寺っ娘のつぶやき

寺っ娘が感じたこと、日々の出来事などをざっくばらんにご披露するページ。

おかえりモネレポート 寺っ娘の勝手に現場振り返りパートⅢ

2021-12-31 15:53:57 | Weblog
朝ドラ「おかえりモネ」レポート
第3回 新次さんのはなし

このドラマで、
この方の演技で、
どれだけの人が心を動かされただろう。

及川新次さん役をつとめたのは
俳優の浅野忠信さん。

新次さんは、
腕の立つ漁師として名を馳せた男。
自分の船を持った矢先
東日本大震災が彼の人生を変えてしまいました。

坂井真紀さん演じる奥様が行方不明となり、その現実に絶望し、前を向けずに生きている。自宅も津波に流され、仮設住宅で暮らす。
漁師を辞め、酒に溺れる毎日で、
主人公モネの幼なじみでもある息子(永瀬廉さん演じる亮ちん)にも苦労をかけている。

震災から10年が経過しても、奥様は行方不明のまま。
その深い傷を、言葉で、身体で見事に表現してくださいました。

つらい場面が多かったけれど、
このドラマでの浅野さんの存在が、
寺っ娘にとっては被災地の希望とも感じておりました。

撮影中、浅野さんと寺っ娘が二人で話をさせていただく機会がありました。
その時にはすでに放送は始まっていて、
悲痛な叫びが画面を通して伝えられた後

この役をやることについて、彼はどう感じているのかを聞きたいと思いました。
なんとなく、直接的な言い方をしてはいけないと感じた私は、
「つらい役を演じる時、普段の生活も、のめり込んでしまうことはありませんか?」
と質問しました。

すると驚くことに浅野さんからは、寺っ娘が本当に聞きたかったことがストレートに返ってきたのです 

「今回、この役のお話をいただいたときに、台本を読んで、これは大変な重要な役目で、全身全霊をかけて演じなければいけないと思ったんです」
「自分が出るところはすごく暗く辛いシーンになってしまうけれど、
被災地の方の苦労や想いを、自分がしっかり演じて伝えなければいけないと感じまして…」

震災から10年が経過した。
オリンピックは復興の象徴(首相の言葉)と謳われたことに愕然とし、
世間からのイメージと被災地の現実とのギャップに心を痛めていた寺っ娘は、
あらためて、俳優・浅野忠信さんの存在に希望を見ました。

涙がこぼれそうなのを我慢して
実際に、私の身の周りの方に起こったこと、
どれだけ繕っても、悲しい過去とは一生向き合わなければいけないこと、
それでも、人には話せず、生きていかなければいけないこと、
地元では、浅野さんの演技に励まされた人がたくさんいることを話しました。

役に集中するところを邪魔してはいけないことは百も承知でしたが、どうしてもお話したいと思いました
そして浅野さんは撮影の合間なのに、真剣に話を聞いてくださいました。

その時のシーンは、
嵐の中、気仙沼港で、息子の船を心配する場面でした

最後の撮影の日。
この日は、亮ちんが自分の船を持ち、
その出港を見守るシーンの撮影。

とても美しい出港だったのですが、
実際気仙沼での、いわゆる「出船」は、
演歌を思いっきり大音量で流すものなのであります。
定番は兄弟船、気仙沼でのアイドルは鳥羽一郎と吉幾三
だから、寺っ娘の印象としては、亮ちんの出港は爽やかすぎてなんか違ったのです…笑

その話を浅野さんにすると(余計な告げ口🤣
「へぇ〜演歌ですか!ポップスはないんでしょうかね?」と、真顔で質問が…!
そういえば夏に港付近を車で通った際に出船の船が泊まっていて、海外のイケイケドンドンな曲が流れていてビックリしたことを思い出し、
とりあえずそれを報告したところで撮影再開。
この日もニコニコしながら話をしてくれた。

ほかにも、なんてナイスなお人柄なんだと感銘を受ける瞬間がしばしば。

とにかく、良い人。素敵な人。
一緒に仕事をさせていただいたことを光栄に思います。
勇気と希望をありがとう、浅野さん!

