
はじめに
9人制バレーボールの練習方法を色々紹介しておりますが、昨日、いつもコメントいただいているいのっちんさんから、Cクイックの練習方法に関するご質問がありました。
で、今日からその話を3回~4回ほど行いたいと思います。
タイミングが合わない理屈も理解した上で練習したほうがうまく行くと思いますので、そこからお話します。
似ているようで似ていないAクイックとCクイック
打ち慣れてくると、無意識のうちにきちんと助走し、絶妙のタイミングでスパイクするのですが、最初の段階で練習する時はアタッカーもセッターも、Aクイックとの違いについて少し認識した上で練習に取りかかったほうがいいと思うのです。
記事トップの図はAクイックとCクイックのイメージ図ですが、一見すると似ている。つまりセッターの近くでネットからボール1個くらいネット上に上がったトスを、早いタイミングで打ってしまうという点で実に似ているスパイクだと言えます。
しかし、実は、似ているようで違う面があるので、Aクイックを打つようなつもりで助走し、タイミングを取ってジャンプすると、アタッカーはボールに触りづらいという現象が起きてしまいます。
その違いについてお話します。
セッターの向きとアタッカーの利き腕の問題
青シャツのセッターが、黒シャツのアタッカーにAクイックのトスを、オレンジシャツの選手にCクイックのトスを上げています。
結論から言いますと、この場合、まずセッターがAクイック(●←●)と同じような感覚でCクイックのトス(●→●)を上げ、黒シャツとオレンジシャツのアタッカーが同じタイミングでジャンプしますと、Cクイックは打てません。
分かりやすくするために、トスアップ部分の拡大図を下に表示します。
図を見ていただくと分かると思いますが、本来、右利きのアタッカーにクイックのトスを上げる時、AクイックのトスとCクイックのトスではトスの長さが違うのです。
理由は、分かりますねアタッカーの右腕がセッターの位置からすると、Aクイックを打つ黒シャツの選手のほうが近く、オレンジ色のシャツの選手のほうが遠いですよね。
同じ位置にジャンプしても、このような差が生じます。
もうひとつの問題はセッターがボールを裁く位置ですがレフト側を向いてトスアップする時、頭の真上より若干前方向でボールをキャッチすると思うのです。これがですね、さらにAクイックのトスとCクイックのトスの時間差を生じさせています。
バックトスの技術的な問題
それと、これは確たる証拠があるわけではなく、セッター出身のポンさんの意見も聞いてみたいのですが、Aクイックの場合は極端に言うと、腕を伸ばしてボールを迎え、ほんとにトランポリン原理を使いますと、腕の力は全く不要、指と手首の反作用だけでトスアップすることができるのに対し、バックトスのほうが力を入れにくい分、伸ばしている腕を若干曲げ、手首も折ってボールを包み込むようにしながら力を加えるので、貯めができる感じとなり、トスがやや遅くなるような気がするんですね。これは私の感覚だけで、確たる証拠はありませんが・・・。
そんなわけで、どうしてもAクイックに比べるとCクイックのトスはややライト側に流すという感じが必要ですし、トスがほんのわずか遅くなる傾向にあると思うのです。
でもですね、じゃあ、だからCクイックは遅くしか打てないかというと、そうでもないのです。この理屈を分かった上で、セッターにもひと踏ん張りしていただくことで、きちっと、Aクイックと同じように極めて速いトスからやや遅めのトスまで、チームで必要とするクイックを打つことができるものなのです。
このことをまず承知しておくと、次の練習がスムーズに行くと思います。
では、明日はスパイクのタイミング取り方の練習を御紹介したいと思います。
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セッターがレフト方向に向いての
ライトからのCクイックのトスの連携の取り方のコツ
知りたくてウズウズしてます。