歳の誕生日であるとともに、天皇陛下として迎えられる最後の誕生日だ。

 その歴史的誕生日にあわせて天皇陛下が記者会見に臨まれた。

 その全文がきょうの各紙に掲載され、そしてNHKの朝7時のニュースを皮切りに、テレビがその一部を画像で放映した。

 その内容は2年前のお言葉よりもさらに強い平和の思いが語られていた。

 時折声をつまらせて語る姿は、あのお言葉の時よりさらに強いメッセージ性があった。



 しかし、私の頭によぎったのは、やはり安倍政権と天皇陛下の関係だ。

 ここに至るまでの、国民には知らされていない、安倍政権と天皇側のやり取りがあったに違いない。

 まずあのお言葉と今度の記者会見の違いだ。

 私の記憶が正しければ、2年前のお言葉は、記者会見ではなく天皇陛下がみずから生前退位を望まれ、その意思を国民に伝えて了解を得たいという思いから行われたものだ。

 安倍政権はそれにあわて、以来安倍政権と宮内庁の関係は緊張したものになった。

 宮内庁の人事が一新され、宮内庁は安倍政権寄りで固められた。

 その一方で天皇家の安倍政権に対する見えない抵抗は続いた。

 安倍政権に面従腹背する天皇側に立つ宮内庁職員も少なからずいると報道されもした。



 今度の記者会見は、まさしくそのような安倍政権と天皇側のせめぎ合いの結果として行われたものに違いない。

 つまり、安倍政権としては天皇陛下が好き勝手に自分の思いを語られては困るのだ。

 だから2年前のお言葉とは違って、記者が質問したから天皇陛が答えたという受け身の形にしたのだ。

 もっともこの形にしたのには、もう一つの理由がある。

 つまり天皇陛下の政治的発言の封印だ。

 そして、それについては天皇側も異論はない。

 憲法に違反する形で天皇陛下がその意思を発言されるのは、やはり好ましくない。

 あの言葉一度だけにとどめたいという配慮が働いてもおかしくはない。

 だから記者会見の形式は双方が一致した結果だともいえる。



 しかし、その内容は安倍政権にとって厳しいものだ。

 沖縄への言及は、民意に反して土砂投入を強行した安倍政権批判と受け止められるものだ。

 この安倍政権と天皇のせめぎ合いは4月30日の退位まで続くだろう。

 「日本国の象徴であり、日本国民統合の象徴」(憲法第一条)である天皇陛下の意に逆らう政策を強行し続ける安倍首相は、それだけで首相失格だ。

 自らを恥じ、国民に詫びて即刻退陣すべきであると思う(了)


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