二本足の學者を目指して

賢を見ては齊しからん事を思ふ

【堀辰雄著「聖家族」】

2024-05-01 08:44:17 | 文學、精神、そして魂

【堀辰雄著「聖家族」】

扁理。――この亂雜の犠牲者には今まで自分の本當の心が少しも見分けられなかつたのだ。そして何の考へもなしに自分のほんたうに愛してゐるものから遠ざかるために、別の女と生きようとし、しかもその女のために、もうどうしていいか分らないくらゐ、疲れさせられてしまつてゐるのだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする