東葛総合法律事務所友の会

千葉県松戸市で"法律"をキーワードに集う市民の会

1.27松戸で布川事件学習会~桜井昌司さん「なぜ自白したか」を語る

2011-01-30 21:22:54 | 日記
布川事件・桜井昌司さん「なぜ自分は自白してしまったか」を語る


1月27日、松戸市の東葛総合法律事務所で布川事件学習会が開催され、布川事件えん罪被害者のお二人、映画「ショージとタカオ」の主人公である桜井昌司さんと杉山卓男さんが講師として参加されました。
まず、布川事件弁護団の福富美穂子弁護士が事件の概略を説明。
そのあと桜井昌司さん、杉山卓男さんの順番で「なぜ自分は、やってもいないことを”自白”したのか」というテーマで43年前の逮捕から自白までの数日間の経過を語っていただきました。

桜井昌司さんは、事件の発生した1967年8月28日から40日経過した10月10日の夜に逮捕され、13日に"自白"しました。

気ままで楽しい毎日を過ごしていた20歳の若者が、突然牢屋(=警察の留置場)に入れられてみると、そこは何もない空間。
朝から深夜までの取調べでは自分の言うことは全く信じてもらえず、刑事からは繰り返し「本当のこと言え」と詰め寄られることのつらさ。
しかも自分のアリバイに自信がもてない。事件前日の27日、事件翌日の29日はしっかり記憶があるのに、肝心の28日の記憶があいまいなために厳しい追及を受ける。「お前を見たという人がいる」という刑事のウソを見抜けずに自分が勘違いしてると思ってしまう"純真"さ。
勾留状を見せられたときの焦燥感。
最後は嘘発見器の結果を刑事から聞かされて絶望し、やけになって"自白"してしまうまでの経緯を克明に語ってくれました。

(次回は、杉山卓男さん)

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2011年2月12日(土)13時
「ショージとタカオ」上映会inまつど
松戸市民劇場にておまちしています。
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チケット購入方法などはブログ画面右側のブックマークをご覧下さい。

お早めのご予約をお願いします。

東葛総合法律事務所友の会


2.12「ショージとタカオ」松戸上映会まであと16日~映画の感想

2011-01-27 11:03:39 | 日記

映画「ショージとタカオ」は昨年10月から何度か先行上映会がおこなわれています。

その感想を探してみました。

■「ショージとタカオ」公式サイト ≪観た人の声≫から引用

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二人とも興奮の様子。
「長さ感じなかったな」とTさん
「え、もう終わり?っていう感じでした」とAさん。

 音楽家のAさんは仕事がら音楽への強い関心をしめす。。
「特に音楽にお金をかけたとは思えないんですけど、とってもよかったです」とのこと。
 ”冤罪”という重いテーマを取り上げながら、その重さを”重さ”として押し付け
ないところがすごい。
 
 三人の口から共通して飛び出したいくつかの言葉。

「なんだかすごいものを見てしまった」
「人間だとか、生きるって言うことだとかやっぱりいいよな」
「二人の主人公をあそこまで際立たせる井出さんはすごい」などなど。

 あまり書き込みすぎてもよくないのでこの辺でやめるけれど、劇映画も含めて久々
に面白いものを見せてもらったというのが率直な感想。
 ”面白い”の中身はお一人お一人で確かめてほしい。

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軽快なリズム感が飽きさせず、
主人公はもちろん、登場する全部の人々の言葉から、
人が誠実に生きる暖かさ、力強さが心に響いて、本当にいい映画だった!


私としては、途中2回だけ
ここはまだ縮められるかも・・・と思う部分があったが、
2時間越えの感じはしなかった。

人は色々だから、皆さんがそうではないでしょうが、
帰りぎわに、息子に観せたいと言ってくれたお母さんや、
劇場公開してくださいと言われた青年の言葉が
やけにうれしかった。
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■あんずさんのサイト ☆あんず☆の独り言

 ・映画「ショージとタカオ」に関する日記に感想が寄せられています。

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ショージとタカオが実に正直で、
冤罪の重苦しさを背負い込んだ悲愴感を漂わせていない映画なことが意外。

