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Blogといったネット上メディアについて
日常の話題に沿って発信します。

『ブログを続ける力』

2005-05-11 22:11:08 | 書評型視点
GW中はいまいち書くことができないまま、5月も2週目を迎えてしまった。
論じる題材が思いつかないのでとりあえず現在までに読んだ本を紹介してみることにしたいと思う。

ブログを続ける力―Blogを続けるのに必要かつ大事なこと
GEODESIC
九天社 2005-03
ISBN: 486167042X







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この本は同著者の『ブログの力』という本の続編としての位置づけの本で、2冊目ということもありある程度HOWTO本という領域以外のことも扱っていたので比較的参考になった。
サブタイトルが『Blogの可能性に気づいたユーザーたち』から『Blogを続けるのに必要かつ大事なこと』というようにスタンスが、導入から継続へと「書く」ことを前提にしてするものへと変わった事が最近のblogの動向を見ているようで面白い。
すこし話はそれてしまうが、ブログブームよりもSNSブームが終了する@小林Scrap Bookというblogで2週間前に書いた前回のエントリでも取り上げたブログブームに対する指摘がなされているが、そこで述べられている「ブームの終わり方には「コモディティ化した」と「廃れた」の2つの形がある。」の「コモディティ化」の動向の可視化された現象として、書籍での導入から継続へのシフトがあげられるのではないかと思えるのだ。ただし「コモディティ化」する理由として同blogでは「自己完結できる」というSNSとの比較の上での特徴を述べているが、その部分だけでは残るものはWeb日記とさほど変わらないもののみではないかという感じもする。実際WEBサイトベースの雑記にはWeb日記のシステムが多く使われている。
さて、本の内容についてだが、前作でも同様であったが一般のブログや書籍の引用を多数行っているためblogに対する総括としての利点が他のブログ関連の書籍と比べ大きいように感じた。筆者が多分blogをよく見ているのだろうか、「ストックとフロー」等のblogでよく耳にする単語や「コメント・TBスパム」「音声などのメディアblog」などの比較的今まで述べられていないことが書かれている。その上で続けられない理由を事例とそれを一般化したものの箇条書きとしてあるていど網羅的に書いてあるのでケースバイケースでの指標となるように思える。この点は他の書籍では見られないことだ。

今回の本も昔のエントリで述べた『ウェブログの心理学』と同様ブログを続ける力という同名のblogが運営されている。このような本に対してのフィードバック機能や参照リンク集をblogに持たせるという方法はうまく定着すれば結構便利なもので、運営のための労力の問題はあるものの、blogの有用な存在理由となるかも知れないと思うので広がってほしい限りだ。
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『ユリイカ4月号 特集*ブログ作法』

2005-04-09 22:27:39 | 書評型視点
『ユリイカ』2005年4月号特集*ブログ作法

青土社 2005-03-28
ISBN: 4791701321







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前にあげた『ウェブログの心理学』が心理学という一定の視点からの書籍というコンセプトにあるのに対して、この雑誌内の特集はかなり多角的な視点からの書籍ということができるだろう。ブロガーによる対談、オムニバス形式でのエッセイ、そしてジャンル別のブログ分類とリンク集という形式になっている。

特集のタイトルがブログ作法となっているが、ブログ「作法」というところで全て作法面から何か論じるのではないようである。正直なところ「ブログ作法」??@(T.T.T.) ~twelve tone tune~というblogでの「ブログの「作法」って何の事か、よくわからなかった」という指摘に私も同感である。たぶん2chなどとの対比や、「炎上」といった事柄から「作法」と表現したのだろう。
そのようなblogのコミュニケーション的側面から論じているエッセイなどもあり、作法と言う面では『「ブログ作法とは何か」とは何か(北田暁大)』が、ネットワーク上の文脈が伝わり難いコミュニケーションがこのような「作法」といったメタな議論を生んでいると言う視点で、このタイトル自身をも言っているようで私としては面白かった。

対談形式の『激突!はてな頂上作戦』ははてなダイアリーを中心としてblog・SNS等の幅広いテーマに関して喋っている。はてなダイアリーは私も使っているのだが、他のブログと違う部分が多くそこから「はてな特化」した話題になるのではないかと思ったが、案外過去の歴史からmixiなど外に広がった構成となっている。

『ブログガイド100@2005は』ジャンル別のブログリンク集である。中でもメタブログの項はこのサイトがメタブログであり、しかもそのようなサイトに興味があるわけで関心が高い。結局のところ半分以上が既にRSSを取得していたわけだが、全体としてblogの分類とリンク集は今まで作られていないものだと思うので確認のためにもちょうどいい。
ここで、『ウェブログの心理学』以上に提示されているブログ・サイト数多くある。どうせならQRコードなどがあると便利だったのかもしれないが、便利なことにリンク集を作られているブログがあるので、そちらを紹介しておきたい。『ユリイカ/特集*ブログ作法』に出てきたblogやらなんやら@Just Want To Have Fun
ここで取り上げられた全てのblogをまわることはためらってしまったが、ブログ界の上層部分が垣間見えたように思える。

エッセイ部分については参照できる部分があったら後々取り上げて見たいと思う。
前回のエントリで書いたが、このようなblog評が立て続けで書籍化されてきたということは、blogにおける1つのステップを越えたように感じる。
これから先は全く分からないが、何かしらのムーブメントが自分自身、そして社会に起こってくることを期待しよう。
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『ウェブログの心理学』

