11月末、祇園花見小路のジャズホールで催されたシャンソン発表会は
誰も滑ることなく、
観客を感動の渦に巻き込み?大成功裡に終わりました。
私の応援団は知力・体力を試しにやってくる姉が二人とその娘たち、
私の趣味の会の友人が一人。
合わせて5人、客員動員に協力いたしました(^-^)
ひと月ほど前、大阪のシンフォニーホールに、
盲目のピアニスト、辻井伸行のコンサートを聴きに行きました。
澄んだ音色の「ラ・カンパネラ」は圧巻です。
フジコ・ヘミングのそれと比べるとその違いは明らかです。
20代の辻井と80代のフジコの差もありましょうが・・・
彼の母である,いつ子さんの手記を読むと
子供の才能を開かせるにはその母親の気づきがいかに大事かが窺えます。
思い返せば、
私などは子供の自主性に任せっぱなしだったように思います。
もう、どうしようもないほど遅きに失しますが。
いつ子さんの悲しみとその後の苦労はちょっとした真似事では及びもつきません。
天才と偉大な母親のサクセスストーリーですね。
3か月先のコンサートチケットは完売です。
最近ドライブではいつも彼のCDを聴いています。
またまた、チェリーの腎臓が機能不全を起こしています。
医師の忠告で毎日活性炭を2カプセル飲ましていましたが
それでは追いつかなくなったようです。
3っ日前から点滴と11個(医師が7個、私が4個)の活性炭を与えていますが、
まだ食欲がありません。
祈る外ありません。
京都の夏の暑さは有名ですが、この夏の暑さといっては!
午後からは何をする気力も無くして、ブログは更新をさぼり続けたのであります。
とは言っても、珍しいこと、楽しそうなことにはつい乗ってしまい、
疲れ切って深夜帰宅するというものです(^_^;)
先日、友人の友人の息子さんである、竹内正実さんのコンサートに行って参りました。
会場はロシア料理の「キエフ」です。
世界最初の電子楽器・テルミンの発明者であるロシアの物理学者、レフ・テルミンの
生誕百二十周年記念コンサートです。
日本での第一奏者である竹内さんと、
テルミンさんの娘と孫の演奏とロシア料理をセットにしたものです。
初めて見ましたが、
テルミンは2本のアンテナの周りにできる電磁場を制御することで音を奏でます。
右手で音程、左手で音量をコントロールします。
鍵盤楽器などのように音の位置を視覚的に確認できません。
シンセサイザーなどの電子楽器のルーツでもあり、
シンセサイザーと違って自分の音が出せますが、その分難しくもあり、
面白くもあるとのことです。
テルミン教室の生徒さん達と向かい合い、
黒パンとボルシチなどの食事の後、演奏は始まりました。
竹内さんはもの静かで優しい雰囲気の方でした。
ロシアにはテルミン留学をなさったそうです。
その音はふわ~ん・ふわ~んと、風の歌を聴いたようです。
かつて、ヒッチコックが恐怖音として映画に使ったとか。
メンバーはトロイカなどのロシア民謡を数曲演奏しました。
両手で音を操っているかのようです。
恐ろしいほどの、集中力と練習量が必要だったのではないでしょうか。
食事のテーブルで真向いの若い女性は、仕事の合間に、
マトリョーミンというマトリョウシカを改良した楽器で
テルミンの練習をしているそう。
それに彼女、水干、緋の袴で「今様」もやるとか。
知らない世界はまだまだ私を魅了します。
この夜も疲れ果てて帰宅したのでありました(^_^;)
チェリニャンのこと
3日に1度、6個の活性炭カプセルを動物病院で飲まされていましたが
今は我が家で1日2個を私が手で口の奥に入れています。
もちろん家族と2人係で。
本人は嫌がっていますが、ずっと楽なはずです。
そして私も・・・
ところで、子供の頃、母親が良く作ってくれたサンドイッチがあります。
熱々の卵焼きとトマトを挟んだヤツです。
ドカッと大きなサイズのまま頬張るのです。
そして、マヨネーズと辛子の味と香りがたまりません。
なぜか、今とても食べたくなりました。
東京都立美術館の「伊藤若冲展」が入館5時間待ちという加熱ぶりに驚いています。
京都市立美術館の「ルノワール展」を覗いてきましたが不愉快なほどの混雑ではありませんでした。
