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海月美紗のしょうかっこう

小確幸とは 小さいけれども確かな幸せ という意味
何気ない毎日の中で見つけた 小さな幸せを記録していきたいと思います

白鳥神社と白鷺、狛犬たち

2025年06月12日 | 神社仏閣

村田白鳥神社(しらとりじんじゃ)は、宮城県村田町にある神社です。

はるか西の方向に、蔵王連峰が霞んで見えます。

一の鳥居

「奥州の蛇藤」

鳥居をくぐると、樹齢約1000年といわれるフジの木があります。大蛇のようにうねっていて、頭を低くしてくぐらないと参道の向こう側へ行けません。

二の鳥居の手前に狛犬がいます。

昭和12年に建立された狛犬です。

耳がピンと横に伸びていて可愛いのですが、目が奥まっているので表情に凄みがあります。

境内には、ケヤキやイチョウ、シラカシなど、たくさんの古木や大木がそびえ立っています。

拝殿と扁額

本殿

御祭神は日本武尊(やまとたけるのみこと)です。

由緒書によると、この地は日本武尊が東征の折りに陣を敷いた旧跡だということ。日本武尊が亡くなった後、景行天皇が皇子を追悼するために、ここに白鳥神社を建立したとされています。

拝殿の向拝の下に、明治29年建立の狛犬がいました。

目がクリッとした可愛い顔の狛犬です。

全体的に丸々としていて、どっしりとした安定感があります。

阿吽どちらも、頭に浅い穴があいています。角が生えていたか、宝珠がのせられていたのでしょうか。角はぜんぜん似合わない風貌だと思うのですが…

境内や、特に本殿の裏には、見上げるような大きな木が何本も生い茂っています。

バサッバサッと鳥が羽ばたく音がして、空を見上げました。

白鷺が巣作りをしているのでしょう。大木の上に舞い降り、また舞い上がり。何度も何度も…

木立の中や木の上に、結構たくさんの白鷺が見えます。

日本武尊が亡くなった後、白鳥になって飛び去ったという伝説が、古事記の中に出てきます。

白鳥も白鷺も白い鳥ですから。何かご縁があるのでしょう。

ずっと昔から、白鷺たちはこの神社と鎮守の森に守られて生きてきたんだろうなと思いました。


2025.6.5

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上移八幡神社とアライグマ、狛犬たち

2025年06月02日 | 神社仏閣

田村市船引町上移にある八幡神社にお詣りしたいと思います。

調べてみたら八幡神社がすぐ近くにふたつありました。

よくあることです。スマホでナビると、とんでもない道を走ることになったり、神社にたどり着けなかったり。

そんな時は「勘」が頼りです。鎮守の森をよく見渡して、方角を確認して… そうすると大抵は参道の入口に到着できます。

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        ⚪

50号線の道路脇に参道入口の鳥居を見つけました。

少し急な石段を上っていくと木製の二の鳥居。

拝殿の前に1対。そして、階段を上りきったところにもう1対の狛犬がいます。

台座は新しいのですが、「嘉永7年甲寅秋八月建立」再掲とあります。1854年建立の狛犬ですから、計算すると171歳。かなり年季が入っています。

拝殿に向かって右側に吽像。頭には角が生えているのではなく、宝珠をのせているのだと思います。

左側に阿像。風格があります。

どっしりとした重量感。彫りが浅く感じるのは、長い年月によって風化したのかもしれません。

拝殿の前に、平成元年(1989)建立の若い狛犬。

八幡神社ですから、御祭神は誉田別命(ほんだわけのみこと)。

本殿は大部分が覆屋で囲まれていました。

拝殿の脇障子に描かれている絵には、どんないわれがあるのでしょう…

境内社のお稲荷様とお狐様。

地図に出ていた正一位稲荷神社。

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        ⚪

そろそろ帰ろうかと思ったら、狛犬の陰から出てきたのはアライグマのチビッ子たち。私も驚きましたが、向こうもビックリしたのでしょう、私に気づいてピタッと静止…

お互いに「こっちに来ないで!」と、しばらくにらめっこ状態が続きました。畑の作物を荒らしたら駄目なんだから!と心の中で威嚇しました。

江戸時代生まれの狛犬に会いたくて出かけたのに、アライグマに遭遇してしまいました。


2025.5.29

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秋保神社と勝負の神、狛犬たち

2025年05月28日 | 神社仏閣

秋保神社は、仙台市の秋保大滝に向かう途中にある神社で、「勝負の神」と言われています

大鳥居から始まる長い参道には、奉納された幟(のぼり)旗がずらっと並んでいました

羽生結弦選手がお詣りしたことで有名になり、ファンの人が奉納した幟旗もたくさんあるようです

長床と献灯提灯

社殿の前に狛犬がいます

かなり年季が入っていそうですが、建立年は不明

体の線はシンプルですが、表情は精一杯いかめしく、阿形・吽形ともに頭に角が生えています

太い尾が1本、たてがみはクルクル

社殿を背にして正面を向いています

隣りに立つ灯籠もかなり古いと思うのですが、銘が読み取れません

御祭神は、建御名方命(たけみなかたのみこと)をはじめ、天照皇大神(あまてらすおおみかみ)他七柱

勝石(まさるいし)

厄割玉に「魔が去る」ように願いを込め、勝石に力いっぱい投げつけて割り、厄を祓います

もちろん命中!スッキリ!

