Jさんには一つ
めんどくさいものが
纏わりついていました。
Jさんが小学校の時から
同級生のKが隣同士の席で
いつもJさんが優秀でクラスでも
目立っていたし
美しい少女で
広壮なお屋敷に住むお嬢様で
ピアノも上手
歌も上手くて
学芸会の超人気者でした。
Kの家は貧しく
親も教養がなくて
しかもKの成績はいつも下から三番目。
容貌も今ひとつ
色黒で団子鼻で
おまけに背は低く・・・
取るところなしのKでした。
ところで
Jの父親があろうことか
Kの親の就職先の面倒を見ていて
しかもKの学資を援助して
結局
Kは醜い容貌もちゃんとカバーして
一流企業に勤めたのです。
が・・・
KはJを生涯、逆恨みし続けたのです。
なんとストーカーみたいに
Jをつけ回し
職場だろうと同窓会だろうと
ことあるごとに
Jの悪口を言い続けていたのです。
なかにはそれを本気に受け止めている
ひともいて
Jはあらぬ噂をたてられたりもしたのです。
KはJを恨み続けました。
理由は
Jが優秀でしかも親が自分の学資を出してくれた
というもの。
助けられたことが逆恨みになってて
「ありがとう」の一言もないのです。
JはこのKのことさえなければ
ゆったりといい人生を送れる
はずなのですが
五月蠅・・・
友達は「気にしなければいい」とか
「無視しなさいよ」とか
「断交しなさいよ」とか
忠告してくれるけれど
実は家も近いのです。
同じ町内で、
結婚後もなおさら
近い場所になっちゃった。
付き合いをしていかざるを得ない
この状況
ほんとに「厄介」というだけのこと
なんですが
もちろん
Jの本名はJapan
Kは・・・
ま、黙っておきます。