以前にもルノワールは観ていますが、今回のは作品が充実していたように思います。
ン十年も前に見たときは、正直ほとんど感動は覚えませんでした。
あの、かぶら色の豊満な肉体はむしろおぞましく見えたものでした(^_^;)
しかし、今回はどういうわけか、かぶら色の豊満な肉体は優しく豊かで輝いて見えたのです。
現代のいい女はギスギスのキャリアウーマンのイメージですが、
ルノワールの描く女性はとろけるように清楚で甘いのです。
なぜか、彼の真価に触れた思いがしました。
売店で「猫を抱く女」の複製を注文しました。
初めて見る絵だったのと、手ごろな価格、女性の愛情あふれる表情が日常的。
それに絵の具の盛り上がり方が、かなり忠実に再現されているようなので。
ひと月先の到着が楽しみです。
またまたチェリーの腎臓が悪化しました。
2日に一度の点滴で動物病院に通っています。
少し食欲が出てきたのでほっとしています。
犬の予防注射の時期とバッティングして2時間もの待ち時間にはうんざりしています。
2013年~14年にかけて大英博物館で開催され好評を博した春画展を、
日本でもということでしたが
多くの博物館や美術館では拒絶され、
東京、永青文庫(理事長 細川護熙)でようやく実現したそうです。
永青文庫では20万人もの動員があったそうです。
京都市岡崎の細見美術館はいつもの静かな館内と異なり大勢の人で賑わっていました。
小規模な美術館ですが入場制限はありませんでした。
入場者の顔ぶれは私を含め女性が少し多く、カップルも良く目につきました。
ああ、それから18歳未満はお断りです。
春画は版画の出回った江戸時代を思い浮かべますが、
すでに平安時代から肉筆画としてあったようです。
この種の絵画としては世界的に見ても質・量ともに群を抜いているそうです。
肉筆春画、豆判春画、枕絵、草紙の挿絵として人々の営みを描き、
性的な事柄と笑いが同居した
ユーモアと芸術性の高い肉筆画や版画は、大名から庶民まで貴賤を問わず広く
親しまれていたようです。
一流の絵師による高価な春画の肉筆画は婚礼調度の一つとして、
大名や裕福な商家に買い上げられていました。
人物やその着物、調度、背景などが微に入り細に渡って書き込まれ、そのエネルギーに脱帽!
国芳、歌麿、北斎、広重、丸山応挙などが性のタブーを否定し、
その逞しい想像力と技術力で万人の度肝を抜きました。
喜多川歌麿 歌まくら
至って穏やかな作品です(^_^;)
美術館の最下階にあるレストランで、友人とランチを取りました。
どちらからともなく赤ワインを注文。
今年の京都市は「琳派」に明け、「琳派」に暮れそうです。
「琳派」とは本阿弥光悦、俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一に代表される美術集団のことです。
同世代の人たちではありませんが400年に渡っての、主に模写による感性、技術の継承から、
独自の様式を確立していくというものです。
華やかな装飾性とデザイン性は絵画・金工・漆芸・陶芸といった多岐に渡って現代の生活と密接に連携しています。
年の初めから、新聞・テレビ・乗り物などで繰り返し紹介され、市民は博物館・美術館・寺院・デパートなどの
どこかへ観に行かなくてはならないような強迫観念に駆られ、
遂に私は重い脚を博物館に運んだのであります。
この日の目玉は、俵屋宗達と酒井抱一の「風神雷神屏風」と、宗達の絵と光悦の書のコラボ「鶴図下絵和歌絵巻」でした。
連日、大勢の人が押しかけ、
この日も入館に恐ろしく待たされ、絵巻の前ではギューギューと長い間並ばされ、
くずし字をじっくり鑑賞する余裕もなく 暑さで貧血をおこして倒れるかと思ったほど。
それでもせっかく来たのだからと、主だったものはしっかり目に焼き付けて参りました(^^♪
皇太子のように展示品の最も充実した日に、
解説者を従えてゆっくり鑑賞することが出来ればと思う人は私だけではありますまい。
疲れ果てて、館外に出ると庭園には噴水が煙り秋風が頬をかすめ、枯葉が音を立てて転がって行きました。
鶴図下絵和歌絵巻
俵屋宗達 風神雷神屏風
もちろん館内での撮影ではありません(^_^;)