2021年、
あっという間の一年でした。
この一年の出来事は生涯忘れることはありません。
思い出と感謝を胸に、来年も精一杯!頑張りたいと思います

おかえりモネレポート 寺っ娘の勝手に現場振り返りパートⅡ

2021-12-30 21:24:43 | Weblog
朝ドラ「おかえりモネ」レポート
第2回 おじいちゃんのはなし

モネのおじいちゃんの永浦龍巳さん役を務めたのは藤竜也さん。

放送直前に放送された宣伝番組では、
内野聖陽さんと鈴木京香さんが「とにかくおじいちゃんがカッコイイんです!」と話していたのだが、本当にそのとおりで、とにかくかっこいい。
何をしてもかっこいいのだ。

牡蠣の養殖をしている漁師さんの設定なのですが合羽似合うし長靴も似合う。
あのお帽子も素敵すぎる👒

田中浜のロケでは、
イスをご自身で波打ち際に移動して
足を組んでただ海を眺めておられたのですが、、、
その様が、かっこよすぎた。

しかし龍巳さんは、お茶目でもありました。

昨日の投稿でもお知らせした田中浜のロケ。
早朝のお話です。
この日は両親が仏事指導で現場に入っていて、
お邪魔にならないように端っこの方にコソっといたのですが・・・
なぜか龍巳さんがその両親の方へ向かっていったのです…。
寺っ娘は業務中だったため、なんだろう?と思いながら仕事に就きました。

なんとこのとき!
両親にとって嬉しいサプライズが発生!

母を見た龍巳さんが、おはよう、と満面の笑みで近づいて来たそうで(笑)
母が???と思いながらおはようございますと答えて、話をして、少ししたら・・・

「あれ!?ごめんなさい!!
今朝一緒にご飯食べた女優さんと間違えちゃった!!」と(笑)
どうやら、うちの母のことを勘違いして話しかけてきてくれたらしいのです。
恐縮すぎる〜〜〜。
だかしかし、両親にとっては嬉しいサプライズ。ありがたやありがたや〜🙇

別の日。
この日の撮影は海の上。
嵐の中、船で筏へと向かうシーンの撮影でした。
緊迫のシーンの前にも関わらず、ほんわかしたムードの龍巳さん。

寺っ娘は出演者のマスク管理の任務だったので、常々みなさんのマスクをチェックしていたのですが、、
気づいたら、合羽をまるっと被った龍巳さん。
さっきまでマスクしてたけどどこにやっちまったんだべな〜
と、よく見ると、顎に微かにマスクが見えるぞよ…

「龍巳さん!すみません遅れてしまって!マスクお預かりします!」と話すと
「え??俺マスクしてないよ?」
「顎にしていらっしゃいます!笑」

龍巳さん、
目をまんまるにしてあごをさすると、
あら不思議!マスクがしてあった。笑笑

ごめ〜ん!と、照れる姿がまたかわいい。

おばあちゃんをハニーとお呼びになったシーン、あれは龍巳さんのアドリブだったそうな。
なんかいいなぁ。

寺っ娘もすっかり虜になってしまったのでした。
今度龍巳さんが出ている任侠映画を見てみようと思います


おかえりモネレポート 寺っ娘の勝手に現場振り返りパートⅠ

2021-12-29 20:23:25 | Weblog
今年の大島&光明寺の一大スクープは
㊗朝ドラ「おかえりモネ」の放送🎉

まさか故郷が朝ドラの舞台になるなんて。まさかお寺が出てくるなんて。
今でもそう思っちゃいます

さて、ドラマの中でヒロインのモネの幼なじみの一人である後藤三生役を演じたのは前田航基さん。
まえだまえだのお兄ちゃんです。

モネの舞台が気仙沼と発表されたのが2020年5月下旬で、その直後から気仙沼ではNHKスタッフによるロケハンというものが行われていました。
現地を訪れて、話を聞いたり、どこで撮影するかを検討したりするものなのですが、実は発表直後に、当山(光明寺)にもロケハンが来るらしいことが発覚。
そしてこの頃、どうやら“お寺の息子“という存在がドラマに出てくるらしいことも判明したのです
演じるのがイケメン俳優だったらどうしよう…と、非常に勝手な妄想さえしました

実は寺っ娘、ご縁があり、気仙沼でのロケのお手伝いをさせていただくことになったのです!
ドラマの現場に関わることなんて初めてで、右も左もわからぬ世界
なにより驚いたのは、
朝は日の出前からスタンバイするため…
朝四時台の集合もあり
とにかく早かったし、寒かったのでありました

さて、寺っ娘がまえだまえだのお兄ちゃんと初めて会ったのは気仙沼でのロケ初日のこと。
実家が舞台になることだし、その家に生まれた設定の弟には(すでに姉の気分🤣)挨拶をすべきではないかしら…
そう考えて、恐縮ながらご挨拶をしたのでありました。

この日のミツオの収録は午前中だけだったので正午にはお別れし、
私は日暮れまで収録に参加して、夜に自宅に帰ると…
なにやら住職が楽しそう。。

なんと、うちにミツオが来たのだというのです

私の話を聞いて、挨拶に来たらしいミツオ…。
律儀ないいやつじゃないかー!

