endy's teapot

今朝のSKshow!

今朝の産経抄(2/1)「ずるさ」

2005年02月01日 | skshow
原文はこちら
論理構造タイプ: 落語枕型
出現テクニック:用語
インプレッション:産経らしさ ○ 構造の魅力 △ 読みごたえ ◎

●ひとこと
「ずる」ということばをキーワードに,ずるといえばでいろんな話題を歩き回る.
エッセイやコラムとしては手堅い手法.読むほうも結構読みやすい.
如何に,手堅い話題と意外性のある話題を組み合わせるかが読みどころ.

最初に,まじめな山口瞳氏を登場させる.
氏のエッセイを読んだことのあるひとなら,
そのまじめさがわかるというもの.しかし,ちょっと古くなってきてしまったかな.

次はNHK.
最初は局側のずるをかき"だからといって"で視聴者側のずるも,自然な形で指摘.
これは反語というより"返す刀で"という感じで小気味いい.

"受信料の不払いを勧めるつもりはないし、正しいとも思わない"
"まじめに払っている人から見れば、これも「ずる」である"
会社のずるだけではなく,視聴者のずるも指摘している.こういうことを
ちゃんと書いているのは初めて

そして振り込め詐欺
こちらでも,お金をとるずるさ,お金を払えばなんとかなるとというずるさ
の両面を書いている.

それでいて,最後に山口瞳に戻している.


1:歴史事例,専門家:山口瞳氏を通じた戦争中の「ずるさ」でテーマを提示
2:報道の紹介:NHKのずるさ
3:プチさげ:豊富な資金へのenvyとも思える一節がまぎれる.
4:考察,まくら:不払い運動のずるさ
5:主張:振り込め詐欺のずるさ
6:さげ:振り込む側のずるさ.山口瞳に託したさげ.