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ソプラノ和泉聰子の『おんがくのいずみ』~うたの心をあなたに~

ソプラノ歌手・ボイストレーナーの和泉聰子のブログ。HPは http://lulu-hikichan.jimdo.com

嘉目真木子さんの日本歌曲リサイタル

2019-04-14 13:40:30 | 演奏会レビュー
昨日は合唱指導を短めにお願いして、
トッパンホールへすべりこみセーフ!





嘉目真木子さんのリサイタルへ。
なんと日本歌曲のリサイタルです。

嘉目さんとは
セビリアの理髪師の結婚
でご一緒させていただきましたが、
2月の金閣寺など、
とにかくオペラでご活躍の
ソプラノ歌手です。

その方のリサイタルが
オール日本歌曲とは。
それはプログラムにもあったように
挑戦なのだと思いました。


当日のプログラムはこちら。



評論家ではないですが、
滝廉太郎の四季を選んだのは
なかなか渋い!と思いましたが、
とても素敵でした。
花以外の曲は
過去に一度しか聴いていませんが
こんなに素敵な曲だとは。

納涼はロッシーニの歌曲のよう、
秋の月はメンデルスゾーン、
雪は教会音楽のような厳かさ。

滝廉太郎の歌曲の素晴らしさを
ほぼ知らなかった聴衆に
知らしめた宵でした。


ほかの曲も日本ものというよりも
外国歌曲のよう。
信時潔、三好達治もそうですが、
ドイツ、フランス歌曲のコンサートを
聴いているような色彩でした。


外国歌曲のように感じたのは
日本語ははっきりと聞こえるけれど
日本語を歌うときの
無駄な発語のストレスが全くなく、
私も理想としている、

日本歌曲はベルカント、

が崩れていないのです。
本当に、素晴らしいと思いました。
猪本作品はオペラのようでした。


そして佇まいも美しい😍😍


とにかく聴いていても
身体が固まることなく、
豊かで柔らかく、
心地の良い2時間でした。
アンコールのさくら横ちょうまで、
もっと聞きたい、と思い続けていました。



日本歌曲のコンサートなのに
オペラや外国歌曲のようなのは
日本歌曲らしくないのではなくて、
ベルカントが確立していて
演奏のスケールが
海外で通用するからだと思います。



亡くなった大賀先生も
日本歌曲はベルカントで、
とおっしゃっていました。


外国の歌手のアンコールで
日本歌曲が歌われる事も増えましたが
声の響きが心地よくて
日本歌曲ってこんなに素敵なんだ!
と思います。

まさに、そんな感じでした✨


私の日本歌曲の表現も
もう一つ考えられるかも‼️
大変勉強になったコンサートでした😊😊