トムコーチ…。
最初に会ったのはいつだったっけ?
見るからに悪そうな風貌の怪しい人がおるわ…の印象だったようなw
それがだんだんと接するうちに変わっていった。みんなそうじゃない?
体に似合わず、高めの声で、びっくりするくらい気も小さくてデリケートで、少年のままで、普段の生活ではダラしなくて…ゴロゴロしていて…(笑)
でも周りはそんなトムコーチが放っておけなくて、監督もカッシーもみんなも説教しながら付き合っていましたよね。
最初の頃は遠巻きだった保護者もだんだんと性格も分かってきてすっかりと「キャラ」になっていました。
「憎めないキャラ」でしたね。
サッカーに関してはGKも泣きが入るほど厳しい指導でした。選手をよく見て的確なアドバイスを送られる事で成長していった伴のGKたち。
安古市で頑張っているイッセイから始まり、自分の事のようにマサフミ、ユウト達に真剣に向き合い考えてくれました。
現役のリュウノスケ・カイトにも熱い指導で、トムコーチが来るぞ!と分かっただけで2人ともビビってました(笑)
他のチームの指導者に言われた事があります。伴SCの印象はGKがいい事だねと。
体調だったり色々と理由があったりで、毎回の練習に常時参加ではなかったけれどトムコーチが伴SCのGKに与えた影響はとてもあったと思う。
以前、入院した時のお見舞いの時には、病室でGKについて話をしました。どうすれば気持ちが強くなるか、どうすれば声を出しみんなを引っ張れるようになるか、熱く語りました。
OBも含め現役の選手もこれからはトムコーチに「やってみせる」事だと思います。
今までよりも身近で見守ってくれていると思います。
下手なプレーはできませんね。もしかしたら神がかり的なセーブを助けてくれるかも…。
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月曜日に急に体の自由が利かなくなって、救急車で病院に搬送されたそうです。自宅の2階から救急隊員に担ぎ出されたとの事。
それから入院し、カッシーの見舞いにも普通に受け答えしていたようだけど、木曜の朝、急でした。
朝方に泣きながら電話してきたカッシーから監督が連絡を受け、信じる事が出来ずに家に向かいましたが、誰もおらず。病院に向かった時にはすでに亡くなったと聞き、連絡も取れないままで葵会館へ行ったそうです。
その後、私が監督から連絡を受けて家族の意向も聞き、指導者だけでも通夜に出席しようと話をしました。そして各指導者、OBを含めたGKの保護者に手分けして連絡をとり、代表・元代表にも連絡をして通夜の会場に入りました。
電話をした時、どの指導者もGK保護者も絶句でした。みんな信じられない様子でした。電話している私も信じられない状態でしたし…。
通夜の後、指導者数名で食事に行きました。
監督がトムの話をしよう。カッシーを励まそうって事で出かけました。
ちょっとした沈黙の中にトムコーチの事が頭に浮かびます。みんなで色々と話をしました。黙っていると悲しくて寂しくて…。
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今日の葬儀には参列できませんでしたが、
トムコーチ…天国でものんびりと過ごしてください。
あまり飲みすぎないように…。
そして時々、伴のグランドに来て子供たちを見守ってやってください。
みんな待っていますよ♪
サッカーを始めたのもそう。
遊びでサッカーをしていた時、たまたますごいシュートを受け止めて、嬉しくなって、サッカーを始めて楽しくなったらしいです。
サッカーを始めたことで、柏コーチとの付き合いが始まったそうです。
いつも柏コーチは、自分の前を行ってたって。トムコーチ言ってました。
でも、中学生の頃は、動けないからと、炭酸飲料や清涼飲料は自ら飲まないと、サッカーに向かう気持ちは人一倍強かったようですね。
とても良いコンビで、子ども達への熱い指導と熱意は二人とも同じでしたね。
私の顔を見るとすぐに「わぁ……」と嬉しそうな顔で出迎えてくれていました。
そんなトムコーチ。そろそろお母さんに会えたかな。甘えてるんかな。
早く来てからって怒られてるかな。
トムコーチのことだから、これからも、きっと空から応援してくれてるはず。
伴サッカークラブのことも見守ってくれるはず。
そういう人だよね。
トムコーチって。
みんなずっと忘れません。トムコーチに教わったことも。
トムコーチのことも。
これまで、本当にありがとうございました。