ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

あこがれの女性が…

2021-03-04 15:51:53 | つれづれ

 

篠田桃紅さん…107歳の大往生…ということでしょうか。

できることなら150歳くらいまでも、と思うのは私の贅沢。

誰かに憧れるということは、マネをすることから始まったりします。

ファッションや髪型、話し方だとか、仕事とか…。

本人の年代や考え方で、マネしたいこともかわるのでしょう。

私は「墨」の作品にも憧れましたが、あれは「才能」。

自分自身が年を取ってからは、生き方に憧れていました。

 

桃紅さんは、いわゆる「抽象」の書家であり画家です。

私が生まれたころには、すでにプロではありましたが、当時の日本では

全く認められず、それどころか「ヘン」「おかしい」「邪道」といわれました。

でも全く折れることなく、アメリカにわたって発表、そこで大絶賛されたのですね。

日本に戻ってからは、ずっと第一線でご活躍。

 

「貫く」ということ、自分を信じるということ、人の言葉に惑わされないこと、

あきらめないことと、いろんなことを思います。

もちろん、時には我慢もあきらめも必要だし、人の言葉に耳を傾けることも大切。

要はそのタイミング、ですよね。

私は少し前までは、周囲に自分より高齢の人のほうが多かったですから、

聞く耳を持つことも大切で、いろんな人生の先輩に教えられたこともたくさんあります。

古希を迎えて、ふと気が付けば「なんでも自分で考えなきゃならない年になった」と、

いまさらながらに思っています。

以前は、夢はずっと変わらないけれど、ゆらゆらと揺れている部分もありました。

決めたはずなのに「いや待てよ」もありました。あ、いまだにありますけど。

少なくなった「人生の先輩」に「70年かけて作ってきた自分の根っこ、土台を

信じなさいよ。疑ったら自分がかわいそうでしょ」と言われました。

揺るがない思いで、ゆるゆるといきます。

トップ写真は桃紅さん105歳のときの本、今日はもう一冊の

「105歳 死ねないのもこまるのよね」を読み返そうと思います。

あ、桃紅さんの最晩年の着物姿、グズリゆるゆるですが、着物ってこうやって着ても、

素敵に見える…大事なのは中身だなぁと思っています。

私もあぁなりたいけれど、そのためにはちと痩せないと、

ただの「太ってて着物の前がグズグズ」…になってしまう~。

 

お会いすることもなく、その作品も全部は知らない「とんでもファン」ですが、

私にたくさんのことを示してくださったことに感謝し、ご冥福を祈ります。

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