Smart Mama's Green Guide
今日のご紹介は絵本ではなく、子育て中のお母さんのために書かれた、絵本のような趣の環境問題の解説書です。題して"Smart Mama's Green Gude"（賢いお母さんのためのグリーンガイド）。子どもを育て、家族の毎日の暮らしに責任を負っている人のために、生活者の視点から書かれたグリーンなライフスタイルの実践的ガイドブックです。
私たちを取り巻く環境がいかに汚染されているか、環境汚染はなぜ問題で、どのように危険であるかをわかりやすく概説し、そのような汚染からいかにして子どもと家族を（できる限り）守り、日々の暮らし・衣食住を（より）安全にしていくことができるかの知恵を、わかりやすく、誰にでも実行しやすいように解説し、共有しています。
著者のJennifer Taggartが環境汚染問題を本気で勉強しはじめたのは二度目の流産を経験したあとでした。ふつうに健康に生まれ育った自分が、望んで授かった妊娠で、よく気をつけていたのに二度も続けて流産するなんて・・・何かがおかしい、でも、何が？この問いが Jenniferの、日々の暮らしの細部にまで目をこらした調査と研究の出発点でした。
調べるうちJenniferは環境汚染問題を認識します。調べれば調べるほど、ますます恐ろしい実態が明らかになりました。建築資材やペンキに起因するシックハウスの問題、食物に蓄積された重金属の問題、毎日体にじかにふれる洗剤やバス用品の問題、そしてタバコ。リサイクルできないで地球にたまっていくゴミの問題もあります。こんな世界で子どもを育てていくなんて、とてもできない、と思ってしまったとしても不思議ではありません。
でも、Jenniferはそうは考えませんでした。どんなに恐ろしい現実をつきつけられても、圧倒されるような数字を読んでも「（そういう環境の中で）私には何ができるかな？どうやって暮らしていけばいいかな？」とあくまでも前向きに考え、そして、自分にできることを探し出しては楽観的に実践して自分なりのガイドブックとマニュアルにし、グリーンパワーを発揮して暮らしてきました。
できるだけオーガニックな食品を食べ、たばこの煙には触れないようにし・・・そして、待ち望んだ三度目の妊娠で男の子を授かりました。子どもを育てるようになってからは、息子の将来により強い責任を感じるようになり、ますます本気で環境問題に取り組まなければと考えています。そんな彼女の生き方と知恵の結実が本書です。ですから、ここには脅しも賺しもありません。「じゃあ、どうすればいいの？」という素朴な問いへの、今日からでも実行できそうな実践的なソリューションが詰まっています。
やはり生活者の視点で運営されているグリーンライフのためのオンラインの情報提供とショッピングのサイトnaturemoms.comもあります。
