大航海時代初心者日記。→大航海星空日記。

マリィナ=ファリエル@NOTOS のんびりだらだら――のんだら系。

The 9th(MDSS番外編5)

2009-12-23 21:17:41 | 星のこと・MDSS研究編
Ciao,マリィナです。だいぶ更新をサボってしまいましたが、世界天文年2009の終わりに、今週と来週、ニコニコ動画から天文に関する曲をはり付けようと思います。

★星を探して
 ガリレオが望遠鏡を使って空に向けてから400年。
 400年をかけて天体望遠鏡とその観測技術は発展し、様々な発見をしてきました。

 一方、その400年まえに到るまでの数千年間、人々は肉眼による天体観測を続けてきました。
 緯度を探し、経度を探し、時間を探し、太陽と月の営み、そしてそれらが人の運命を左右することを見極めるために長大な時を使い…天体望遠鏡が登場するまで費やされた時間、経験、人生すべてが結晶し、ガリレオという人物の上に「地球が太陽の周囲を回っている」という事実を降らせました。

 その間ずっと一度も休むことなく、惑星は太陽の周りを回り続けてきました。

 大航海時代の人達は経度を探しつづけ、薄暮の太陽と夜の北極星に命を預けて航海しました。そこには難破して命を落とす出来事もたくさんありました。
 陰謀により異端尋問を受けた天文学者がいました。
 異端のそしりを免れ得ない事実を知ってしまい、ノートに記したにとどめた天文学者もいました。

 そして、全ての人々の全ての力で今があります。

★The 9th
 冥王星という星があります。

 クライド・トンボーにより発見された、9番目の惑星だった星です。
 観測の技術の発展により、暗く小さな天体が発見されるようになった結果…

「冥王星とは一体惑星なのか? いったいいどんな天体なのか?」

 海王星以遠のこの天体。大きさや軌道など、突出して惑星「らしくない」。
 結局、惑星の再定義がなされて冥王星は惑星とは呼ばれなくなりました(冥王星の名付け親であるヴェネチア・バーニー女史は今年4月にお亡くなりになったそうです。ご冥福をお祈り申し上げます)。

 航海者達も、ガリレオも、他の惑星と同じように回っていたこの星をまるで知らなかった。それほど暗く、それほど小さい星。そしてその発見も思い込みと偶然が導いた、とてもはかないかすかなシグナル。

 虚空と途方もない遠さ、そしてソコにぽつんとあること。その全てに私はつよい畏怖を感じます。たとえ小惑星番号が付されても、その畏怖は揺らぐことはありません。

 現在、ニュー・ホライズンズという探査計画によって、探査機が冥王星を目指して宇宙を航海しています。木星を超え、装置の大半を休眠させて、2015年の到着を目指しています。

 未知に向かっての航海。新しい水平線、星を探して…



 でわ~☆