篠田桃紅さん…107歳の大往生…ということでしょうか。
できることなら150歳くらいまでも、と思うのは私の贅沢。
誰かに憧れるということは、マネをすることから始まったりします。
ファッションや髪型、話し方だとか、仕事とか…。
本人の年代や考え方で、マネしたいこともかわるのでしょう。
私は「墨」の作品にも憧れましたが、あれは「才能」。
自分自身が年を取ってからは、生き方に憧れていました。
桃紅さんは、いわゆる「抽象」の書家であり画家です。
私が生まれたころには、すでにプロではありましたが、当時の日本では
全く認められず、それどころか「ヘン」「おかしい」「邪道」といわれました。
でも全く折れることなく、アメリカにわたって発表、そこで大絶賛されたのですね。
日本に戻ってからは、ずっと第一線でご活躍。
「貫く」ということ、自分を信じるということ、人の言葉に惑わされないこと、
あきらめないことと、いろんなことを思います。
もちろん、時には我慢もあきらめも必要だし、人の言葉に耳を傾けることも大切。
要はそのタイミング、ですよね。
私は少し前までは、周囲に自分より高齢の人のほうが多かったですから、
聞く耳を持つことも大切で、いろんな人生の先輩に教えられたこともたくさんあります。
古希を迎えて、ふと気が付けば「なんでも自分で考えなきゃならない年になった」と、
いまさらながらに思っています。
以前は、夢はずっと変わらないけれど、ゆらゆらと揺れている部分もありました。
決めたはずなのに「いや待てよ」もありました。あ、いまだにありますけど。
少なくなった「人生の先輩」に「70年かけて作ってきた自分の根っこ、土台を
信じなさいよ。疑ったら自分がかわいそうでしょ」と言われました。
揺るがない思いで、ゆるゆるといきます。
トップ写真は桃紅さん105歳のときの本、今日はもう一冊の
「105歳 死ねないのもこまるのよね」を読み返そうと思います。
あ、桃紅さんの最晩年の着物姿、グズリゆるゆるですが、着物ってこうやって着ても、
素敵に見える…大事なのは中身だなぁと思っています。
私もあぁなりたいけれど、そのためにはちと痩せないと、
ただの「太ってて着物の前がグズグズ」…になってしまう~。
お会いすることもなく、その作品も全部は知らない「とんでもファン」ですが、
私にたくさんのことを示してくださったことに感謝し、ご冥福を祈ります。
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