・・新藤よ いっそ 道が開けたではないか・・・今回のけん 「ボオヴァリー夫人」みたいじゃないか ・・・それにしてもねぇ 「剣に依って立つ者は 剣に依って滅ぶ」さしずめ「マラに依って立つ者は・・・・」あああ ・・・・しかし どうも 信じ切れないよ でもね まさか 「美人局」じゃ無さそうだし・・・・・・かみさんには キツネか狸が憑いて居たんだろうよ。もっと酷い事に為る前に 露見したのも 神霊の計らいかも知れない。知性・教養少なき「さげまん」と縁が切れて 良かったじゃないか。 いまだから言うが 余も かみさんから 随分デタラメな 愚痴・身の上話しを 聞かされていたよ。・・・・・・周囲の殆ど誰もが 酷い酔いどれ亭主に 虐げられながらじっと耐えて尽くす「健気な妻」と思っていたろう。鬱病になるのも当たり前・・しっかり 同情を集めた。その陰で くわえこんだる 間男と 一年半の 御淫行 かなり ふてぇアマだぜ・・・・思えば かみさんの実家は「稲荷山」の近くた゜ったなぁ ・・・・・・・・・くどいほど 余が お祓い・お祭りをやれと言ったのは 幽かに 違和感を感じていたからだよ・・・新藤厚よ お前が嫌でなけりゃ そのうちに また呑もう。