予告編を見た時点で分かっていたことだが、北乃きいが素晴らしい。なにしろ、あんなに可愛い顔であんな風にキックを食らわし、不良どもを倒すのである。パンチラという超絶サービス（しかし決してエロくはない）もありがたいし、日本映画好きの男子にとって必見作なのは間違いない。林遣都も相変わらず端正で清々しいので、女性陣も楽しめるだろう。考えてみたら、ものすごく美男美女コンビだよね、この二人。まさに、男にとっても女にとっても大いに目の保養になる映画だ。
ただし、映画全体の印象としては、いささか冗長さも感じられる。その原因は、林遣都と北乃きいの瑞々しい恋の行方に的を絞らず、かつての日本チャンピオン（大沢たかお）と、その恋人だった落ち目女優（桜井幸子）とのドラマに多くの時間が費やされることだろう。いや、この2組のカップルの物語を並行して描いて対比させる、という構成は悪くない。ただ、もう少し林遣都＆北乃きいの方に重きを置いてほしかった。それに、大沢たかおと桜井幸子をめぐる出来事は、「芸能スキャンダル」や「八百長」や「ゲスなプロデューサー」など、あまりにありきたりな要素に満ちているのである。おそらく似たようなことは実際に今でも起きているのだろうが、やはり古めかしさは拭えない。そもそも、予告編に惹かれた観客が観たいのは、林遣都と北乃きいが悩んだりときめいたり、リングでパンチを繰り出したりする姿なのだ。
などと苦言を呈したけど、とにかく北乃きいと林遣都は大健闘している。パンフによると、ボクシングのシーンでは吹き替えもCGも一切使わなかったらしい。おそらく特訓に特訓を重ねたからこそ、あれほど迫力のある映像になったのだろう。お見事！ 青春映画を好きな方は迷わず観るべし！
※映画館の壁にデカい貼り絵が！ 名駅のピカデリーでご覧になる方々、こちらもお見逃しなく。
※サイン入りポスターも貼ってありました。
※『ラブファイト』公式サイト→http://lovefight.jp/main.html