絵馬掛け

七福神

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さて帰り道、秋保神社に行く途中にあった小さな神社に寄ってみることにしました

扁額が外されています、後から調べて「長袋神明神社」だと分かりました

現在は、秋保神社に合祀されているそうです

行くときに見かけた狛犬が社殿の前にいました、建立年は不明

阿形・吽形ですが、目が大きくて、狛犬と言うより何か別の生き物のようです

運転しながらちらっと見かけただけなのに、帰りに寄ろう!とすごく気になったのです

この狛犬の不思議な力に引かれて、私はここに戻ってきたのかなと思いました

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秋保神社の「勝負の神」の幟旗はインターネットで申し込むことができます

御守や御札もネットで、初穂料は振替用紙で納めることができます

近代化されていく神社、かたや合祀されていく神社

時代や人々の生活に合わせて神社も変わっていくんだと思います、狛犬たちが静かにそれを見守っていました


2025.5.5

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味わい深き狛犬たち⑩~弘前にて

2025年05月27日 | 神社仏閣

弘前にはユニークな狛犬が多いと聞き、神社めぐりの計画を立てました

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【乳井神社】にゅういじんじゃ

御祭神:武甕槌命(たけみかづちのみこと)、経津主命(ふつぬしのみこと)、天手力男命(あめのたぢからおのみこと)

朱色の両部鳥居をくぐると、昭和7年(1932)建立の狛犬

前屈みの姿勢で、今にも飛びつきそうな迫力があります

拝殿前に明治17年(1884)建立の狛犬、石工は斉藤安太良

曲線的な体の線と笑っているように見える顔が、優しい印象です

たてがみのおかっぱカールがかわいらしく、尻尾もクルクル

末社・戸隠神社の前に明治42年(1909)建立の狛犬

おかっぱ頭のように見えますが、長い耳が垂れ下がっているのです

体の大きさに比べて首が長く、不思議な威圧感があります

怖い顔に反して、たてがみはきれいにクルクルと巻いています

境内の末社と枝垂れる桜

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【羽黒神社】

御祭神:倉稲魂大神(うかのみたまのおおかみ)、大己貴大神(おおなむちのおおかみ)、水波能売大神(みずはのめのおおかみ)

拝殿前に、明治20年(1887)年建立の狛犬、石工は山内三次郎

見る角度によっては、狛犬に羽が生えているように見えます

阿形と吽形では全体のデザインが異なり印象が変わるので、ぐるっと一周しながら動画で撮ればよかったと後から後悔しました

社殿の右手奥に霊泉があり、眼病に霊験あらたかだそうです

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【弘前八幡宮】

御祭神:誉田別命(ほんだわけのみこと)、息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)、比売大神(ひめおおかみ)

大鳥居は大通りに面していて交通量が多く、写真がうまく撮れません

鳥居と同様に、大きくて堂々とした狛犬です

拝殿の向かって左側に狛犬が1頭

参拝時間を過ぎていたので、唐門や御本殿の近くに行けませんでした

狛犬は左側の1頭、横向きの姿を遠目に見ることができました

明治32年(1899)建立の狛犬、石工は羽黒神社の狛犬と同じく山内三次郎だということ

犬顔で、阿形と吽形の顔つきが全然ちがうということなので、会いたかったんですが…

津軽地方では、自分の生まれた年の干支を守り神にする「津軽一代様」という風習があるそうです

弘前八幡宮は、戌・亥年生まれの一代様だということ

旧二の鳥居を解体した木材で製作したという「はちまんわんこ」「はちまんうりぼう」が祀られていました

その丸みを帯びた姿がなんとも言えず優しげで…

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弘前のいくつかの神社をめぐり、個性豊かな狛犬たちに出会うことができました

それぞれの狛犬のもつ物語や地域の歴史に(少しですが)ふれることができて、有意義な楽しい一日となりました

2025.5.1

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愛敬院とヒメシャガ、狛犬たち

2025年05月24日 | 神社仏閣

昔、宮城県丸森町には山伏のいる修験寺がたくさんありました

駒場滝不動尊境内にある愛敬院(あいきょういん)もその一つです

一の鳥居と二の鳥居

仁王門と阿形・吽形の仁王像

「猫神様」の石碑

丸森は養蚕が盛んだったので、蚕の大敵のネズミを駆除してくれる猫を大切にして、猫神として祀っていたそうです

丸森には猫神様の石碑がたくさんあります

「草木塔」の石碑

私たちの命と暮らしを支えてくれる草木に感謝の気持ちを込めて…

本堂の前まで進むと、平成8年に建立された狛犬がいました

阿像は玉取り、吽像は子取り

まだまだ新しい狛犬たちですが、体の割りに頭が大きくて、愛嬌のある顔がかわいらしく…

愛敬院は本山修験宗のお寺、本堂には不動明王が祀られています

境内にはヒメシャガが群生しています

少し時期が遅くて満開は過ぎていましたが、優しい緑と淡い紫色がもうあちらこちらに… 

ヒメシャガはシャガと違って、実がなり種ができます

境内のすぐ脇を内川が流れています

大きな岩や石がゴロゴロしている渓流の眺めがすばらしく、山奥の秘境に紛れ込んだような雰囲気です

愛敬院は、修験の寺院として古くからの伝統である山岳修行を今も継承しているそうです

毎年5月には一般参加者を募って、山伏修行体験を行っているとか

境内の内川沿いは不動尊公園として整備されていて、散策しながら四季折々の花を楽しむことができます

お寺なのに、鳥居があって狛犬がいます

山伏が厳しい修行をするお寺なのに、優しげなヒメシャガが至るところに咲いています

アンバランスなようで、でも不思議と気持ちが落ち着くのは、ここが大自然に包まれている場所だからなんだと思いました


2025.5.22

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