東京23区のごみ問題を考える

脱焼却の循環型ごみ処理システムは可能か!!
~ごみ問題のスクラップブックとして~

自治体の「雑がみ」回収は増えてきている?一方、容リ法「紙製容器包装」は149市町村で実施中

2015年02月23日 09時07分46秒 | 紙・古紙関連

東京新聞で、熊谷市が、市施設で出る「雑がみ」を試験的に回収して、トイレット ペーパーを作ったという記事をWeb配信している。リサイクル品が目に見えるというのは、回収のやりがいもあるし、とてもいいですね。しかし、確実に資源化されていることが見える化していいのではあるが、その継続はいろんな面でたいへんなようだ。あまり、自前の(?)資源化までこだわらずに、まずは回収→資源化を実行してほしいとおもう。かつては、23区でも「みどりの夢23」があった~

また、『一般家庭の雑がみについては「収集体制の大幅な変更を伴う」として、当面は現状を維持する方針という。』となっていたので、熊谷市の家庭ごみの資源回収の分別品目をみると、紙類は、「新聞紙、雑誌類、ダンボール、飲料用紙パック、紙製容器包装」の5つに分別して回収となっている。紙製容器包装となっているので、容器包装リサイクル法に則った「紙製容器包装」なのかとおもって容リ協会の契約などを調べてみたが、いわゆる容リ法の「紙製容器包装」ではないようだ。(熊谷市は、紙製容器包装もプラスチックも容リ協会への申し込みはない。)であれば、現状の熊谷市の「紙製容器包装」のくくりを「雑がみ」として、容器包装以外の投込みチラシ、パンフレット、コピー紙なども含めて回収すればいいのに、、と、、部外者、よそ者が勝手に残念だな~と愚痴をこぼしてしまう。

東京新聞 2015年2月23日
■「雑紙」を再利用しトイレットペーパー 熊谷市、リサイクル啓発
 熊谷市は、これまで焼却処分してきた「雑紙(ざつがみ)」を利用した再生紙のトイレットペーパーを千個作った。今後、市主催のリサイクル啓発イベントなどで市民に配る。
  市によると、新聞や雑誌などの資源ごみ以外の雑紙の再資源化は、県内六十三市町村のうち二十五市が既に行っている。熊谷市は市施設で出る雑紙につ いては再資源化を進めることを決め、昨年六月から江南行政センターなど三施設で出た文書をシュレッダーにかけた裁断くずなどを試験的に回収し、トイレット ペーパーを作った。 市は今後、市役所本庁舎を含め市が出すほぼ全ての紙ごみをリサイクルすることを検討する。一般家庭の雑紙については「収集体制の大幅な変更を伴う」として、当面は現状を維持する方針という。 (花井勝規) 


「雑がみ」表記もかなり定着はしてきたが、、、まだまだ「雑紙(ざつがみ)」表記も多い。
「雑紙」とすると「雑誌」と紛らわしいので、古紙再生促進センターでも「雑がみ」としている。


「雑紙(ざつがみ)」より「雑がみ」表記がVery good!!


「雑がみ」と「オフィスペーパー」
「雑がみ」と「オフィスペーパー」の分別排出基準
   自治体による古紙の行政回収が普及してきたことなどに伴い、家庭から排出される雑紙類を雑誌に含めて回収されるようになり、雑誌古紙の品質低下が問 題になってきました。そのため、雑誌古紙が本来の品質を保持するとともに、家庭からの雑紙類を円滑に回収してリサイクル促進につなげることの2点を目的と して、雑紙類について新たな古紙銘柄「雑がみ」を設定しました。
   「雑誌」と「雑がみ」を区分することの必要性が明確になり、雑紙類が独立した排出区分として取り扱われることが期待されます。
   また、オフィスから排出されるミックス古紙も事業系紙ごみの焼却禁止措置等により増加していることから、家庭からの雑紙類と同様に新たな古紙銘柄として「オフィスペーパー」を設定しました。

