昭和40年頃に出版された中央公論社の日本の歴史シリーズは、文庫本にもなり、長く日本史ファンをうみだしてきた。
残念ながら、今は古本でしか入手できない。
この中で、現代社会ととても関係しているのに、大名と百姓という巻がある。
これは、発見した史料を充分に引きつけて解読する巻頭シーンからはじまる地道なドラマだが、では、なぜ現代社会をひもとくに重要なのかというと。
幕藩体制が、百姓に荷重な負担を押し付けていく。
その内容は、五公五民であれば軽い方。
しかも、飢饉、今で言えば不況の時でも増税路線に変わりはない。
副業にも税金が掛かっていく。
年貢を払えないときには、名主に借金して立て替えてもらう代わりに農地を質にいれるが、
利息は高く、結局質流れ。
それでも、花卉、炭など売れればいい。
農家はとくに子沢山。
多くの子が村を出ていく。
などなど。
少し空想も踏まえて。
ただ東北に大地主制が発達したのは、裏作が出来なかったためではないか。
小作率が低いところは、西日本とかに多いみたいだが。
大平野では、山の幸や海の幸が手にはいらず、
生活の余りがなかったのか。
現代社会の租税率は50%くらいだそうだ。
これに、消費税をいれたら、まさに、税金を払うために働く。
働かないと生きていけない。
生きるだけ、というのは、働いている状態で、
生きるだけ、というのは無理。
でも、人間、無理なときもある。
物価は10%上がり、所得はほとんど上がらず、
税金はあがる。
大名と百姓の世界だ。
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