グラフは環境省「一般廃棄物処理実態調査結果」から作成
長野県の5年連続全国一位の811g/人日にはかなわないが、東京都も、全国平均は918 g/人日よりも43g少ない875g/人日で、都道府県別の上位7位なのである。数年前まで全国最下位もあった大阪府も、ここのところがんばっているが30年度は961g/人日で前年度より増えている。東京都も大阪府もごみ量が圧倒的に多い、そして事業系のごみがネックである~
環境省は、一般廃棄物行政の推進に関する基礎資料を得ることを目的として、全国の市町村及び特別地方公共団体に対し「一般廃棄物処理事業実態調査」を行っている。その調査結果は「一般廃棄物処理実態調査結果」のサイトで公表されていて、焼却施設などの施設整備状況や廃棄物処理など、ありとあらゆるデータがエクセルで公開されている、、ご一読を!!
東京都の平成30年度の集計結果
東京都:総人口13,729,018人、
ごみ総排出量:4,383,468 トンとダントツ多い、
1人1日当たりの総排出量:875グラム/人日(平成28年度は888グラム/人日)、
ごみ処理量:4,167,759トン
直接焼却:3,363,763トン、←直接焼却率は80.7%
直接最終処分:4,220トン
焼却以外の中間処理:386,046トン、
直接資源化:413,730トン、
中間処理後再生利用:295,474トン、
リサイクル率R:21.6 %、
リサイクル率R’:19.6%
最終処分量:307,599トン(直接最終処分:4,220トン、焼却残渣:249,797トン、処理残さ:53,582トン)
'ごみ総排出量 (計画収集量+直接搬入量+集団回収量)
'1人1日当たりの排出量:'合計(ごみ総排出量)*10^6/総人口/365
'ごみ処理量 (直接焼却量+直接最終処分量+焼却以外の中間処理量+直接資源化量)
'リサイクル率 R:(直接資源化量+中間処理後再生利用量+集団回収量)/(ごみ処理量+集団回収量)*100
'リサイクル率 R’:(直接資源化量+中間処理後再生利用量〔固形燃料、焼却灰・飛灰のセメント原料化、セメント等への直接投入、飛灰の山元還元 を除く〕+集団回収量)/(ごみ処理量+集団回収量)*100
東京都のひとりあたりのごみ排出量が全国平均よりも少なく、リサイクル率が高くなっているのは、ひとえに多摩地域の市のおかげである。多摩地域の市のほとんどが1人1日あたりのごみ量は600g台、700g台、リサイクル率も30%台、40%台は軒並み、なかには50%を超えている市もあり、例年、3Rの取組全国上位市町村に名を連ねているので、、、
まちがいなく、東京都平均となると、23区がそうとう足を引っ張っている~ なにしろ、多摩地域がどんなにごみ減量に取り組んでも、東京都全体のごみ量の約74%が23区から排出なので平均するとがくんと落ちてしまう、、、、
●東京都市区町村別ごみ総排出量(平成30年度)
●市区町村別の1人一日当たりのごみ排出量(並び替え)
23区と島しょが東京都全体平均の足かせと、、、、
それでも多摩地域が頑張ってくれて、、875g/人日
●市区町村別の1人一日当たりのごみ排出量
●区市町村別のリサイクル率
多摩地域のリサイクル率のRとR'の差が大きいのは、多摩地域(25市1町)は東京たま広域資源循環組合でエコセメント事業(清掃工場から排出される焼却残さをセメントの原料としてリサイクル)を実施しているので、R'はそれらをカウントしないので差がひらいているのかな?
23区のごみ排出・処理状況(平成30年度)
23区の廃棄物処理は、廃棄物の収集・運搬は各区で行っているが、中間処理は東京二十三区清掃一部事務組合の共同処理体制、最終処分は東京都という役割分担で、、、環境省の「一般廃棄物処理事業実態調査」も23区に関しては、区別のデータは人口だけで、「東京23区分」とひとくくりの集計結果となっている。基礎的自治体としての廃棄物行政も、とりまとめの数字の上でもなんとも中途半端な現状で、、、
「東京23区分」とひとくくりにされてはいるが、区によっての特徴はさまざまで、、、、
しかし、首都東京に集中する人口と同じく、ごみの総排出量はダントツに多いのは同じである。各区とも、人口増加の中で、ごみ排出量を減少傾向に維持するのに相当な努力が必要である。そして、23区、ともに事業系の一般廃棄物の処理量が3割以上を占めているのも大きな特徴である。
平成30年度の23区の1人1日当たりのごみ排出量は
環境省のデータには記されていないが、計算式では940g/人日となる
環境省の東京23区分の集計結果(平成30年度)
●総人口 : 9,475,969人、←新宿区の348,275人は1月1日現在の人口かな?他の区は10月1日現在かな?、新宿区のHPの統計データわかりにくい。清掃一組は10月1日現在で
●ごみ総排出量 (計画収集量+直接搬入量+集団回収量) : 3,250,655トン、
計画収集量 : 3,043,719トン ←どういう意味だろう?
