YOUTH

青春とは人生のある期間ではなく 心の持ちかたを言う
by Samuel Ullman

1月の読書

2021年02月02日 | Weblog


読んだ本の数:13
読んだページ数:4615

白バイガール 駅伝クライシス (実業之日本社文庫)白バイガール 駅伝クライシス (実業之日本社文庫)感想
元慶応大学の“強姦コンビ”が強制性交の疑いで逮捕された事件は2018年です。それを思わせるマンションの情景から物語が始まり、白バイ隊のメンバーと捜査一課のメンバーが動き出す。隊員同士の会話に軽薄感があってちょっと嫌な感じですが、特殊能力を持った二人の女性白バイ隊員の大活躍で絡み合った事件が解決される。年頭の箱根駅伝を舞台にしたミステリーとしての内容が、以前の作品より高まった感じがしました。
読了日:01月31日 著者:佐藤 青南


白バイガール 幽霊ライダーを追え! (実業之日本社文庫)白バイガール 幽霊ライダーを追え! (実業之日本社文庫)感想
箱根の下り坂、ブレーキが効かなかったら、ミッションが抜けなくなったら。ブレーキもエンジンブレーキも使えない中で白バイに飛び移る!すご~い!バイクの良さは風を感じ、体重移動で曲がるあたりにあると思います。スラロームのシーンなんてワクワクしました。残念だったのは、早いうちから真犯人が想起されてしまったことでしょうかねぇ。面白かった。
読了日:01月27日 著者:佐藤青南


白バイガール (実業之日本社文庫)白バイガール (実業之日本社文庫)感想
大型自動二輪の運転免許は持っていますが、倒れた車両を起こすことはとてもできそうにありません。息子はトライアンフでツーリングを楽しんでいます。羨ましい。京都や仙台で開催される女子駅伝では女性の白バイ隊員が格好良く先導しています。ああなるためにはいろいろと訓練も大変なのでしょうね。二人の異なった性格の女性を同じチームに抱えた白バイ隊の活躍。「胸躍る」というほどでもありませんが、外出自粛の無聊を大いに慰めてもらいました。
読了日:01月26日 著者:佐藤 青南


エンド・オブ・ライフエンド・オブ・ライフ感想
比較的大きな文字で印刷されているのに、なかなか読み進められなかった。重いテーマのせいだけではない。構成に感動を導こうとする意図が見え隠れするためだ。そのために年代が前後しているのだ。内容そのものはやはり感動ものだ。『医療にとって死は敗北』であったことから、少しでも人間らしい終末期医療へ。その医療を担う側と受領する側のそれぞれの心根を丹念に取材してある。私もそろそろ準備を始めなければならない。
読了日:01月24日 著者:佐々 涼子


旅屋おかえり (集英社文庫)旅屋おかえり (集英社文庫)感想
吉田伸子氏の解説で気づきました。「フーテンのマハ」(未読)をものにしているこの作家、ならではの旅の情景が描かれているのだと思います。所々で涙が止まらなくなるのには参りました。私は写真に残すために各地に行くチャンスを狙っているのですが、旅の醍醐味はやっぱり「人とのつながり」ということになりそうです。旅の準備から現地、そして戻ってからも。
読了日:01月24日 著者:原田 マハ


ファーストラヴ (文春文庫)ファーストラヴ (文春文庫)感想
解説の朝井リョウは『男性の読者の中には・・・狐につままれるような気持ちになる人もいるかも知れない』と記している。「この本で語られる状況は読者自身の社会との関連性によって受け取り方が微妙に変わるものばかり」との評もまったくそのとおりと感じた。まさしく女人の心の内は測りがたい。法廷を舞台にしたミステリーなのか、精神医療が舞台の物語なのか、いずれにしても興味深く読了した。題名の『ラヴ』良いですよね。ベートーヴェン、ヴァイオリン、スマートフォン。日本語表記はかくあるべし。
読了日:01月20日 著者:島本 理生


小説 渋沢栄一〈下〉 (幻冬舎文庫)小説 渋沢栄一〈下〉 (幻冬舎文庫)感想
下巻では数ある関与した企業での活躍を紹介しているが、もうありえない量であって独りの人間業とは到底思えない。『自己はまったくこの会社の公僕であるということを寸時も忘れてはならぬ』。論語とキリスト教、「己の欲しないことを他人に施してはならぬ」と「わが受けた心地よいことを他人に施せ」の違いを、謙遜、謙譲の気持ちの有無ではないかとしています。この辺り、今の政治家、経済界によく考えてほしいものです。孫文と彼亡き後の蒋介石との会見で、その点をこの論語の教えを口にしたとの記述に、最も心を奪われました。
読了日:01月19日 著者:津本 陽


小説渋沢栄一 上 (幻冬舎文庫 つ 2-12)小説渋沢栄一 上 (幻冬舎文庫 つ 2-12)感想
2024年度より一万円札の肖像画が使われる藤沢栄一。上巻だけでも波乱万丈。最後の徳川将軍を悪く書いていませんけど、彼のおかげで会津は大打撃を受けたのに、と思いながら読み進めました。2021年NHK大河ドラマ「青天を衝け」も楽しみです。
読了日:01月15日 著者:津本 陽


桑港特急桑港特急感想
後半には『夕陽のガンマン』の曲が頭の中で鳴っていました。「ジョン・マン」第7巻の最後はサンフランシスコの船の墓場で終わっています。その後は書くつもりがないんでしょうかね。
読了日:01月14日 著者:山本 一力


ライフライフ感想
喫茶『羽鳥』で刑事ドラマのテレビの音が聞こえる。台詞の声は沢口靖子だ。そしてスマホで「ミオツクシ」を検索してみる。そんな幹太の休日の情景。現在朝7時15分からBSPで『澪つくし」を欠かさず観ている私には見逃せないフレーズでした。アパート住まいの独り者の時代、私も近所付き合いなんて考えもしませんでした。そんな状態の中から、フルネームで知り合う関係になるって、なかなか面白い設定でした。淡々と過ぎ行く日々に、少しずつの変化。この作者ならではという感じを受けました。
読了日:01月13日 著者:小野寺 史宜


天地に燦たり天地に燦たり感想
守禮之邦である琉球王国。儒教の国である李氏朝鮮。さて薩摩国は特に表現されていないように思われます。それぞれの国で戦いの一員として朝鮮半島で出会う3人。わかったようでわからない、そんな感想を持ってページを閉じました。
読了日:01月12日 著者:川越 宗一


ちよぼ: 加賀百万石を照らす月ちよぼ: 加賀百万石を照らす月感想
前田利家といえば「まつ」と反射的に出てきますが、数多い側室の独りである千代保(寿福院)のことは全く知りませんでした(3代目の生母なのに)。キーワードは肥前の名護屋城と日蓮宗でしょうか。戦国時代は本当に目まぐるしくて混乱してしまうのですが、ここにまとめられた千代保を描いた6篇の作品も時代が前後しております。それぞれの章がそれぞれに千代保を描いた作品として楽しみました。妙成寺のウェブサイトを覗き見したところ、立派な五重塔が現れました。さすが日蓮宗本山。
読了日:01月10日 著者:諸田 玲子


芽吹長屋仕合せ帖 日照雨芽吹長屋仕合せ帖 日照雨感想
「結び屋おえん」の続編。下町の江戸庶民の生活が描かれていました。今回はエロ本の作家も登場して興味津々でしたが、その内容に言及はありませんでした(笑)。行方不明になった息子の偽物が現れたと思ったら・・・。都合が良すぎて物足りなさはありましたが、楽しく読了です。
読了日:01月09日 著者:志川 節子

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