
スーフィーの御話しからです。
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ある商人が籠の中で鳥を飼っていた。
商人は鳥の生まれ故郷のインドへ行く事になり、鳥に何かの土産を買ってこようかと
尋ねた。
鳥は自由の身にして欲しいと頼んだが、それは聞き入れられなかった。
そこで鳥は商人に、インドのあるジャングルを訪ねて、そこにいる鳥達に
自分が囚われの身である事を伝えて欲しいと頼んだ。
商人はインドに着くとジャングルに行き、鳥との約束を実行した。
すると話し終えるや否や、自分の飼っている鳥と全く同じ種類の鳥が、
意識を失って地面に落ちてきたのであった。
商人は、この鳥は自分の飼っている鳥の親戚に違いないと考え、
自分のせいで鳥を死なせてしまった事を悲しんだ。
商人が家に帰ると、鳥は「インドからいい知らせがありますか?」と尋ねた。
「いや、残念ながら悪い知らせだ。
お前が囚われの身だと話したら、お前の親戚のものが倒れて、私の足下に
落ちてきた。」
この話しを聞くと同時に、鳥かごの中のとりも倒れた。
「自分の身内の死の知らせを聞いて、この鳥も死んでしまった。」
商人は悲痛な面持ちで鳥を拾い上げ、窓辺に置いた。
するとたちまち鳥は元気を取り戻し、近くの木へ飛んでいったのであった。
「これで、あなたにも判ったでしょう。
あなたが災難だと思った知らせは、私にとってはいい知らせだったのです。
主人のあなたを通して、自由になるための有益な方法が、私の元に届けられたのです
からね。」
自由の身になった鳥はそう言って、飛び去っていった。
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このお話しの解説では、間接的な学習の重要さ、そして通常の思考方法に従う
模倣者や制度が「システム」や「プログラム」を強調するのに対し、イスラムの
神秘主義の中では、全人格的な体験が重視されるという事が書かれていました。
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【充足のために】
10週間、毎金曜日に10回、「ヤー・ムグネー」のみ名を唱える。
あなたは充足を与えられるだろう。
【豊かな富と充足を与えられる】
もし毎日70回、「ヤー・ギャネイ」を唱えるならば、
アラーはその者に豊かな富と充足を与えられるだろう。
【失くし物を見つける】
「ヤー・ジャーメ」のみ名を繰り返して唱えるならば、
失くし物を見つけるだろう。
【悪しき疑いより守護される】
もし毎日続けて「ヤー・モクシト」のみ名を唱えるならば、
アラーはその者を悪しき疑いより守られるだろう。
【誉れと威厳と富を得る】
「ヤー・ゾル・ジャラリ・ワル・イクラアム」
このみ名を毎日続けて唱えるならば、
誉れと威厳と富を得るだろう。