なせば成る

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はじめて水の中でおぼれた思い出(前編)

2004年08月11日 | 思い出
今でもあの時のことは佳く覚えています。
なぜなら、ときどきこうやってあの時のことを思い出しているからです。

日付は覚えていませんが、幼稚園(6歳)の春から夏の間の出来事でした。
当時、ザリガニ釣に夢中でした。
イリコを餌にしたり、オタマジャクシを餌にして、アメリカザリガニ(赤くて大きいを釣るのです。
ときには、日本ザリガニを餌に釣ることもありました。

その日は、仲の良かったTくんと3才の弟と近くの池にいつものようにザリガニ釣に行きました。
その当時は、どこに遊びに行くにも弟をいつ連れていました。

池と言っても、葦が沢山生えていて水は澱んでおり、とても泳ぐ気になれないような池でした。
着くと早速、弟を池の辺に置いて友達と二人で餌のおたまじゃくし獲りにかかりました。
このとき、弟の存在は私の頭から消えてました。
オタマジャクシ、おたまじゃくし…




しばらくして、視線の右方向に弟の姿が現れました。既に池の水の中に入っています。
膝の下ぐらいに水面がありました。
「危ないけぇ、入っちゃぁいけん!はよぉでぇ」
と大声で叫びました。
#弟は生れつき右足が不自由でした。
そして、弟の方へ向かおうとした次の瞬間


弟がこけたのです。
「あっ!」
と叫んで駆け出しました。しかし、足元はヌルヌルとした石だらけの池底で思うように前に進めません。
そうしてる間に、弟は立ち上がろうとしては、前にこけ、また立ち上がろうとして前にこけて、なんと池の中心に向かって進み続けました。
私の方は助けないといけん!と気ばかり焦ってなかなか前に進めませんでした。
やっと、弟が最初に居た場所に辿り着き、今度は弟が後ろを追って池の深い方に歩いていきました。
足首、膝、ふくらはぎ、腰、お腹、胸と前に進につれてどんとん水面が顔に近づいてきました。

弟は直ぐ先の所をバタフライのように手をバタつかせながら、前に前に進んでいます。
そして、肩、首、喉まで水面が着ました。
まだ弟を助けることができません。
そして、口元まで水がきました。
恐らく臭かったと思いますが匂いなんてわかりませんでした。
弟はまだバタバタと前に進んでいます。
ここにきて初めて自分が泳げないことに気が付き恐くなりました。まだ、面かぶりのクロールで息継ぎはできず、3mしか進めないのです。
どうしよう…


つづく


追記

この記事は
特訓中  -2004/08/05
にTBしています。

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