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懐かしのマルス指定券

2023年08月21日 | 鉄是好日
昭和44年(1969年)の急行天草の座席指定券

朝から冷房を入れないと過ごせない様な猛暑が続きます。稲刈りの季節も近づいて気が揉めますが、取り敢えず命大事ということで、冷房の入った部屋で昔の切符、それも指定券類のスタイルの変化を眺めてみました。

指定券発売にマルス(Multi Access seat Reservation System)が本格的に導入されたのは東海道新幹線開業の1964年頃だそうですが、私の古切符の箱にあった一番古いコンピューター発券の指定券は上写真の1969年のものでした。高校に入って一人旅にも出掛けるようになった・・・そんな頃です。

この当時のマルス端末は始発駅と終着駅、列車名を活字棒という先にハンコがついた棒を突っ込んで指定するというしくみで、電子的な情報入力と印字が同時に行える、なかなか面白い方法でした。ただ、乗車駅の発時間などは手書きやゴム印だったようで、この例では列車名の場所にも間違えて押印されていますね。


昭和47年(1972年)の特急しなの座席指定券 発時間がコンピューター印字に進化している

手許には1972年の縦型指定券もあり、基本的には昭和44年のものと変わらないのですが、発時刻がコンピューター印字になりました。システムのデータ容量の増加で発時間も記憶されるようになり、端末側も進化したということでしょうか。この切符と一緒に「あさま」の切符も保存されていて、東京に行く際に「しなの」と「あさま」を乗り継いで行ったんですね。軽井沢で「峠の釜めし」を買ったことも思い出しました。


昭和49年(1974年)の特急・B寝台券 スプロケット穴のある横長スタイルに変形
活字棒は無くなったが、駅名の取り扱いが仮名になってしまった

1972年ごろからマルスのシステムの進化と共に、路線ごと?にページ分けされた穴あきの本のようなものに短い鉛筆の様なものを数本差し込んで乗車区間や列車を指定する新端末が登場し、指定券もいかにもコンピューターで印字しましたという感じのスタイルに変わりました。当初はシステムが漢字を扱えなかった為に、駅名や列車がカタカナになってしまい、見た目には昔の印字されたものより見にくくなってしまいました。
学生時代の友人との旅行の帰路で割とリッチに特急のB寝台ですが、じゃんけんに負けたのか中段になっていますね。上中下の三段寝台というのも今は昔です。

ちょっと心細い一人旅、夜行の急行「天草」の窮屈な4人掛けのボックスの窓側席、大事なカメラバッグを抱えて徳山付近のコンビナートの夜景を眺めている高校生の私。。。 昔の切符を眺めていると、そんな自分の姿を思い出しました。

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