何度見ても素晴らしいマラケシュ駅。
もちろん、日本で大きなビルは見慣れていますが、なんというか、スケール感の大きさに圧倒されました。
駅前の風景はこんな感じ。
駅構内には国王の写真が飾られています。
つい先日、日本時間の4月29日だと思いますが、ジャマエル・フナ広場でテロがありました。
テロの標的となったカフェ・アルガナの前は、1年前に何度も通ったところです。
その頃は、国王はハンサムだし、王妃様もものすごくきれいで、国民からも人気があるんだろうなぁと漠然と思っていましたが、実際には、そんな単純な話ではなかったということなんでしょうね。。。ガイドをしてくださったカラテさんから聞いた、「大学を出ても仕事がない」という話や、「政府は表向きは独立しているが、実際の政策にはフランスの意向が非常に強く反映されている」という話が今さらながらに思い出され、そうしたことが、あの国でくすぶっている不満の根幹にあるのかもしれないなという気がしています。いずれにしても、自分が行ったことのある国であのような事件があると、とても悲しくなります。
マラケシュ駅のプラットホーム。
おばあちゃんの姿があまりに可愛かったので。
マラケシュ駅を出て5分もしないところにあった集落。
フナ広場で働いている人たちは、こういう所に住んでいるんでしょうか?
電車は一路、カサブランカへと向かっていきます。
このとき、私たちの向かいに座っていた2人の青年は、リビア人でした。
「ああ、リビア! カダフィ大佐の国ですね」「そうです」
などと笑顔で穏やかに話していたのがウソのようです。まさか、あれから1年も経たないうちにリビアが内戦状態になるとは、まったく考えもしませんでした。
彼らは、頼んでもいないのに私たちの重いスーツケースを棚の上に乗せてくれ、カサブランカでは、早めに通路に出て駅に着くのを待っていた私たちが、違う駅で降りてしまわないかと気遣って何度も見に来てくれました。おやつをちょっとお裾分けしたときには、自分の胸に手を当ててお礼を言ってくれる、とても礼儀正しい青年たちでした。
彼らはいま、どうしているのでしょうか?
無事でいてくれるといいのですが。。。
ニュースを見るたび、ついつい彼らの姿を探してしまいます。
・・・つづく。