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鷺宮高校は新校舎になったから、人気が上昇したのか

◆都立高校は新校舎になると倍率は上がるのか
私も都立・私立高校の学校説明会に行く。
校舎設備や部活の様子などを見られるのがいい(生徒はもちろんお客様がくることを知っているので、挨拶するよう先生に指導されている)

高校説明会に行ったとき、校舎や体育館などの設備が新しいとより魅力的に感じるもの。
私立高校はそういったところが多いのは「見た目を気に入って、受験してくれるといい」という思惑もあるからだ。
近年、新校舎になった都立高校は、魅力が増して受験者は増えたのだろうか。
今回はその数値を洗ってみた。

鷺宮高校(2016年夏完成)
南葛飾高校(2016年夏完成)
板橋高校(2018年夏完成)
篠崎高校(2018年夏完成)
江北高校(2018年冬完成)
千歳丘高校(2019年夏完成予定)
城東高校(2019年夏完成予定)

◆校舎が新しくなっても倍率への影響は少ない
最近新校舎になった4つの高校を調べてみた、
色のついた年度が「新校舎となって最初の受験年度」である。
たとえば鷺宮は2016年の夏に完成したので、2017年度受験生が新校舎で最初の入学生になる。
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南葛飾のみ倍率が大幅に上がっている。他は変化が少ないというよりむしろ下がっている。

◆鷺宮が2018年度には倍率上昇している理由
新校舎を見学した中学生とその保護者が増え、新校舎の認知度がアップ。
その結果、倍率が上がり始める。
ということかもしれない。鷺宮はそのパターンだ。
新校舎効果が出るのは2年たってから。ということは、新校舎できたばかりの高校は地元以外ではまだ知られていないので狙い目かもしれない。

◆新校舎になっても倍率が上がらない根本的な理由
今回は4つの都立高校を挙げたが、いずれの高校にも共通点がある。
それは「学力レベルが低い」ということ。
ここ3年間で新校舎ができた高校の合格60%偏差値(男子)は
鷺宮47
江北47
板橋40
篠崎40
南葛飾35
<平成31年度受験用 進学指針 進学研究会より>

過去にも述べたが、都立下位校は軒並み基準点も倍率も下がっている。
私立高校授業料無償化の影響で、「レベルの低い都立に行かせるなら、面倒見のいい(と思われる)私立高校に行かせた方がまし」と考える保護者が増えたからだ。

つまり、
新校舎になったから今までと同水準で受験者が集まった。
 古い校舎のままなら、もっと受験者は減っていた。
ということではなかろうか。
上位校が新校舎になればより魅力が増し、倍率は上昇するだろう。

◆注目は城東高校
今年2019年の夏には城東高校と千歳丘高校が新校舎完成を予定している。
城東は学力もそこそこ高く(豊多摩、大泉、北園と同じくらい)、部活動の人気もあること(甲子園に2度出場)から2020年度、2021年度入試は倍率が上がることが予想される。

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