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信州エコロエコノ

サラリーマン建築士がエコロジーでエコノミーな自邸の建築を日々綴っていきます。
(光と風と人の家建築研究工房より)

床合板・屋根合板

2008年06月05日 | 木工事
ホルムアルデヒド含有量がゼロでは無い為
合板の使用は極力避けたいな~とは以前にも書きましたが
強度、コスト(エコノミー)の面からやはり合板の使用は魅力です。
今回は長野県産のカラマツ合板を利用することにより
地産地消の観点からエコにも貢献します。
1階の床下を暖房する方式を採用しており
熱によるホルムアルデヒドの放出が想定される為
1階の床下地には合板の使用を避け、
2階の床、ロフトの床、にカラマツ合板を採用しています。
 
合板の大きさは1820mm*910mmでこれをチドリに張ることに
よって、床の剛性を確保します。
くぎを150mmピッチ以内に打って、梁と合板を一体の
ものにしています。これにより上階で受ける地震力を
下階→基礎へとスムーズに伝えることが可能になります。
右の写真は建て方時のものですが、ひとつ大事なことを
忘れたのでここで紹介します。屋根も合板で固めていることは
前述の通りですが、
屋根に使用している合板は1類と呼ばれる種類を使用しています。
1類は水に強い合板です。接着剤の種類が違うのだそうです。
合板のところまで水漏れがあってはいけないところですが
2重3重の措置は常に考えていないといけません。
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下地

2008年06月01日 | 木工事
金物が一通り取り付けられた後は
下地組が始まりました。
 
間柱をセットし、窓が取り付けられる窓台、窓マグサが設置されました。
だんだんと部屋の形が見えてきます。

ロフトの様子です。
ロフトは天井高さ1.4m以下、
ロフト床面積を2階の床面積の半分以下にして
3階にならないようにしています。
構造強度の為に、合板が全面に張られていますが
ロフトとして使用出来る部分は半分以下となるように
後で壁で囲みます。
残り半分は小屋裏となるわけです。
ここで注意しないといけないことがあります。
ロフトが階にならないからと言って、構造計算(筋交い計算)の
対象から外してよいということではありません。
ロフトの分の荷重を下階の筋交い計算時に考慮しないといけないのです。
ですが、この計算自体も確認申請の対象から外れているため
役所のチェックが入らないのが現状のようです。
知らず知らずのうちに違法建築となってしまっていたという例が
数年前に、東京の住宅会社で実際にありました。
(記憶が正しければ、数千件分の住宅の補強を後で行ったそうです。)
この部分も建築士に構造設計、監理が任されます。
我々建築士の責任ってとても大きいと常々思います。
でも、それに対する報酬があまりにも少ないと言うか
理解されていないというか。。
理解が得られる様頑張らないといけません。

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金物チェック

2008年05月31日 | 木工事
今日は金物のチェックを行いました。
一部納まりの関係で位置を変更してもらう部分がありましたが
ほぼ完璧に図面通りに金物を設置していただいてありました。
こういう仕事は普段から、金物設置工事に慣れていて
最終的な仕上がりがどうなるかが頭に入っていないと
なかなか出来ない仕事です。
今回は特に間仕切り壁は真壁を採用しているので
金物と筋交いを取り付ける位置に制約が出てきて大変です。
 
1階のホールダウンはビス止めホールダウンU25を設置しています。
すっと真っ直ぐに取り付けることができました。

ポーチの屋根葺きがほぼ終わり、外形が見えてきました。
屋根が6寸勾配の分だけ、棟(頂上部分)が高い感じです。
でも南の光を十分に得るためにどうしても建物を全体的に上げたかったのです。
建物壁芯は北側境界線より1.8mセットバックさせているので
北側の隣家には極力配慮したつもりです。
西北角の2階部分はさらに3尺奥まらせているので、
敷地境界からは2.71mセットバックしています。
この部分においてもバランスという点で設計段階で相当悩んだところです。

