共産党・小池&宮本コンビがダメ野党で唯一光っている理由 https://diamond.jp/articles/-/172731
不祥事続きの安倍内閣だが、追及する方の野党側も、イマイチ決定打を打てないまま。1月22日に召集された通常国会も、終盤へと差し掛かっている。だがそんな野党のなかで、唯一気を吐いているのが共産党の小池晃書記局長と宮本岳志参議院議員のコンビだ。今国会でも、独自の調査で発掘した資料を元に、モリカケ問題で政権を揺るがす鋭い質問を連発している。2人が注目を集める理由について、政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏に聞いた。(取材・文/清談社)
共産党というと、いまだに非現実的な理想にこだわる、融通の利かない政党という印象を持っている人は多い。
その印象は、一般の有権者に限らず、メディアや他党の国会議員も共有している。しかし鈴木氏によると、ここ数年の共産党には大きな変化があるという。
「変化のきっかけとなったのは、2015年の通常国会における安保法制の反対運動で、市民運動などと幅広く共闘したことです」(鈴木氏、以下同)
2015年9月19日に安保法制は成立した。だがこの日の午後、共産党の志位和夫委員長は、安保法制を廃案にするための連立政権構想を模索するとともに、安倍政権打倒のため、野党間での選挙協力を呼びかけた。
「それまでのように共産党独自で今後も選挙を戦っていくのか、それとも安保法制反対で盛り上がった市民の声を受け入れて、野党各党に幅広い共闘を呼びかけるのか。共産党では、相当な議論を重ねて、後者を方針とすることを決めたようでした」
そして、その後の選挙での動きを見ても、共産党の決断は、今に至るまで全くぶれていない。
たとえば、共産党は16年の参院選の1人区で、香川県以外の全選挙区で候補者を取り下げた。また、昨年の衆院選でも、無所属での出馬を決めた候補の選挙区で、共産党は多くの候補者を取り下げた。この間、野党共闘を進めてきたのが、16年4月から共産党の書記局長に就任した小池晃氏だ。
「小池さんは、選挙協力の調整で、一貫して柔軟かつ現実的な対応をしてきました。その対応は、他の野党の議員が『自分たちの方が融通が利かない』とボヤくほど、腹の据わったものでした」
鈴木氏は16年の参院選後、小池氏を取材する機会があった。その時、参院選の候補者調整を枝野幸男氏(当時、民進党幹事長)と小池氏が水面下で進めた話に触れた際に、象徴的なセリフを聞いたという。
「枝野氏について『弁護士出身だけにリアリストですよね』と話を振ると、医師出身の小池氏から『いやいや、医者の方がもっとリアリストですよ』と返ってきたんです。小池氏の覚悟を感じる強烈な一言でした」
こうした共産党の現実的な対応もあり、今、野党各党のなかで小池氏の存在感が高まっているのだ。
「実は、立憲民主党や国民民主党の新人議員はもちろん、昨年の衆院選で落選した元職のなかにも『小池さんと会って話を聞きたい』と言う人がかなり多い。そのくらい存在感があり、注目されているんです」
小池氏と並び、もう1人、注目を集めるのが宮本岳志参議院議員だ。今国会では、宮本氏を中心とする共産党のモリカケ問題の追及チームの活躍が目立っている。6月5日には、このチームが、財務省と国土交通省の局長が会計検査院の報告への対応について、昨年9月に協議した際のメモとされる文書を公表している。
「宮本議員は、独自の調査能力を持ち、独自の資料を元に政府を追及できる数少ない野党の議員です。かつて社会党や社民連に所属した楢崎弥之助さんを彷彿とさせる存在ですね」
楢崎弥之助氏とは、1970年代から80年代にかけて、ロッキード事件やリクルート事件の際に、国会質問を通じて数々の疑惑を暴き、「国会の爆弾男」として名をはせた人物だ。
「やはり、独自の調査を元に質問する議員は、政府側から見ても手ごわい存在。一度政権に就いたことがある民主党出身の議員は、役人に顔が利くこともあり、役所発の資料を元に質問する議員が多い。ですが、本来なら共産党のように、独自の調査力で勝負するべきなんです」
かつて政権交代前の民主党には、様々な考えの議員が所属していた。政権交代の大義の下で、社民党や国民新党と選挙協力する柔軟さもあった。また独自の調査により、政府を鋭く追及し、有権者からの注目を集めてもいた。
「ミスター年金」と呼ばれた長妻昭氏や、耐震偽装問題を鋭く追及した馬渕澄夫氏らが代表的存在だ。
「野党が政権を取るために必要なリアリズムと独自の調査能力、この2つを共産党で体現しているのが、小池氏と宮本氏の2人。他の野党にとっても、政権交代を目指す上で参考になる議員なのではないでしょうか」
