少年トッパ

『サンキュー・スモーキング』でミス発見

 映画やTVドラマでミスを発見することが、ごく稀にある。同じ場面のはずなのにカットによって物の配置が変わっていたり、機材がチラッと写っていたり、とかね。驚かされたのは、25年ぐらい前に観たダドリー・ムーア主演作『オータム・ストーリー』のワンシーンだ。なんと画面の上の方に集音マイクが見えていたのである。編集段階で気付かなかったんだろうか? 映画の内容は少しも覚えてないのに、そのマイクの一件だけはしっかりと記憶に残っている。

 さて、少し前に観た『サンキュー・スモーキング』である。これはタバコ業界のPRマンが主人公の映画だ。タバコの有害性を唱える政治家や活動家や学者を相手に、彼は巧みな話術と笑顔で話を煙に巻いていく。とはいえ、その目的は相手を言い負かすことではない。あくまでも「聴衆を味方にする」ことを念頭に置きながら、論点をすり替え、詭弁を弄し、大胆なハッタリでその場の空気をさらっていくのだ。なかなか面白そうでしょ? ちょっと尻すぼみに思える箇所もあったけど、最近の映画の中ではオススメ作なのよ。

 この『サンキュー・スモーキング』の中に明らかなミスがあったことに気付いた方、どれくらいいるだろ。以下は、ご覧になった方を対象に書いていきます。

 ほら、例のモッズ特捜隊(死の商人)3人組が同じレストランで語り合っているシーンが何回かあったじゃん。主人公が罠に嵌ったあとで集まった時、銃器業界PRマンの禿げたオッサンがチーズタルト(パイだったかも)を注文したでしょ? そのチーズタルトには、お子様ランチみたいに旗が立てられていたよね? で、アルコール業界の女性が「私も食べてみたい」という感じで、そのチーズタルトを食べたじゃん。その時、チーズタルトが割れて、旗は倒れたよね?
 でも、そのあと主人公のアップの画像(たぶん)になって、再び3人が並んだカットに戻った時、チーズタルトは元の形に戻っていたのよ。旗もキチンと立っていて、まだ手を付けられていないようなチーズタルトに替わっていたのよ。そこで「ええええっ?」と思ったのは僕だけじゃないよね?

 『サンキュー・スモーキング』を観た誰かさんにこのことを話したら、「気付かなかった」とのこと。う~ん、もしかして僕の勘違い? そうじゃないよね?
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