直接搬入量 : 33,206トン ←どういう意味だろう?
集団回収量: : 173,730トン
●1人1日当たりの総排出量'合計(ごみ総排出量)*10^6/総人口/365 : 940グラム/人日
'生活系ごみ(生活系ごみ搬入量+集団回収量)*10^6/総人口/365 : 654グラム/人日
'事業系ごみ(事業系ごみ搬入量)*10^6/総人口/365 : 286グラム/人日
●ごみ処理量 (直接焼却量+直接最終処分量+焼却以外の中間処理量+直接資源化量) : 3,106,942トン
直接焼却 : 2,630,198トン、←直接焼却率は80.9%
直接最終処分 : 4,023 トン
焼却以外の中間処理(粗大ごみ処理施設+ごみ堆肥化施設+ごみ飼料化施設+メタン化施設+ごみ燃料化施設+その他の資源化等を行う施設+その他の施設) : 150,092トン、
"粗大ごみ処理施設" : 92,483トン
資源化等を行う施設 : 57,609トン
"直接資源化量":322,629トン
●"減量処理率 (直接資源化量+直接焼却量+焼却以外の中間処理量)/ごみ処理量*100 : 99.9%
●中間処理後再生利用量 (焼却施設+粗大ごみ処理施設+ごみ堆肥化施設+ごみ飼料化施設+メタン化施設+ごみ燃料化施設+その他の資源化等を行う施設+その他の施設) : 41,406トン
焼却施設 : 21,965トン ←鉄分等の資源化?
"粗大ごみ処理施設" : 11,145トン ←鉄分等の資源化?
その他の資源化等を行う施設 : 8,296トン ←焼却灰の資源化?
●"リサイクル率 R(直接資源化量+中間処理後再生利用量+集団回収量)/(ごみ処理量+集団回収量)*100" : 16.4%
●"リサイクル率 R’(直接資源化量+中間処理後再生利用量〔固形燃料、焼却灰・飛灰のセメント原料化、セメント等への直接投入、飛灰の山元還元 を除く〕+集団回収量)/(ごみ処理量+集団回収量)*100" : 16.1%
●'最終処分量 (直接最終処分量+焼却残渣量+処理残渣量) : 304,265トン
"直接最終処分量" : 4,023トン
焼却残渣量 : 247,236トン
処理残渣量 : 53,006トン
ということで、、、
環境省のエクセルデータに清掃一組の事業年報からのデータ入力すると、、、1人一日当たりのごみ排出量が自動計算される
●23区のごみ処理集計(区別)独自試算
中間処理後の資源化などは区別に案分するにはやっかいなので、、、
●23区別 ごみと資源の総排出量(平成30年度)
単純に「ごみ量+資源量」を人口で割って1人1日当たりのごみ量を出した~
●23区別 1人1日あたりのごみ排出量とリサイクル率(平成30年度)
中間処理後の資源過分は加えてないリサイクル率
●23区別 1人1日あたりのごみ排出量とリサイクル率(平成30年度)並び替え
関連(本ブログ)
■23区 平成30年度の資源回収量 ~23区の資源回収量は約525,482トン2019年09月03日
■23区清掃一組 「清掃事業年報(平成30年度)」 事業系持込ごみは7年連続増加-2019年09月02日
--この1人1日当たりごみ量は「区収集ごみ」だけの計算--
(区収集ごみには、小規模排出事業者のごみも含む)
環境省の計算式に含まれる事業系ごみ量、資源回収量、集団回収量は除く
23区の場合、年報等で正式に出されている区別ごみ量は、「区収集ごみ」と「資源」のみである~
◆23区 【区収集ごみ】1人1日当たりごみ量(g)一覧表◆
23区の区収集ごみ平成30年度は511g/人日
-順位のようになってしまったが、単純にエクセルで並び替えをしたため、同量のごみ量の区も多々あり---
江東区、平成29年度、平成30年度と、杉並、練馬、中野に次いで4位に、、、、、
不燃ごみの全量リサイクルが効いているのか、、、
23区の区収集ごみ平成30年度は511g/人日