こぴーはここまで。続きは上記URLに入ってお読みください。
不祥事続きの安倍内閣だが、追及する方の野党側も、イマイチ決定打を打てないまま。1月22日に召集された通常国会も、終盤へと差し掛かっている。だがそんな野党のなかで、唯一気を吐いているのが共産党の小池晃書記局長と宮本岳志参議院議員のコンビだ。今国会でも、独自の調査で発掘した資料を元に、モリカケ問題で政権を揺るがす鋭い質問を連発している。2人が注目を集める理由について、政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏に聞いた。(取材・文/清談社)
共産党というと、いまだに非現実的な理想にこだわる、融通の利かない政党という印象を持っている人は多い。
その印象は、一般の有権者に限らず、メディアや他党の国会議員も共有している。しかし鈴木氏によると、ここ数年の共産党には大きな変化があるという。
「変化のきっかけとなったのは、2015年の通常国会における安保法制の反対運動で、市民運動などと幅広く共闘したことです」(鈴木氏、以下同)
2015年9月19日に安保法制は成立した。だがこの日の午後、共産党の志位和夫委員長は、安保法制を廃案にするための連立政権構想を模索するとともに、安倍政権打倒のため、野党間での選挙協力を呼びかけた。
「それまでのように共産党独自で今後も選挙を戦っていくのか、それとも安保法制反対で盛り上がった市民の声を受け入れて、野党各党に幅広い共闘を呼びかけるのか。共産党では、相当な議論を重ねて、後者を方針とすることを決めたようでした」
そして、その後の選挙での動きを見ても、共産党の決断は、今に至るまで全くぶれていない。
たとえば、共産党は16年の参院選の1人区で、香川県以外の全選挙区で候補者を取り下げた。また、昨年の衆院選でも、無所属での出馬を決めた候補の選挙区で、共産党は多くの候補者を取り下げた。この間、野党共闘を進めてきたのが、16年4月から共産党の書記局長に就任した小池晃氏だ。
「小池さんは、選挙協力の調整で、一貫して柔軟かつ現実的な対応をしてきました。その対応は、他の野党の議員が『自分たちの方が融通が利かない』とボヤくほど、腹の据わったものでした」
鈴木氏は16年の参院選後、小池氏を取材する機会があった。その時、参院選の候補者調整を枝野幸男氏(当時、民進党幹事長)と小池氏が水面下で進めた話に触れた際に、象徴的なセリフを聞いたという。
「枝野氏について『弁護士出身だけにリアリストですよね』と話を振ると、医師出身の小池氏から『いやいや、医者の方がもっとリアリストですよ』と返ってきたんです。小池氏の覚悟を感じる強烈な一言でした」
こうした共産党の現実的な対応もあり、今、野党各党のなかで小池氏の存在感が高まっているのだ。
「実は、立憲民主党や国民民主党の新人議員はもちろん、昨年の衆院選で落選した元職のなかにも『小池さんと会って話を聞きたい』と言う人がかなり多い。そのくらい存在感があり、注目されているんです」
小池氏と並び、もう1人、注目を集めるのが宮本岳志参議院議員だ。今国会では、宮本氏を中心とする共産党のモリカケ問題の追及チームの活躍が目立っている。6月5日には、このチームが、財務省と国土交通省の局長が会計検査院の報告への対応について、昨年9月に協議した際のメモとされる文書を公表している。
「宮本議員は、独自の調査能力を持ち、独自の資料を元に政府を追及できる数少ない野党の議員です。かつて社会党や社民連に所属した楢崎弥之助さんを彷彿とさせる存在ですね」
楢崎弥之助氏とは、1970年代から80年代にかけて、ロッキード事件やリクルート事件の際に、国会質問を通じて数々の疑惑を暴き、「国会の爆弾男」として名をはせた人物だ。
「やはり、独自の調査を元に質問する議員は、政府側から見ても手ごわい存在。一度政権に就いたことがある民主党出身の議員は、役人に顔が利くこともあり、役所発の資料を元に質問する議員が多い。ですが、本来なら共産党のように、独自の調査力で勝負するべきなんです」
かつて政権交代前の民主党には、様々な考えの議員が所属していた。政権交代の大義の下で、社民党や国民新党と選挙協力する柔軟さもあった。また独自の調査により、政府を鋭く追及し、有権者からの注目を集めてもいた。
「ミスター年金」と呼ばれた長妻昭氏や、耐震偽装問題を鋭く追及した馬渕澄夫氏らが代表的存在だ。
「野党が政権を取るために必要なリアリズムと独自の調査能力、この2つを共産党で体現しているのが、小池氏と宮本氏の2人。他の野党にとっても、政権交代を目指す上で参考になる議員なのではないでしょうか」
こぴーはここまで。続きは上記URLに入ってお読みください。