宅録ミュージシャン雑記「月の裏表・総集編」~trifling beetleブログ~

宅録ミュージシャンtrifling beetle
が書き倒してきた怒涛のブログのバックアップ(笑)

死に追い詰める「悪魔のひと言」

2011-02-15 03:38:49 | 日記

専門家と言えども、うつ病患者に24時間付き添いできるわけではないです。
それは、不可能なわけで、結局は、当事者を含む、ご家族の理解・サポートなしには回復はあり得ないものだということでしょう。
しかし、ご家族の方の「ひと言」が、「矢」のごとく、胸に突き刺さり、それが直接的な原因となって、うつ病をさらに悪化させることも多いのが現状。負の連鎖です。

うつ病とは、回復に、数年かかるケースも珍しくなく、それを支えるご家族の苦労は想像を絶するわけですが、それでも、まず一番最初にやるべきことは、家族が「うつ病に関する勉強」をすること。この勉強なしに、「回復はない」。
また「理解」、ついては「回復」もない。
そう思います。

決して言ってはいけない言葉もあるのですが、実際には、それを口走ってしまって、当事者を深く傷つけていることが確かにあるのです。

介護している側も、相当なストレスがかかるので、どうしても、自身のストレスが患者に向けられてしまいがちですが、それが当事者を追い込み、ひいては、「自殺」という言葉を口に出し始めることも、決して珍しいものではありません。
事件になってはからでは遅く、取り返しがつかないのです。
理解をし、そして、そっと寄り添ってほしい、そう心から願います。


また、ニュースで、新型うつ病の記事が配信されていました。

まずは、これは「やはり!!」といった感がありますが、「うつ病」患者のことを、「怠けている」「甘えている」「グータラだ」等の意見がとても多い。

前述のように、「怠けている」などの意見をお持ちの方等は、偏見が多い、うつ病に対して、全く理解がない、理解しようともしない周囲の声、そして、インターネット上に散見する「心無い言葉」によって、どれだけ当事者が傷つき、よりダメージを深くしているかを考えたこともないのでしょう。

うつ病になると、将来の見通しは立たなくなりますし、考え方も極端に悲観的になります。
まさに、「暗闇に閉じ込められたような」日常になります。
寝てばかりいる当事者に対して、家族からしてみたら、「辛気臭いから!」、
また、ちょっとでも気分転換させるために、カーテンを開けて、日の光を浴びさせようとしますが、それは「NG」なのです。
太陽の光を嫌う傾向にあるのです。

その逆に趣味などで活気を見せる非定型なものもあります。
免罪符にしているとか、擬態ではなく、そうなんです。それが真の姿なのです。
どうしても否定的に見られがちですが、本人が閉じこもって「死にたい」と繰り返しうめいていることを思えば、本人自身がなんらかへの関心、興味、活力を見出して活動や行動を起こしていることは非常に前向きなことだと思います。
批難される根拠は全くありません。

そして、そういううつがあることもまた、最近の研究で次々と明らかにされて来ています。
なので、擬態や、免罪符や、嘘つきや、虚言癖や、怠け者などと罵られる方はもっと勉強して知識を、目を、考え方や価値観を、すべてイロイロと打ち治していただきたい。
どれだけの暴言や思い込みによる思い上がりで他人を深く傷つけて来たか、その愚かさに愕然とすることでしょう。
そこでその真実を受け入れることもできず、堂々と開き直る方は、人ではなくただ人のカタチをした悪魔だと思います。

頑張りたくても、頑張れない、そんな気持ちに、理解を示してあげてください。
周囲の理解・サポート、そして適切な治療、投薬で、治るものですからね。



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ユエの流れ

2011-02-06 00:17:47 | 日記



♪流れは月にきらめき 憶いは波にゆらめく
恋しやあの人の胸 くるめく愛の接吻

黒髪匂いをこめて 唇花より紅く
粧いこらして待てど あの人は来ない

遥かにひびく たいこの音は
涙をそそる 別離のしらべ♪



「ユエの流れ」。昔、甲斐よしひろがDJをしていた番組でこの曲を聴き、鳥肌が立った記憶がある。

歌詞カードに「母なる順化(ユエ)の流れよ」と書かれていますので、「ユエの流れ」とはベトナムの都市フエ(ベトナム戦争の激戦地)の中央を流れる香江(フオンジャン)のことのよう。
東南アジアの香りが漂うスローで美しい曲。
戦争のさなかに作られるのは軍歌だけではなかった。
ベトナム戦争のころに日本の巷で聞かれた「ユエの流れ」もそのひとつ。

フォークルが1968年に歌って注目されたこの曲の作曲者は驚いたことに、昔、戦時下に軍歌を作っていた日本人の須摩洋朔という人だった。作詞は桐雄二郎。
最初に歌ったのは、妙に声の高いマリオ清藤という人。

この歌はベトナム戦争真っ盛りの1960年代末の話である。あのようなアメ公による暴虐の振舞われていた現実とはまるっきし裏腹の、ひそやかな恋歌が、ベトナムから伝えられていたようだ。
フォーククルセイダースがその次のシングルとして用意していたものの、発売の前日に発売禁止となった朝鮮民謡、"イムジン河"を思い起こさずにはいられない、アジアっぽい旋律が心を惹く一曲。

1968年の"テト攻勢"でベトナム解放軍がフエを解放したあと、米軍が反撃、フエ再占領をした。米空軍次官のタウンゼント・フープスが、1968年3月のメモに米軍のフエ攻撃の結果を次のように記した。
"残されたのは廃墟と化した市街だった。建物の80%が瓦礫と化し、破壊されたあとの残骸の中に一般市民2000の遺体が横たわっていた。市民の4分の3が家を失い、略奪が横行した。米軍に支えられた南ベトナム共和国陸軍の兵隊たちが最悪の犯人だった"(1967年ベトナム戦犯国際法廷文書集へのノーム・チョムスキーによるまえがきより)

ユエの街は、豊かな歴史を誇るベトナムを代表する古都。そこで遠い昔、月を写す川面のほとりで恋する人を待っていた娘の面影。
歌は、こう結ばれている...

装い凝らして待てど あの人 来ない」と。

そして時は流れ、戦の暴虐は人の想像力を超える勢いで振舞われ...そしてまたその後、さらに時は流れ...もう爆弾の降ることのないユエの流れのほとりで、恋人たちは心からの安らぎに抱かれて、尽きることのない逢瀬を重ねているのだろうかなぁ。

ちなみに、この曲が収録されている、甲斐よしひろのソロアルバム「翼あるもの」は1978年発売の作品です。現在も「TEN STORIES」というカバーアルバムを発売してますがその源になったアルバムです。

内容については…う~~~ん(笑)(^_^;)。イマイチかな(笑)。

収録曲は...
①恋のバカンス(ザ・ピーナッツ)②10$の恋(憂歌団)③喫茶店で聞いた会話(かまやつひろし)④マドモアゼル・ブルース(ザ・ジャガーズ)⑤薔薇色の人生(甲斐バンド)⑥ユエの流れ(マリオ清藤)⑦あばずれセブンティーン(浜田省吾)⑧えんじ(森山達夫)⑨サルビアの花(早川義夫)⑩グッドナイトベイビー(キング・トーンズ) 計10曲。
*()内はオリジナルアーティスト





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