2週間前のチェリニャンの血液検査で、BUN-33.2 CRE-1.8 という、正常値の上限まで下がっていたので、できれば点滴は卒業したいものだと思っていました。
も降っていることだしなぁ~
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「もしもし、~~家のチェリーですが・・・」
「・・・正常値の中ほどになるまでは点滴、続けたほうが良いですよ」
(聞き耳を立てているカリニャン)→
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冷蔵庫の上の梅干用のざるの中で寝ているチェリニャンを、ざるのまま手繰り寄せてゲット。
青いキャリーボックスに押し込むと外へ。
あれ、何と強い雨脚
車を玄関前まで移動させてチェリーニャンを車に乗せ、さあ出発
せわしくワイパーを振りながら「なんや言うて、今行かんならんのや明日でもよかったのに
」・・・とまぁ、融通の利かない我が身を嘆いたのであります。
「でもまあ、こんな土砂降りの日は患者さんも少ないことやから、早よ診てもらえてかえって良えかもなぁ」
と、不安げに鳴く傍らの(普段鳴くことの少ない)チェリーニャンに声を掛けながら急いだのです。
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ところが、待合のドアを開けてビックリ
またもや、読みの浅いワタクシ
いつもよりずっと多いではありませんか
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ため息をつきながらグル~リと室内を見回すと、カラフルなイラストが巧みに描かれた数枚のポスターが壁に貼り付けてあります。
それは、当病院の宣伝であったり、種々の検査のお勧めであったり、フードのオマケについてや、ゴミ箱に糞を入れないで欲しいなどの記事です。
少女コミック雑誌に載せても十分通用すると思われます。
これを描いているのが受付の若い女性であることはうすうす分かっていましたが、彼女は紙に描くだけでは物足りず、自分の顔にも恐ろしく丁寧にペインティングしています(^^♪
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「ミャー・ミャー」と甲高い複数の声が足元のダンボール箱の中から聞こえます。
覗いてみると、いました、いました
生後一ヶ月足らずの黒い子猫が3匹。・・・カッワイイ
「お寺の境内に捨てられていたのを、ホットケない」ので連れてきた若い女性。
「どうしたら良いか途方にくれている」といいながらも支払いを済ませ、沢山の試供品のフードを貰って帰ってゆきました。
年配のご婦人と顔を見合わせながら、苦笑いしている内に、この方が以前、私の店のお客さまだと気付き、お互いに再会を喜びました。
ご主人と一緒にこられていました。
この方がまた凄い!15匹のニャンズと同居とのこと。
避妊をしないまま夜遊びさせたとかで、瞬く間に15匹に増えたそうです。
それを、まとめて面倒を看てられるというのだから、恐れ入りました。
この方の連れてきたニャンコも黒猫でしたが、ゲージの中でじっと横たわっていました。飲まず食わずで立つことも出来ないそう。
診察の結果、とりあえず点滴をして、様子をみるよう指示されたそうです。
足腰のおぼつかないのが見て取れるご夫婦ですが、それでも、大型のワゴン車でゆっくり帰ってゆかれました。
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若い奥さんの連れてきているのは茶トラの♀。
ノラちゃんでしたが、子猫を生んではカラスにさらわれ、その子を懸命に探すのだそうです。
それを繰り返すものだから、見かねて徐々に餌付けをして家猫にしてしまったそう。
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あれこれ、おしゃべりをしているまに童顔のにこやかな先生がチェリニャンを呼びました。
チェリニャンはキャリーボックスの中で手足を踏ん張ってなかなか出て来ようとしませんが、そこは百戦錬磨の先生。
引掻かれたり、咬みつかれたりしたと思われる手で、瞬く間に腕の中に抱きとりました。
そして、なんとスムースに背中に針を刺すと、トット・トットと輸液がチェリニャンの皮下に蓄積されていきました。
点滴が済むと、輸液で体の一部がプクンと歪に膨れ、重くなったチェリニャンは「さぁ、帰ろう」とばかりにスタスタと自らボックスに入り込みました。
そして、しばらくの間、2週間に一度の割で点滴に通うように、との再度のお言葉。
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「ア~ア、お腹がへったにゃ~。ホットサンド作ろ!
早よ帰ろな、チェリニャン。
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「ただいま マガリ」
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「チェリニャン、どうぶつびょういんにつれていかれたんや。
アタシはぜったい行かへん!」
と、マガリは心の中で叫びました。