☆真壁:柱が化粧で見える壁(和室は通常真壁で造られる)
 それに対して「大壁」がある。大壁は柱が隠れる壁。

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柱接合金物

2008年05月30日 | 木工事
屋根工事が進む間、
大工さんは筋交いの設置及び柱接合金物の取り付けに入りました。
今回はN値計算法により、金物のサイズ、位置を決定し図面化してあります。
この柱接合金物、建築基準法では、当然設置が義務付けられていて、
筋交いの大きさ、位置により、接合金物の強さ等が決められます。
でも、この金物の意味を十分に理解していない工務店がまだまだあるのが
現状では無いのかな?とも思います。
その大きな理由として「建築確認申請」で
金物の図面の提出が義務付けられていないことが上げられると思います。
当然、完了検査の対象にもなりません。
あくまでも、建物を設計した1級または2級建築士に計算及び
設置されているかの監理が任されることになります。
極端な話、金物が無くても役所の完了検査は通ってしまうのです。
それはさすがに無いとしても
中には取り合えず金物が付いてさえいればいいや、
という工務店さんも少なからずあるのでは?とも思います。
確かに強度のある金物を全ての柱に取り付ければ良いかもしれませんが、
強度が足りているか、いないかを計算により確認していなかったとしたら
危険なことです。
建築士の方には、居住者の生命を守る為の大事な仕事という自覚を持って
いただき、確認をしてもらいたいと思います。
 
左の写真は2階柱頭に取り付けられたホールダウン金物です。
ホールダウン金物と筋交い金物との取り合いがまた大変です。
今回は4隅の柱にホールダウンが使用されています。
右の写真は、ホールダウンまでは強度が必要でない場合の
梁と柱を接合する柱接合金物です。
(左の写真の左の柱にも同じ金物がついています。)
筋交いがかかる柱には、例外(筋交いが連続するような場合)を除き
だいたい梁と柱を接合する金物が入ります。
柱と筋交いを接続する金物はまた別に必要になります。
その金物は箱型(右の筋交いに取り付く金物)の方が
梁、柱、筋交いを結合するのでより良いのですが、
スペースの関係で納まらないケースがあるので、その場合は左側のように
L型の筋交い金物を使い、柱と筋交いを留めます。
金物と筋交いの取り合いは、様々な制約があり、
大工さん本当に大変です。。。
筋交いをたくさん設けて一組の筋交いが受け持つ力を小さくしてあげたり
合板を利用すると、金物を小さくしたり、減らしたりすることができます。
でも当然壁の数が増えます。
ここでも施工のしやすさと暮らし勝手のうちどちらを優先するかの
判断が必要になります。
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建て方

2008年05月21日 | 木工事
今日は朝から快晴です。
いよいよ建て方が始まりました~。
無事に大きなトラブルも無く、今日1日で上棟が完了しました。
施主兼、設計者兼、施工??(ただの足手まとい。。。)も兼任、
記者兼任でとにかく疲れた1日でした~。


 
朝の一服後、新しい軍手が配られ一斉に柱を建て始めました。
大黒柱(既存)も建て込みます。

 
柱の建て込みはあっという間に終わり
次は胴差です。
ここから、カケヤ(木槌)を使いたたき込みながらの作業になります。
顕し(仕上げで見える)になる柱・梁は丁寧に扱うため、
確認しながらの作業になりました。


 
既存の梁も架けられました。
梁が一通り架けられ、棟梁が建て入れ直しを行いながら、仮筋交いを入れて
2階の床合板を張り始めます。
床合板(県産材カラマツ24mm実付)は千鳥に張っていきます。

 
2階の床合板を張り終えたところでお昼です。
魚理喜さんのお弁当を頼みました。
ボリュームが有り、味も好評で良かったです。
昼食、休憩後2階の柱を建て込みます。
2階の床があるので、大工さん達は楽で良い、と言っていました。
柱建て込みのあと、桁、梁を架けていきます。

 
ロフト階桁、梁がほぼ完了し、1階と同じく建て入れ直し、仮筋交いを入れていきます。
2階床と同じく合板を千鳥に敷いた後、登り梁を架けて
棟木を入れて、上棟しました。
ここまでは、床が出来た後の工事なので比較的安全な工事でした。

