世界☆遊悠トラベラー

トルコ、タイ、マレーシア・・・次はどこに行こうかな?

モロッコ編54:カサブランカから日本へ(最終回)

2011-05-20 10:35:04 | おかぴのモロッコ

19時半頃にはスークからホテルの部屋に戻り、テレビを見ながらしばしまったり。

出演者の女性がこの装束というのも、アラブ世界ならではですね。

 

ニュースキャスターもこんな服装で出ています。

そして、ふと画面に表示された時計を見てびっくり

えっ、いつの間にかもうこんな時間

そんなに時間が経ってたなんて3人ともまったく気付かず、順番にお風呂に入らないといけないのでバタバタ準備をし、Mさんが最初にお風呂場に入ったところで自分の腕時計を見てまたまたビックリ  なんと、このときの時刻、まだ21時少し前でした・・・。

テレビの時計が狂ってるなんて、まったく予想もしてませんでした。

例のごとく、部屋には時計がないので、てっきり2時間くらい気を失っていたのかと思いましたが、私たちは正気だったようです。

 

 

翌朝。朝食のレストランは、このホテルの部屋の古さに似合わないおしゃれな感じでした。

 

チャパティとバターとハチミツとハリラはモロッコの朝ごはんの定番。

 

 

 

ホテルを11時頃にチェックアウトし、迎えに来てくれたドライバーさん(左)と空港に向かいます。その前に、たいして話もしていないのに、なぜか私たちを気に入ってくれたポーターさん(右から2番目)が、一緒に写真を撮ろうと言い出し記念撮影。たぶん、挨拶をアラビア語でしたからだと思います。素晴らしき言葉の威力。

 

ドライバーさんの車のハンドルの脇には、縦5cm×横4cmくらいのミニコーランが置かれていました。

 

約1時間後に、無事空港に到着。フライトまではあと約2時間あります。

 

 

■最後の最後に大ピンチ

 

ドライバーさんとは駐車場で別れ、カウンターでチェックインをして、入国審査に向かうためにセキュリティを通過しようとしたところ、その手前のところにいた職員から、手荷物の重量チェックを受けるよう指示されました。実は今回、お土産は食器類が多かったので、割れないようすべて手荷物に入れていたのです。そのためにボストンキャリーまで持参して・・・。

抜かったことに、スーツケースの重量の上限はチェックしていたのですが、手荷物の方は確認していませんでした。これまではだいたい10kg程度の場合が多かったし、超過することはそうそうないと思っていたからです。そこで計量してもらうと、私が8kg、YさんとMさんは10kg弱で、ホッとしたのもつかの間、職員の方から「手荷物の規制は7kgなので、重量オーバーだ」と言われました。

ええっ、それじゃあどうしたらいいの?

聞くと、「1kgにつき300dhかかる」とのこと。つまり、私は約3300円、Yさん、Mさんは約1万円です。

荷物を減らそうにも、サブバックは小さくてたいして入らないし、私はともかく、他の2人はいくらか払うしかない状況だったので、仕方なく、どこで払ったらいいの? と聞きました。

しかし、この空港職員、親切にも「超過料金は高いから、何とかして荷物を減らしたほうがいい」と言います。

でも、スーツケースはもう預けちゃったし(スーツケースの方はまだ余裕だったのに)、減らそうにも、ほとんどお土産なので減らせるものなどありません。私の方は「ガイドブックや会話本関係をこの人にあげちゃえば、誰かの荷物を少し持てるかな」などとめまぐるしく考え、Yさん、Mさんは何とかサブバックに少しでも荷物を詰め込もうと必死でした。そのとき突然、

「どうしましたか」

と通りすがりのモロッコ人男性から、なんと日本語で声を掛けられました。

ビックリしつつ事の次第を話すと、その男性は、

「私はツアーガイドで、ちょうど自分のお客さんを見送ったところなんですが、職員に知り合いがいるので、何とかしてもらえないか交渉してみます」

と言って、その場にいた職員よりも偉そうな男性を呼びにいかせ、何やら話し始めました。すると、1分もしないうちに話がつき、その男性が、

「もう中に入って大丈夫です」

と言うじゃないですか! 驚いた私は、「本当にいいんですか??」と聞くと、

「大丈夫です。あなたたちは私の友だちだから、見逃してほしいと頼みました。どうぞ行ってください」

と言われ、職員の方も「早く行け」と手で示しました。あっけにとられつつも、私たちはお礼を言いながら中に入っていきました。

こんなことって、本当にあるんでしょうか??? まるでドラマのような、あまりに都合の良い展開に、3人とも思わず興奮して、しばらくは「夢みたいだね!」「信じられないね!」などと口々に言い合っていました。それにしても、あのツアーガイドさんの名前を聞かなかったことが、いまさらながらに本当に悔やまれます

 

■ドバイ~関空~羽田空港へ

 

さて、私たちの飛行機は14時20分発ドバイ行き。

ふと見ると、そのすぐ上にイスタンブールとあるじゃないですか

マラケシュ観光初日にアザーンを聞いたとき、7年前に行ったイスタンブールに無性にもう一度行きたくなったのですが、この文字を見たとき、来年(つまり今年、2011年)の旅行先が確定しました。

「そうだ、イスタンブールに行こう」(JR東海のCM風に

 

結局この後、飛行機の出発が1時間ほど遅れたのですが、その後は順調なフライトを経て、

関空へ、

 

 

そして、羽田へと向かい、無事、家路につきました。

 

思えば、最初から最後まで、ちょうど良いタイミングであちこちから救いの手が差し出され、本当にとっても楽しく刺激的なモロッコ旅行でした。色んな人のブログなどで、騙されたとか、モロッコ人は嘘つきで・・・、などといった話をよく見かけていましたが、不思議とそういう目にはまったくといっていいほど遭わず、むしろ色んな方たちから、「見ず知らずの私たちになんで?」と思うほど親切にしていただきました(よっぽど危なっかしく見えたのでしょうか???)。

数か月前にたまたま読んだ『行かずに死ねるか!』(石田ゆうすけ著・幻冬舎文庫)は、7年半にわたり自転車で世界一周をした著者の旅の記録なのですが、この本だったか、この本の続編の『いちばん危険なトイレといちばんの星空』のどちらかに、「自分と相性の良い国では、不思議と面白いことが次々と起こる」といったことが書かれていました。その点では、まさにモロッコは私たちにとって「相性の良い国」だと言えると思います。そうでなければ説明がつかないほど、最後の最後まで幸運に恵まれた旅行でした。

モロッコに行く前は、モロッコの持つ色彩や、イスラム世界を作り上げるデザイン、光と影、月と太陽と砂漠などに強い魅力を感じていましたが、そこに新たに、“モロッコ人の魅力” が加わりました。まだまだ行きたいところ、見たいもの、食べたいもの、そして、もう一度会ってみたい人たちがたくさんいるので、きっといつか必ず行こうと、帰国する飛行機の中で心に誓いました。

 

 

お・ま・け

 

カサブランカの空港で素敵な食器を見つけたので、写真だけご紹介しちゃいます

 

 

 

 

 

・・・おわり。

*次回からは「イスタンブール(トルコ)編」です。