しかし話を聞くと、なにやら出会いはスムーズではなかったようで…

来客を知らせるチャイムを聞き住職が玄関に向かうと、
そこには金髪の青年がいた。
青年は前田と名乗ったそうな。
しかし普段テレビは野球中継とニュースしか見ない住職はピンとこない。
金髪が田舎の寺を尋ねることも珍しい。

住職「どちらの前田さん?」
金髪「後藤三生役を務めさせていただきます!」
住職「ゴトウミツオ?」
金髪「モネの親友役です!」

この辺からようやく話が見えてきた様子(笑)
お寺に上がっていただき、色々な話をしたようです。
震災のこと、お寺のこと、真言宗のこと。

さて、さてですよ
この日に限って母は不在だったのです…
そこで気になったのは、お茶はどうしたのだろうかと…。

恐る恐る質問を…
私「前田さんの飲み物はどうしたの?」
父「だしたよ!お茶が見つからなかったから(嬉しそうな表情になり)お父さん特製のあのドリンクを!」

まさか・・・

住職は昨今、なぜか自分で作る炭酸水にハマっているのです。。。
まぁ、単なる水ですね。
茶筒をみつけられず、炭酸水に軍配が上がったらしい、、、

芸能人はきっと炭酸水好きなハズ!…と、勝手な思い込みによりそこはスルーしたのですが、母が、尋ねた。

母「コップは、、?」
父「え?湯呑み茶碗。」

と、とーちゃーん😳い、いかしてる〜

ミツオは美味しいですと全部飲んでくれたそうだ。

昭和と令和の融合。
それが、この"湯呑で炭酸水"に象徴されるのだと、私は自分に言い聞かせた。

🍵🍵🍵

別の日、ロケ現場。
この日はお寺の近所の浜で撮影。
モネのおばあちゃんの初盆供養で
みつおくんがコソコソと、父親である住職に見つからぬように海に向かって手を合わせる、あのシーン。

実はこの日の収録では、真言宗の仏事指導として住職と母が招かれていました。
オープニングのテロップにも名前が出たので、ご連絡下さった方もいました。ありがとうございます🙇

さて、この日ももれなく早朝5時前集合…収録は昼まで続く。
11月の浜辺はあまりにも寒く、椅子などもない。
両親はスタッフから完全放置されておりまして(笑)
極寒の中、長時間立ちっぱなしの70代の住職が心配になったのですが…。

一瞬、あたりがざわついたのです。
なんだべなと思っていたら、優しいスタッフのおねーさんが寺っ娘のもとにやってきて、コソコソと「あの、、お、お父さまが!」という。
えっ?と振り返ると…

出演者専用のお椅子様に住職が座っておる!!

あまりに寒く、長い時間立っていた住職を不憫に思い、みつおが招いてくれたらしい。良い子すぎる!
しかしながら、現場の空気は違ったのです
一般人がキャスト椅子に座るなんて!と
マネージャーおよびスタッフ陣はかなりきつい視線を送っているではないですか…

凍りそうな寺っ娘

浜辺の真ん中で火がたかれ、
それを囲んで円を書くように8脚ほど置いてある椅子に、見慣れた人がちょこんと座っている。

正面から見て、
みつお、ゆうとくん、住職、あすみちゃん、モネちゃん、みーちゃん・・・
おかしいでしょー🤣

ダッシュで住職のもとに向かい、だめだよーと忠告。
しかしこの時モネちゃんから「空いているし、いいんじゃないですか?」と女神のヒトコト。
みつおも、ね?という顔で私を見る。

むーんと思いながら父を残して現場に戻る。

しばらくして、出演者の円陣に戻り、
「さきほどの住職、私の父なんです、、すみません、、ありがとうございました」
と述べると、若者たち一同驚愕(笑)
そりゃまさか親子とは思わないもんね。

ちなみに住職は円陣に加わった際、
若者たちに最初に話しかけた言葉は
「ねぇ、誰がジャニーズなわけ?」と聞いたらしい🤣
たまたまこの日の収録にはキンプリさんはいなかったから、、よかったぁ〜(笑)

厳しい寒さは変わることはなく最後までつらい現場だったのですが
マイペースに楽しんだ様子の住職に救われた寺っ娘なのでありました。