宅録ミュージシャン雑記「月の裏表・総集編」~trifling beetleブログ~

宅録ミュージシャンtrifling beetle
が書き倒してきた怒涛のブログのバックアップ(笑)

潔癖

2012-12-31 11:41:26 | 日記



すごく潔癖な友人がいるが、彼は未だに独身である。
潔癖なところを除外すれば特におかしな点はない。
付き合いをしている女性は何人か拝見したが、長続きせず、もれなくフェードアウトする。
今現在、年上の彼女がいるし、結婚願望があるようなのだが、かといって結婚を慌てる素振りはまったくない。
諦めているようでもない。

映画「恋愛小説家」を久々に観て、そういう摩訶不思議な友人を、ついつい思い浮かべてしまった。

自分を捨てられない「子供の男」と、自分を持てない「自我を殺している女」とのなんともおもしろおかしい恋物語、「恋愛小説家」を久々に観た。
1998年公開の映画で、主演は、ジャック・ニコルソン、ヘレン・ハント。

ベストセラー作家メルビン(ジャック・ニコルソン)は、実は異常なまでに潔癖性で神経質、おまけに強迫神経症だ。強迫神経症はれっきとした精神病とされている。
さらには周囲に遠慮なく原爆級な毒舌をまき散らし、忌み嫌われている。もちろん友人は皆無だ。
そんな「クズ野郎」が、ウェイトレスのキャロル(ヘレン・ハント)に出会い、恋をする..。

これはいわゆるコメディだが、ジャック・ニコルソンの快演が冴え、感動的なラブ・コメになっている。全く飽きない。
彼は、同じ店の、同じ席に座り、給仕するのも同じ人(キャロル)でないと食事ができないという、どうしようもない変な人なのだ。
しかし変な人を演じさせたなら、ジャック・ニコルソンはピカイチやな~。
ナイフ&フォークは持参、使い捨てである。
外出時の手袋も帰宅後はゴミ箱に捨てる。これも使い捨て(笑)。
手洗いには石けんを2個使い、自宅のドアの扉は1度でなく、3回閉めないと安心できない。
このあたりから徐々に笑いのツボに入ってゆく。

歩道やタイルの継ぎ目は踏めないし、他人との接触を回避するために、まるでダンサーのように奇っ怪に身をくねらせて歩く。彼にとってはちょっとした外出もおおごとなのである。
また、相手の一番のウィークポイントを素早く察知して、そこをこれでもかと容赦なく口撃する。
あくまで自分のスタイルを崩そうとしない、本当に嫌な男である。

ある事件がきっかけで、他人に好かれることの心地よさを知る。

一方キャロルは、ぜんそくとアレルギー持ちの子ども、母との生活。バツイチである。子どものことを気にかけすぎて自分がない。
メルビンと同種の「強迫的人生」を送っていると言える。

一方のキャロルも、他人の世話になることの心地よさを思い出す。

ここまでが導入部だ。中盤からは展開が急になってゆき、お互いが少しずつ接近し始める。
しかし、二人の関係は曖昧で危ういものである。近づいたかと思えば、すれ違いが重なり、そうやってちっとも期待通りに進まない二人の会話に、しだいに誰もがいらだちを覚えるのではないか。
このあたりは月9のドラマみたく定番的展開を見せてゆく。

「恋愛小説家」の原題「As good as it gets」とは、「とても素晴らしい」「状況がこれ以上好転しない」という意味だそうだ。
紆余曲折を経た後のメルビンとキャロルの関係は、「とても素晴らしい」ものとなり、そして同時に終幕を迎える。
ある意味ベタであるが、すごく清々しい気分にさせられた。

二人の主人公が本当に素晴らしい演技を披露していること、脇役がとんでもなくいい味を出していることに尽きる。

さてさて、印象的というか、すごく象徴的なシーンがあり、すごく心に残った。
午前4時にパン屋でパンを買うシーンだ。
これは、二人の関係に夜明けが見えてきたことの伏線なのだと思った。
おそらく、このシーンにすべてのテーマが凝縮されているのだ。
本当に気持ちのいいシーンである。

ところでさて、ハッピーエンドのその後も、二人の関係性は、「状況はこれ以上好転しない」ものであろうことが安易に予測できる。人はそう簡単には変わることのできない存在だからだ。
二人は「不完全な二人」として、激烈に鞘当をし続けてゆくのだと思うが、それがどうなんだ、そんなこと大したことじゃないよ、という気分にさせられもする。

つまるところ、「状況がこれ以上好転しない」ことは、今の、そして今後の二人にとっては、「とても素晴らしい」ことであって、それは決してブルーになるほどのことでもないのだと思えるからだ。

