【#日曜劇場「#海に眠るダイヤモンド」、朝子が鐵平に渡した秋櫻の種】
花言葉と云ふのは、花それぞれに複數存在します。若き日の朝子が鐵平に渡したのは、秋櫻の種でした。その花言葉の一つは、以下のとほりです――
乙女の純潔
コスモスの花は、清らかで素朴な美しさを持つてゐます。そのため、「乙女の純潔」といふ花言葉がつけられました。純粹で無垢な心を象徴するこの花言葉は、コスモスの姿にぴつたりです。
(福花園種苗株式會社WEBサイト)
――「乙女の純潔」「清らかで素朴」「純粹で無垢」、之は正に朝子そのものですし、朝子を演じてゐる #杉咲花 さんそのものです。
また、このドラマの主題歌は、King Gnuの「ねっこ」ですが、この曲に於ても、以下のやうに歌はれてゐます――
ささやかな花でいい
大袈裟でなくていい
ただあなたにとつて價値があればいい
誰も氣附かない
有り触れた一輪でいい
あなたが項垂れたその先に根を張る
そんな花でいい
飾らない花でいい
華やかでなくていい
あなたの痛みの上に根を張れればいい
――この「花」は明かに朝子であり、朝子を演ずる杉咲花さんだとさへ云へませう。昨日の第六話にて、鐵平が恥づかし乍ら朝子に告白するシーンは、演戲とは思へない程に眞實であり、役者としての #神木隆之介 さん、女優としての杉咲花さん、御兩人の自然な凄さを堪能出來ました。
然し、「ねっこ」の歌詞が、その後の朝子と鐵平とを歌つてゐるならば、「あなた」である鐵平に「痛み」が訪れると云ふ事でせうか……?
處で、その秋櫻の種は、樣々な場所と時とを經て、鐵平にソックリな玲央のもとに渡り、芽吹いた訣ですね。