2005-03-25 23:51:47 | 書評型視点
ウェブログの心理学
山下 清美 川浦 康至 川上 善郎 三浦 麻子
NTT出版 2005-03
ISBN: 475710149X








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以前も指摘したことですが、書店で一般に出回っているblogやSNSに関する本はそのほとんどが初心者向けのHowto本です。もちろんそのような本の一部分には有用な情報が載っていることもありますが、本全体として思考をもたらす本はほとんどありませんでした。
以前から情報は得ていたのですが、3月に入って『ウェブログの心理学』という本が出版されました。既に多くのblogでこの本が紹介されていますが、他のブログでの言及は次にまわすとして、とりあえず雑多な感想・考察を述べて見たいと思います。

この本は、その本文から引用すると、「ウェブログとは何か、どのように誕生し発展してきたか、本質的に変わらなかったことは何か、新たに変化したことは何か、今後はどのような方向に発展していくのか、ということについての大きな見取り図となっている。」(はじめに p8)といった本です。
タイトルに関してですが、内容を知らない時点でなぜ「ウェブログ」などという長い正式名称を使うのかという疑問があったのですが、読み通してみると「ウェブログ」とは"Weblog"のカタカナ表記ではなく、インターネットができて以来の日記型の情報発信形態をさしているという事が分かりました(ただし、文章中でも曖昧な箇所は多くありましたが…)。これは日本におけるblogを考える上で、パーソナルなイメージの強いWeb日記の要素がアメリカより強い形でblogの内容に反映されていることを考えると、最もな事だと思います。また、「心理学」という表記の通りほとんどの章で心理学的な手法による分析、もしくは結果の引用がなされています。
内容としては各筆者が担当している4つの章とまとめの終章、そして年表・論文へのリンク集などの参考資料からなっていて、文章と資料ともにblogやインターネット社会に対する分析として他の本と比べても面白い部分があります。
ただし、本の章だてとしてはオムニバス形式なのですが、あまりそれを表に出していない形式で、誰がどの部分を担当しているのか著者紹介の部分にしか明記されていません。そのため同じ筆者が書いているものと思って読んでしまうと、章ごとによる表現や背景にある部分の微妙なずれや章での内容の重複があるので、気をつけるべきかもしれません。
1章は、Webでのコミュニケーションの特質から、ホームページのコミュニケーション動機について述べられています。
2章は、主にWeb日記やアンテナと言った従来日本にあったコミュニティとWeblogとが合わさっていく歴史的推移が述べられています。
3章はWeb日記に対する調査を元に現在のblogにも当てはまるその動機と効用について、そしてそこから日記の内容と作者の志向から「ウェブログ」の分類をしています。
4章は、前の3章と比べるとどちらかというと現在のブログを中心として、参加者の増加と継続志向がどこから生じるのかという観点から、ブログブームのもたらしたものと行く末について論じています。またWikiなどとの比較やSNSへの言及もなされています。
この本ではWeb日記と言ったblog以前の部分からの調査が内容として加わっている分、深いものになっています。とくに2章の歴史の記述は、私自身、Web日記を書いていた経験はありますが、そこでのコミュニティということに関してはほとんど知らないため、とても参考になります。
また、本文中で様々な「ウェブログ」の心理学モデルが提示されています。それは「ウェブログ」の作者の心理的なモデルだったり、「ウェブログ」の目的・内容などから見た分類だったりするのですが、それ自身は良く考えれば思い浮かぶことです。ただし、それを調査によって提示していることは興味深いと思います。
この本では終章がまとめとしてあるのですが、私にとってはこの章が一番興味が向けられました。むしろ前の章で取り上げられていない断片的なキーワードを補完する形だったのが理由かもしれませんが、ネット上での匿名性、トラックバックといったシステムの問題点、ジャーナリズムとブログの関係、ブログの著作権などについて。また、このblogでもあげているパブリックとプライベートの立場の置き方がアクセスコントロールと言う形で記述されています。
アクセスコントロールの部分での「ウェブログの書き手の立場にたつと、多くの人に見てもらいたいという気持ちと、かといって無用なトラブルを避けるためにはある程度の制限をしたいという気持ちが混在している人も多く、その場合は、複数のウェブログをもつことで対処することになる。」「ウェブログ・ユーザーの求めるアクセス・コントロールはもっときめの細かいものである可能性がある」(p150)という記述は自分にとって正にその通りであるのですが、RURIコードやDI:DOのひみつ日記などのエントリ単位でのコントロールなどが提示されていて参考になりました。
最後に、全体を通して、「ウェブログ」をツールとしての部分ではなく「人の自由な自己表現の場や、個人による情報発信に支えられた知識共有社会」(p133)というより広いスタンスでの見方があり、blogやそれを超えた社会の流れとしてのインターネットを考える上で面白い本だと思いました。


『ウェブログの心理学』のサポートサイト
が半年の運用を目処に開設されているようです。トラックバックやAmazonのカスタマーレビューにも対応して応答をされているようです。

余談
・Amazonの商品紹介用のツールをはじめて使ってみました。ちなみにアフィリエイトは使っていません。
・今回引用をしてみましたが、引用という観点でははてなダイアリーの引用タグは非常に使いやすかったと思います。そのようなツールが余計と考えるか便利と考えるかは人次第でしょうが。
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