ソプラノ和泉聰子の『おんがくのいずみ』~うたの心をあなたに~

ソプラノ歌手・ボイストレーナーの和泉聰子のブログ。HPは http://lulu-hikichan.jimdo.com

日本オペラ協会 日本歌曲連続演奏会第69夜 伊藤康英の夕べ

2019-05-16 23:55:12 | 演奏会レビュー
あ〜〜っ、もうなんだか、
とても幸せな気持ちと
とてつもなく淋しい気持ちとで
胸が一杯です。。。


日本歌曲連続演奏会第69夜

伊藤康英の夕べ


無事に終わり、
家に戻ってきました。


私のプロとして最初のお仕事が
2004年、
日本オペラ協会と鹿児島オペラ協会との共催で
新国立劇場中劇場で
伊藤康英作曲 ミスターシンデレラ
というオペラの合唱でした。


稽古場でピアノを弾く
伊藤先生をお見かけして
そのピアノの音色に触れて以来
伊藤先生の作品とピアノ演奏のファンに!


以来先生の主催のコンサートに
度々足を運んだり、
CDや楽譜を買ったり、
作品は結構知っている方だと
自認しております。


でも、まさか
歴史ある日本オペラ協会の
連続演奏会に出られるとは
思ってもみなかったし、
それが伊藤康英先生の作品を集めた
コンサートだとは!!!!!!


歌手としてよりも
いちファンとしての喜びの方が
大きかったかもしれません。


そして、練習が始まり
素晴らしき歌手の皆さんとご一緒に
歌ってみて、

良い歌曲を歌うには
それを支えるステキな声が
必要だと強く思いました。


私の歌った金子みすゞの歌曲は特に、

音楽としてかっこいい不協和音、
意外な転調、

と詩の内容をきちんと
音楽語法に置き換えて作曲されており、
それをさらに

テンポの揺れ
楽譜のリズムを言葉のリズムに近づけて
楽譜にない音の伸ばし、間、

を加えながら
聴いた時には自然に心にしみていく
作品になるのです。


小手先ではなく、
きちんと自分の楽器を持っている人が
それらを自在に操れる。

今日もオペラのアリアを歌った
沢崎さん、泉さん、
さくら横ちょうの角野さん、

声の伸び、広がり、
そして言葉の言い回しが
情景をまざまざと見せるようでした。



私もあんな歌が歌えるようになりたいです。


他にも、
本当に大切なことは
小さな声で話すでしょう、

とたっぷりの声ではなく
しみじみと語るように歌う、

そこにあなたがいてくださることは

や、心の中にしみていく、

貝殻の歌

などしっとりしたメロディの綺麗なもの、


楽しくてクセになる、

きりなしうた

リハーサルを全部聴きながら
歌ってみたいものが
たくさん沢山ありました。


私がファンだから?
いえいえ、最近は日本歌曲の研究会でも
取り上げる人が増えているようです。



ですから今日は
歌い手やピアニストも沢山きていました。


生きている作曲家のお話とピアノが聞ける!


これほど日本歌曲を勉強している人には
財産になる、たまらない企画はないですから。



それに参加できて、
幸せでした。


ただただ感謝です。


そして、聴きにきてくださった
多くの皆様に感謝申し上げます。




冒頭の

おんがくかおかしや・金子みすゞ

を歌った三人で。

左から私、加藤美帆さん、太田祐子さん



これからも日本のうたカフェや
聖路加病院お昼のコンサートでは
伊藤先生の作品をご紹介していこうと思います。


今日はこの幸せな気持ちのまま、、

ありがとうございました😊😊
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