とてもすごい映画だ。





ROUND TABLE 遠い街角 - YouTube

トンズラ女

2012-12-30 12:01:51 | 日記




妖怪人間ベムの実写版をテレビでやっていましたが、ベロの台詞にはなんとも言えないどす黒さとユーモアがそこはかとなく混ぜ込んでありますよね。


おや、あの車?
あの車から悪の匂いがしてくる。
なんだか今夜は暴れたい気分だわ。

人間が安らかに寝るとき、悪は動き回る。
その気配があたしにはわかるのさ。

でも、こうしてる間に悪い心を全部吐き出して、その後にいい心と入れ替われば、生き返れるのさ。
さもなければ、息がとまっちゃうかもしれないよ。



イヤイヤ、ええ感じです。
多少こっけいさもあるのですが、それもまた味かなと。

蛇足ですが、杏演じるベロは、なぁ~んか可愛過ぎてチト物足りません(笑)。



「いえいえ、今は不確実性の時代です。確実性のあるものが確実に成功するとは不確実です。不確実なものが確実に成功を収めることも確実にあるので……」
ヨクワカラナイ言い訳ですが、ガッチャマンで、作戦推敲に失敗した悪党が、ドギマギしながらボスにはいた言い訳がこれ。

もっとましな言い方をしろとは思いますが、これはこれで「イタチのトンズラ感」満載で、ユーモアがあり、結構面白い。
いいですね~。


そうそう人に迷惑をかけ、大上段な見栄を切って、そしてほとぼりが覚めるか冷めないかの絶妙なタイミングでトンズラを謀る人がいますが、いや、見事な手口です。

毎回、あざとさに感服って感じw。

馬脚出まくるくせに、見事に逃げ脚だけは、早ようござんすねまに(himy71)サン。
あ、出口ひろみさんでしたっけ!?





Akina Nakamori - TATTOO - YouTube

スゴイ文

2012-12-29 12:01:15 | 日記
ものすごい文章を見て墳飯した。

いやぁ、おもろかった。
隅から隅までが爆笑ネタで埋め尽くされている。
こういう文章はおいそれと書けるものではない。


働くふりをすれども働くふりをすれどもなお、わがくらし楽にならざりじっと手をみる。


これは吉田戦車作『伝染るんです。』第4巻にあるかわうそ君の台詞。
かわうそ君は日々、働くふりをし続けている。
しかし、いっこうに生活は豊かにならない。
当たり前なのだが、とてもおかしい!!

そんなかわうそ君が読んだ歌。


長州人が彼女だなんてことになったら、ひいおじいさんやおじいさんやおばあさんや父やおじさんに……歴史的に叱られてしまう!


歴史的に叱られてしまう!

これも吉田戦車『ぷりぷり県』第5巻の「1つのべよ」の台詞です。
福島県(会津)出身の鶴助のセリフで、彼は長州人(山口県の人)の彼女ができてしまうことを極度に恐れている。
で、デート相手の千代を実は長州人ではないのかと疑っているのだ(実際、千代は長州人。

会津と長州の間には歴史的な確執がある。
要するに、鶴助はもし彼女が長州人だったら、「ご先祖様に申し訳がたたない」と考えているわけなのだ。
それを表現しているのだが、非常におかしい!!

こういうふうに「少しだけ捻っちゃった」センスが、なんかいい。






カジヒデキ 苺とクリーム - YouTube

やったらあかんもんは、やったらあかんねんで

2012-12-28 12:00:40 | 日記
ガソリンスタンドの真横で、信号待ちをしながらタバコに、今まさに点火されんとしているオッサンがおり、本能的に身を伏せてしまいました。

やったらあかんことは、やっぱりやったらあかんねんで。

写真のようなイタズラは、昔やったことがあります。



でもまあ、ここまで大問題にされているということは、頻度、規模等に著しい問題があるのでしょうか?
掃除して終わりやと思うのですがね。
過剰な反応、と捉えることもできます。
でもまあ人が不快になることは極力慎むべきかなと。

やったらあかんことは、やっぱりやったらあかんねんなぁ。
やったらあかんことは、やっぱりやったらあかん!

「石の上に3年乗るのが趣味です。」
イマイチよく意味がわからないのですが、スピードワゴンか誰かのギャグだったと思います。
よく噛みしめたら笑いが徐々にこみあげてくる。この手のギャグは大好きだなぁ~!!





ORIGINAL LOVE●STARS - YouTube

ORIGINAL LOVE 月の裏で会いましょう - YouTube


テケトーにやったらテケトーに凍った

2012-12-27 12:00:03 | 日記
最近、藤原紀香をテレビで見たが、以前の若い頃のケンが見事に消えていて、とても感心したのだ。
とてもまろやかで、美しいなぁ..と。

以前はどちらかというと苦手だった。
しかしいろんな経験をし、彼女なりに人生を重ねる中で得ることとなったのであろうこの雰囲気。
これは、とても素敵だと、心から思った。
人は劇的に変わるものなのだなあ。




冬、樹木の幹の中にたまった水分が凍結し、凍結することで堆積が増えた水分が樹木を切り裂いて割れる現象を凍裂(とうれつ)という。
-25℃くらいでこの現象が起きるといわれている。
ほとんどの広葉樹は秋に葉を落とすことで水分も補給しなくなるために、冬は水分の少ない乾いた状態になるのだが、冬の山林の木が燃えやすいというのも、この木の幹に水分が少ないことが大いに関連しているといわれている。

寒さの目安としてはビールが凍るのが-10℃程度、ワインや清酒が凍るのが-14℃、醤油が凍るのが-25℃程度といわれている。
北国の象徴でもあるダイヤモンドダストは-15度くらいからはじまる。

寒さがこんなに厳しい世界で、自分は生きてゆける自信が、まったくない。

まさに温室育ちだ。





さよならポニーテール 『ヘイ!! にゃん♡』 - YouTube