 
ところが、屋根下地+断熱層工事の段階になり、工事はスローダウンしました。
6寸勾配(1mで60センチ上がります。)の屋根と
遮熱板付断熱材がネックとなりました。
冬場の太陽熱を最大限にキャッチし、
逆に真上から照りつける夏場の太陽光をまともに受けない為に急勾配の屋根を採用しました。
また夏の太陽光を宇宙へ照り返す為に遮熱板付の断熱材を採用しました。
遮熱板の上は滑り易くさらに急勾配の為、遮熱板の上には上らないようにして横へ逃げながら、施工を行いました。
遮熱板の接合部に気密テープを貼っていきます。
慎重な工事のおかげで、幸い無事に断熱下地材までの工事が完了しました。

 
ほぼ本日の工程が終了し、レッカー車も片付けの準備です。

本日はみなさん暑い中ありがとうございました。


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建て方準備

2008年05月17日 | 木工事
今朝は朝から快晴です。
プレカット工場から材木が次々に運ばれ、現場も建て方に向けていよいよ佳境になってきました。
プレカット工場からトラック4台、大工さんの加工場から1台分の材料が搬入されました。
 

今までも書いていますが、今回は既存の住まいの柱や梁を一部利用しています。
そして、やっかいなことに、プレカット工場では、そういった柱や梁の再加工はしてくれないとのことでした。
(中にはそのような対応をしてくれるところもあると聞きますが。。)
ならば、プレカットを利用せず、大工さんに全部、下ごしらえをしてもらったら、とも考えましたが、
今回は2階の梁に直接、構造合板を張り、剛性床を作るという工法を取り入れた為、
手加工ではどうしても精度が出ないということで、
プレカットの力と、大工さんの力の両方を借りることになったのです。
よって、プレカット工場で加工された一部の部材を現場で大工さんが加工することになり、かなり大工さんは大変です。
大工さんの仕口と機械が作る仕口は形状が違う為、オスとメスは同じ工法で作らなければなりません。
既存を利用するって大変なことなんだな!と改めて実感。
でも、それだけ手間をかける価値のものになるとも感じました。

 
上の写真は、右も左もプレカットによる仕口です。
機械による加工の為、ラウンドしているのが特徴です。
それに比べて大工さんの仕口はのみを使う為、鋭角です。

 
左の写真は土台の様子です。
アンカーボルト、ホールダウン金物が土台のセンターにきています。
基礎の鉄筋の位置と、土台の位置を計算してありましたので、予定通りに行きました。
右の写真は2階とロフトに張る剛性床用のカラマツ合板t24mmです。
こちらも長野県産材を利用しています。
合板ですので、やはり接着材は利用されています。
ホルムアルデヒド発散等級はF☆☆☆☆(フォースター)ですが、ゼロとはなりません。
(むろん、自然素材100%の無垢材でもホルムアルデヒドはゼロではありませんが。。。)
強度、コスト、エコ度、等バランスを考えて、カラマツ合板を採用しました。
ただし、1階の床下は冬場高温になる為、仕上げ、下地共全てムク材で設計しました。

 
左の写真は玄関ポーチにセットされた束石です。
右の写真はその束石に乗るポーチ柱です。
ホゾは大工さんが束石に合わせて加工してくれました。
このホゾが無いと、柱はねじれていく可能性があるため、束石の上でくるくる回転してしまいます。

 
ベランダ用柱のステンレス製箱金物(束)に合わせて柱を加工しているところです。
右は完成品です。ステンレスの箱をホゾに差し込む時は、相当金槌を強くたたいて入れていました。
スポスポ入ってしまうようでは、大工さんの仕事とは言えませんからね~。
こちらの大工さん達は、仕事が丁寧で、何よりも設計者の意図を汲み取る力があり、不確かなことや、問題点を事前に確認してくれます。
とてもありがたいことです。
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土台準備

