第3章半導体・電子管・電子回路
(4)トランジスター その3
今回は、PNPトランジスターの続きで NPNトラン
ジスターの動作原理からお話を致します。
3.npnトランジスター
npn トランジスターでは ベースが p形半導体でエ
ミッターとコレクターは n形半導体です。
pnp トランジスターとは 半導体の使い方が逆です
ので、Ebeと Ece の電池の繋ぎ方も 逆向きになり
ます。図の赤い●は、電子。白の〇は、正孔です。
まず、電池Eceだけが エミッターとコレクター間
に接続されていたとしたら、Ic は、流れません。
そこへ電池 Ebe を図の様に繋ぎますとIb が流れ
ます。 エミッターとベース間は 順バイアスです。
この時、エミッターの自由電子の多くは ベースを
通り抜けてコレクターへ入ります。
これらの自由電子は Ece の ”+”に引き付けられて
電池の ”+”へ向かいます。
電池の ”+” へ引き寄せられた自由電子は 電池の"
-” 側からエミッター方向へ追いやられます。
追いやられた電子は、 エミッターへ入り、ベース、
コレクターへと 向かって行った分の 電子の供給を
します。
この繰り返しでIcが流れ続けます。
こちらの場合もIbが流れる事でIcが流れる と言
う事は 、同じです。
エミッターに流れる電流 Ie は、Ic と Ibに別れる
事も同じです。
4..各種接地回路
これまでの図を回路図で描きますと以下の様になり
ます。
NPN形の場合は、エミッターにEceの-側とEbe の
-側が繋がれています。この接続法をエミッタ接地
回路と言います。エミッターが電圧の基準になって
いますのでこの様に呼ばれます。電圧の基準は、グ
ランド(アース:地球)です。地面に接続する事を接
地と言います。つまり、地球に接する事です。
前回のPNP形トランジスターの動作原理の説明に使
用した図もエミッターに Ece の+側と EBe の +側
が繋がっていますのでエミッター接地回路です。
続きは、10 月の「法規」と「工学」のぺージで お読
み下さい。
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