
塙町にある上渋井ハス園に行きました。今回のおでかけは、妹と一緒です。
地元の有志の方が、放置されて荒れていた休耕田を再生して、ハス園として整備したそうです。
朝早くに出かけてきてよかった! 田んぼ一面に咲くハスに感動しました。
瑞光ハス(ずいこうはす)。白河藩主の松平定信公が、江戸時代に改良した品種だそうです。大輪で花びらの端だけが薄いピンク色、本当にきれいなハスです。
ハスは、お釈迦様と関係が深い花です。
「泥より出でて泥に染まらず」、泥水の中で育ちながらも、泥に染まることなく清らかな花を咲かせる。煩悩に惑わされず、悟りの境地をめざしたいものです。
直径が60cmくらいあるような、大きな葉っぱを見つけました。
「これは傘にできるね!」「トトロの傘って、ハスだったんだっけ?」後から確かめたら、トトロがバス停で傘にしていた大きな葉っぱは、里芋の葉っぱでした…
隣の田んぼには、たくさんのスイレンが咲いていました。
「スイレンの葉っぱはツヤツヤしてるけど、ハスはしてない」 妹はハスとスイレンの違いを下調べしてきたということ。「ハスの葉っぱは水に浮いてるし、カエルが乗っかっていそうだよね」 おしゃべりが楽しいです。
水の中で、今にも開きそうな花を見つけました。スイレンって水の中でも咲くのかしら?と思って、やっぱり後から調べてみました。
スイレンは、咲き終わると花びらを散らすことなく、花を閉じたまま水中に沈んでいくんだそうです。なんて美しい終わり方なんだろうと密かに感動しました。
よく見るとメダカが泳いでいます。あぜ道にはミゾカクシが一面に。
上渋井ハス園のアサザが見頃ですと、新聞に出ていたのです。
もう花の時期には遅いかなと心配だったのですが、まだたくさん咲いていました。初めて見ました。4cmくらいの可愛らしい花がたくさん! 鮮やかな黄色と緑色の組み合わせが、とてもきれいです。
スイレンとアサザの共演!
△ミソハギ ▽オモダカ
△コウホネ ▽チダケサシ
自生しているユキノシタを見たのは久しぶりです。
「こっちにきてごらん!」と、おじさんが呼ぶので行ってみると、不思議な花が咲いていました。ツチアケビというそうです。高さは50cmくらい、ランのような花ですが、全体的に褐色で葉っぱがありません。
葉緑素がないので光合成はしないそうです。地面の中でナラタケとかのキノコから養分をもらってるんだと、おじさんが説明してくれました。秋になると赤いウインナーソーセージのような実をつけるんだとか。
ふと見上げると、ネムの花が咲いていました。もう季節は夏…
ハス園には、スイレンやアサザ、そして、いろんな種類の水辺の花たちが咲いていました。こんな秘境ともいえる山の中に、こんなにたくさんの花が咲いていて驚きました。春には、カタクリやショウジョウバカマ、ミズバショウやミツガシワが咲くそうです。秘境だからこそ、貴重な花々が咲くんでしょうかね。
相馬から塙は、とても遠いのです。秋になったら、ウインナーソーセージを撮った写真を妹に送ってもらおうと思いました。
2025.6.28 上渋井ハス園
だから、ツチアケビの話を教えてくれたおじさんの話がとても心に残りました。
増やそうとして増やせるものじゃない、見守るしかないんだと。
ありがとうございます。今そこにあるものを大切にする気持ちを忘れないようにしたいと思います。