2008年05月16日 | 木工事
長野市はツツジがちょうど見ごろになってきて町のあちこちで咲いています。
敷地のツツジも朝日が当たり、鮮やかです。
今朝から土台敷きの準備が始まりました。土台材が現場に搬入されるのと同時に、大工さん、基礎に墨出しです。
 

土台材はプレカット工場で仕口が加工されました。
機械で加工された仕口は丸身を帯びているものが多いです。
オスの仕口とメスの仕口が合わさって土台を繋げて行きます。
夜、突然の雨が降りました。
心配になって帰りに現場へ寄ってみると、土台の上にブルーシトが一面かけられていました。
雨の予報ではなかったはずですが。。。
大工さんの長年の勘でしょうか?こういう心配りがあると、施主としては嬉しいです。
 
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プレカット工場

2008年05月12日 | 木工事
今日は久しぶりに自転車通勤でした。花粉症もようやく峠を越え、気候もちょうど良い時期になってきました。健康の為には自転車通勤続けないとな~。
ちょっと古いですが、先週プレカット工場へ行ったときの別の写真をアップします。メインの構造材はプレカット工場でカットしています。プレカット工場では、ほとんどの刻みを機械で行いますが、やはり最後の仕上げは手仕事で行っていました。写真はプレーナー掛けをしたあと、カンナで削って面を造っているところです。プレカット工場は広いので材料の移動など、作業がし易そうでした。
☆面(面取り):角材の角を落として45度の平らな部分を造ることを言います。特に細い面を糸面と言います。
 

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破風板

2008年05月11日 | 木工事
今日は肌寒い一日でした。大工さんの加工場に破風板が入ったとの知らせを受けて見に行って来ました。こちらも長野県産材の特一等のヒノキです。やはり雨が直接当たる場所には長野県産材の中ではヒノキが一番なのです。上小節や、無節を使用できればベストなのですが、予算もありますし、何よりも節有りを利用することでエコロジーになるので、特一等を多用しています。奥に積まれている角材はバルコニーの横桟に使用する同じく県産材のヒノキです。破風板と同じ乾燥用の釜に入れたとのことで、こんなに早く入荷されていました。大工さん、場所が無くなって困ったなあ~。と嘆いていました。
 
☆破風板は屋根の妻側につく板のことです。
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柱番付

2008年05月09日 | 木工事
県産材の材料が入荷されたとのことで、番付を行う為、早朝プレカット工場へ行ってきました。杉の柱については時すでに遅し、プレカット工場の大工さんがすでに番付けを行い、加工まで終わっていました。。。柱は紙で巻かれどんな面がどこに使われたかは、上棟してからのお楽しみです(泣)。後は大工さんの目を信じるしかありません。外部に利用するヒノキの柱は未だ未加工だったので、番付けを行いました。今回は全ての柱、梁に「特一等」と言う節のある材を使用したのですが、覚悟していたよりは、節は多くなく、一安心です。紙で巻かれたのが、杉の柱です。小口にマジックで仕上げになる部分が示してあります。右の写真は杉の登り梁です。
 
左の写真は外部に使用するヒノキの柱材。右の写真はヒノキの母屋材です。
 
☆県産材:ここでは長野県産材を言います。今回は佐久の㈱青木屋さんの材を利用しています。忙しくて工場まで見学へは行かれませんでしたが、いろいろ電話で教えてくださり、お世話になりました。これから住宅をと考えておられる方には是非川上(作り手側)に足を運んでいただきたいな(興味を持ってもらいたいな)と思います。そうすることで、作り手側も成長できると思うのです。
長野県では、県産材で長野県内に住宅を建設またはリフォームする方を対象に補助金を交付しています。もちろん満天星庵でも補助金を利用させてもらっています。
☆番付け:それぞれの柱の使う場所と向きを決めて、「い一」のように番号を記すこと。
☆特一等:節の無いものから順番に「無節」「上小節(ジョウコブシ)」「特一等」となります。特一等をもっとたくさんの人が利用するようになると、無駄が省かれ、山も活性化されると思います。

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