第3章半導体・電子管・電子回路
(3)ダイオードその1
今回と次回の 2回に分けて半導体素子としては、一番
簡単な構造ですが、トランジスターやFET等の素子の
基本が詰まっていますダイオードについてのお話を致
します。
ダイオードは交流から直流を作る過程での整流や、変
調された電波から音声信号を取り出す検波に使用され
ます。
(1)ダイオードの働き
ダイオードには、電流を一方向にしか通さない性質
があります。
一番上のグラフは、交流 ( 皆様のご家庭のコンセン
トに来ている電気の電圧を グラフにしたもの)です
。
横軸が時間で縦軸が電圧です。
時間と共に 電圧と極性が変わっています。横軸より
上が ”+”で下が”-”です。
その下の回路図では、交流の電源(丸にSIN波の マー
ク) に抵抗:R が繋がれています。
抵抗:R には、I = V/R の電流が流れます。
抵抗:R の両端電圧は、V = I・R で電源の電圧と同
じ電圧が加わります。
電流の向きは、 赤の矢印の方向であったり 水色の矢
印の方向であったり 時間と共に 周期的に変わります
。
そこで次の図の様に途中にダイオードを入れます。
すると電流の流れは、赤の矢印の方向 だけになりま
す。
この時の抵抗:R の両端電圧は 赤の矢印の方向にし
か電流が流れませんので、回路図の上の グラフの様
な電圧の変化となります。
これはダイオードが 赤の矢印の方向にしか電流を通
さない為で抵抗の両端電圧は ”+” 側の:V = I x R
となります。-(-)側では、常に”0[V]”です。
これを利用して時間的に SIN 状に変化する交流を直
流 [時間的に電圧の”+”、”-” (極性) が 変化せず電
圧が時間により変化しない ] に変換する時に電流の
向きを一方向にだけ通す目的に使用します。
続きは、10月の「法規」と「工学」のぺージでお読み
下さい。
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