一般的に冤罪を晴らす運動といえば
「当人と支援団体や弁護団が一致団結して、無実の罪に対する怒りを世に訴えている」
ようなイメージがあったが、
ふたりの間にも、守る会に対しても複雑な軋みがあるんだな・・・
というのが意外な感じがした。
当人たちも、守る会に感謝して、ありがたいと思う反面、
束縛感や不自由感も背負っているんだなと思った。

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長嶺超輝 (ながみね・まさき)さんブログ 法治国家つまみぐい

・キネマ旬報ベストテン 文化映画 第1位獲得 『ショージとタカオ』がスゴイ理由

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冤罪をテーマと位置づけている映画で、この感想がふさわしいかわからないのですが、
 面白かったです。
 
 1996年、冤罪被害にあった2人の男性、桜井ショージさんと杉山タカオさんが、刑務所の門から出てきた瞬間からデジカムをまわし続け、右も左もわからない「浦島太郎状態」のところから、少しずつ普通の生活を取り戻していく様子を、丹念に記録しているのです。
 「冤罪は許されない!」というメッセージ、まぁ、それも大切で、作品中にも大いに盛り込まれてはいるのですが、井手監督は、そうした運動とか啓蒙のために作品を作っているのではないようです。
 あくまで「昔はチンピラで、お互いに嫌っていたふたりの男が、冤罪という理不尽な《共通の敵》と戦っている」「でも、未だにふたりの間には微妙な距離感がある」「失われた約30年の歳月を埋め合わせることが、いかに大変か」などという生身の事実に驚き、そこから得た素朴な感銘が、作品の根底に流れている印象を受けました。
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いかがでしょうか。

 えん罪事件という重いテーマを扱いながらも悲壮感や「正義とは何か」みたいな重厚な雰囲気を漂わせた映像とせず、「ショージとタカオ」お2人の仮出所からの、むしろ淡々とした生活を映すことで、じわりじわりとえん罪被害者の実態を、いつのまにか観る者の心に刷り込んででしまう映画になっているようです。

 2月12日の「ショージとタカオ」上映後には、監督の井手洋子さん、桜井昌司さん、杉山卓男さんの3人によるトークを予定しています。

 昨年の先行上映会から現在までの間には、再審裁判の最終弁論(12月8日)があり、さらにキネマ旬報第1位(1月12日)といううれしいニュースが年明けにありましたので、昨年の先行上映会の後のトークとはひと味違った内容になると予想されます。

ご期待下さい。

なお、チケットの購入方法は、本ブログの過去記事にまとめてあります。

お早めにご予約・ご購入ください。

写真は、昨年12月8日、再審裁判・弁護側最終弁論のおこなわれた水戸地裁土浦支部の門前で、記者のインタビューを受けている「ショージとタカオ」のお二人です。
 

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2011年2月12日(土)13時
「ショージとタカオ」上映会inまつど
松戸市民劇場にておまちしています。
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1.27 松戸で布川事件の学習会~「ショージとタカオ」も参加して

2011-01-26 22:18:36 | 日記
あす27日、午前7時から、千葉県松戸市の東葛総合法律事務所にて、布川事件学習会を開催します。

桜井昌司さん、杉山卓男さん、そして布川事件弁護団の福富美穂子弁護士の参加が予定されています。

あすの学習会には新聞社の取材申込がありました。

2月12日の上映会を大成功させるため、事前学習もがんばらなくては。

東葛総合法律事務所友の会 会員のみなさん、ふるってご参加ください。


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2011年2月12日(土)13時
「ショージとタカオ」上映会inまつど
松戸市民劇場にておまちしています。
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2.12「ショージとタカオ」上映会in松戸市民劇場~杉山卓男さん「若い人に観てほしい」

2011-01-25 23:27:11 | 日記
東京新聞(2011.1.25朝刊)に大きく1.24のインタビューの記事が掲載されています。

「29年ぶりに一般社会に出て、電車の自動改札機に戸惑う姿や、苦労しながら仕事を得たり結婚したりする2人の姿を紹介。2人の検察や裁判への思いも描いている」
「杉山さんは『(仮釈放後は)いろいろな面で苦労があった。その姿をカメラが追っている。若者に特に見てもらいたい』と話した」