1.雑がみとは
  
 雑がみとは、家庭から排出される古紙のうち、新聞(折込チラシを含む)、雑誌、段ボール、飲料用パックのいずれの区分にも入らないものを言います。具体的には、家庭で不要となった投込みチラシ、パンフレット、コピー紙、包装紙、紙袋、紙箱などの紙全般を指します。

   ※ただし、食品や洗剤等が付着しているもの、金紙、銀紙の使用されているもの、プラスチックとの複合素材の製品は回収の対象から除きます。

2.雑がみを排出する際の留意事項
   ●シールが貼られたはがきや封筒は、シールを取り除くこと。
   ●プラスチックフィルムのついたティッシュ取り出し口や窓枠封筒は、その部分を取り除くこと。
   ●プラスチックフィルムが貼られた雑誌の表紙などは、その部分の表紙などを取り除くこと。
   ●金属やプラスチックが付着したファイル、バインダーは金属やプラスチックを取り除くこと。
   ●紙や紙箱に貼られた粘着テープは、取り除くこと。

3.雑がみの排出方法
   大きさを揃えて(細かいものは紙袋に入れて)、紙ひもなどで十文字にしばります。
   ※また、地域により雑がみとしてまだ分別回収していない、あるいは雑誌古紙などに含めて回収している場合、現状では地域の分別方法で回収にご協力お願いします。

古紙の回収ルートは
家庭から発生する古紙の回収ルートとしては、おおまかに、「集団回収」、行政が関与する「行政回収」 、新聞販売店などの事業者がおこなう回収ルートなどがある。集団回収も、行政回収も、基本的には、主に「新聞」「雑誌」「段ボール」などの主要3品目が多い。それに加えての「紙パック」の回収。そして、平成12年からは、容器包装リサイクル法の「紙製容器包装」の分別回収も始まった。市町村も、資源の有効利用やごみ減量の観点から、「雑がみ」回収を始めているところが増えてきた。「雑がみ」としての区分はもうけなくとも、「雑がみ」に該当する紙類は「雑誌」に含めてよしとしている自治体も多い。それらの分別回収をおこなえば、おおむね、資源化可能な紙類は活かされるのではないだろうか。その地域の実情に合わせて、多様な回収ルートでの資源化ができるといいと思う。
ごみ減量の視点が大きくなると、「雑がみ」の品質低下を引き起こしかねないので、禁忌品などわかりやすい広報が必要。

容リ法の指定法人ルート「紙製容器包装」
容リ法の「紙製容器包装」の分別回収を実施する市町村が増えないのは、紙類は有価で売却可能なので,地域に古紙問屋などあれば,わざわざ容リ法に流さなくとも資源化が可能なためだろう。平成26年度の契約149市町村をみてみると、政令指定都市では名古屋市など、東京では、古紙の回収ルートは充実しているので、容リ法「紙製容器包装」を実施しているのは青ヶ島村と小笠原村のみ。再商品化事業者の落札価格をみてみると、北海道,東北、東京の離島、九州は逆有償(容リ協会が再商品化事業者のお金を払う)が多い。そのほかの地域はおおむね、有償(再商品化事業者が容リ協会にお金を払う。容リ協会は市町村に払う。)となっている。容リ協会は、容器包装の特定事業者(容器製造事業者、中身事業者、販売事業者など)から再商品化委託費用を集めて、再商品化事業をおこなうことを指定法人ルートという。

容リ法「紙製容器包装」の分別回収は149市町村(平成26年度契約数)
容器包装リサイクル法で紙製容器包装を分別回収している市町村は平成26年度の契約数で149市町(全国の市町村数の9%)

ペットボトルは、大半の市町村は集めているようだが、容リ協指定法人ルートでの再商品化は1,203市町村(70%)
プラスチック容器包装は1,082市町村で分別回収,63%の実施率

 

総務省の本日の市町村数によると平成26年4月5日1,718(市790町745村183)

本日の市町村数

1,718市町村(市 790  町 745 村 183)

市町村数の変遷

平成11年3月31日
3,232
(市670町1,994村568)
マイナス1,411
平成18年3月31日
1,821
(市777町846村198)
マイナス94
平成22年3月31日
1,727
(市786町757村184)
マイナス9
平成26年4月5日
1,718
(市790町745村183)

 

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