クリニック便り

尾道市にある小児科・眼科のクリニック,宇根クリニックより。
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RSウイルス感染症について

2011-10-23 15:28:14 | 病気の説明
RSウイルス感染症とはどんな感染症か
 RSウイルスによる乳幼児の代表的な呼吸器感染症です。毎年、冬季に流行し、乳児の半数以上が1歳までに、ほぼ100%が2歳までに感染し、その後も一生、再感染を繰り返します。

症状の現れ方
 感染後4~5日の潜伏期ののち、鼻汁、咳(せき)、発熱などの上気道症状が現れます。3割程度の人はこのあと炎症が下気道まで波及して、気管支炎や細気管支炎(さいきかんしえん)を発症し、咳の増強、呼気性の喘鳴(ぜんめい)(ぜいぜいする)、多呼吸などが現れてきます。
 患者さんのうち1~3%が重症化し、入院治療を受けます。心肺に基礎疾患がある小児は重症化しやすいとされます。通常は数日~1週間で軽快します。
 新生児も感染して発症し、頑固な無呼吸を起こすことがあるので注意が必要です。また、細気管支炎にかかったあとは、長期にわたって喘鳴を繰り返しやすいといわれています。

検査と診断
 冬季に乳児が鼻汁、咳に引き続いて「ぜいぜい」してきたような場合には、その30~40%がRSウイルス感染症によると考えられます。鼻汁材料を用いたRSウイルスの抗原検出キットが使用可能ですが、いままでは入院児のみが保険適応でしたので、外来施設である当院では行っていませんでした。
しかし、発熱が長引き、ゼイゼイが続いている1歳未満のお子さんは重症化し、入院になる可能性があるので、10月19日から、1歳未満の外来患者にも保険適応となり、検査は可能となりました。
RS迅速診断について
ただし

→治療の方法
 インフルエンザのような特効薬はありません。ので、患者さん側や保育所側からの念のための年長児の検査には応じかねます。