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 布川事件が発生し、「ショージとタカオ」が逮捕されたのが1967年10月。
 桜井昌司さんは1947年1月生まれ、杉山卓男さんは1946年8月生まれですから、当時2人は20歳と21歳の若者でした。

最高裁で無期懲役が確定したのが1978年(逮捕から11年、31歳)、
第1次再審請求が最高裁で棄却されたのが1992年(逮捕から25年、45歳と46歳)、
仮釈放され、千葉刑務所から出獄したのが1996年(逮捕から29年、49歳と50歳)、
第2次再審請求が地裁で認められた2005年(逮捕から38年、58歳と59歳)、
再審開始が決まった2009年(逮捕から42年、62歳と63歳)、

 そしていま2人は逮捕から44年目の新年を迎え、64歳のおじさんになりました。
 仮釈放から数えても実に15年近い歳月が流れています。

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 元テレビドキュメンタリー記者で、関西大学社会学部教授の里見繁氏は、多数のえん罪事件を取材をする中で
「すべての冤罪に共通していると実感したのは、『冤罪はその人の人生を根こそぎ奪う』という事実である。そしてまた、『国家はひとりの人間の自由や生命を、間違って奪い取ってしまうことがある。しかし、もしそれが判明しても、決して責任は取らない』という不条理であり、その恐ろしさである(「自白の理由」冤罪・幼児殺害事件の真相 里見繁 著・インパクト出版会)」と記しています。

 通勤・通学途中の電車で発生する痴漢事件や、同棲相手とのトラブルから生じる事件で逮捕されることもあります。確たる証拠もないのに、日頃の言動や素行を理由に突然自由を奪われ、そして、長期間勾留されて「ウソの自白」を迫られる・・・。職場・家庭・学校、どんな場所、どんな人でも冤罪被害に巻き込まれる危険があることを、残念ですが、今この国で生きる私たちは自覚していなければなりません。

 21歳1ヶ月のとき、まったく身に覚えのない事件に人生を「根こそぎ奪」われてしまったタカオこと杉山卓男さん。若い世代の人達に対して、きっとそんな想いからこの映画「ショージとタカオ」を観てほしいと語ったのではないでしょうか。


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2011年2月12日(土)13時
「ショージとタカオ」上映会inまつど
松戸市民劇場にておまちしています。
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1.24千葉県庁で映画「ショージとタカオ」松戸上映会(2.12開催)の記者会見

2011-01-25 10:31:56 | 日記
きのう1月24日、千葉県庁で映画「ショージとタカオ」松戸上映会(2.12開催)の記者会見がおこなわれました。

会見席の3人は、向かって左から、弁護士の宗みなえさん(東葛総合法律事務所)、中央が布川事件えん罪被害者の杉山卓男さん、右は東葛総合法律事務所友の会役員の佐藤雅典さん(北新建設社長)

東京新聞webの記事を引用します。
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映画で知って 冤罪のこと 「布川事件」追ったドキュメンタリー

2011年1月25日

 茨城県利根町で一九六七年に起きた「布川事件」で、強盗殺人罪などで無期懲役となり、仮釈放後に無罪を主張して再審の判決を待つ桜井昌司さん(64)と杉山卓男さん(64)を追ったドキュメンタリー映画「ショージとタカオ」の先行上映会が二月十二日、松戸市の市民劇場で開かれる。杉山さんは「冤罪(えんざい)について知ってもらいたい」と来場を呼び掛けている。 (平松功嗣)

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チケットについてのお問い合せが多くなってきました。
購入方法は当ブログの記事
http://blog.goo.ne.jp/tosoho_tomo/e/a114263c0d4aa324643dad417a3a045c
にまとめて掲載してありますのでご覧下さい。

なお、当日は自由席ですので、
お早めにご入場いただき、席を確保していただければと思います。

また会場ロビーでは布川事件関係のほか、全国各地のえん罪事件に関する展示や書籍等の販売もおこなう予定です。

大勢のみなさまのご参加をお待ちしています。

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2011年2月12日(土)13時
「ショージとタカオ」上映会inまつど
松戸市民劇場にておまちしています。
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