クリニック便り

尾道市にある小児科・眼科のクリニック,宇根クリニックより。
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感染性胃腸炎

2012-11-11 09:54:22 | 感染症情報2012
先週から胃腸炎が増えてきました。比較的、直ぐに治る人が多いようにおもいます。
 

感染性胃腸炎は多種多様の原因によるものを包含する症候群名である。全国約3,000カ所の小児科定点からの患者発生報告数が増加するのは冬季であり、その大半はノロウイルスやロタウイルス等のウイルス感染を原因とするものであると推測される。また、患者発生のピークは例年12月中となることが多く(図1)、同時期の感染性胃腸炎の、特に集団発生例の原因の多くはノロウイルスによるものであると考えられている(IASR, Vol 31. No 11. P312-314http://idsc.nih.go.jp/iasr/31/369/tpc369-j.html 参照)。

 ノロウイルス感染症の潜伏期間は数時間~数日(平均1~2日)で、主な症状は嘔気・嘔吐及び下痢であり、嘔吐・下痢は1日数回から多いときには10回以上のこともある。しかし、症状持続期間は数時間~数日(平均1~2日)と比較的短く、以前から他の病気がある等の要因がない限りは、重症化して長期にわたり入院を要することは少ない。また、発熱の頻度は高くはない。特効薬はなく、治療は対症療法となるが、最も重要なことは水分補給によって脱水を防ぐことである。