ときの備忘録

美貌録、としたいところだがあまりに顰蹙をかいそうなので、物忘れがひどくなってきた現状にあわせてこのタイトル。

年度末

2006-03-31 | 砂時計
今日で17年度が終わる。
今月は売り上げが1千万を越えた。
責任者とスタッフであるアルバイトの私と節子さんの3人だけでの売り上げである。
売り上げ、といっても誰一人として積極的な営業活動をしたわけではなく、棚ぼた式の売り上げである。
責任者である上司は、ここが支社であるため誰からの束縛も受けることは無く、交際費は上限があるもののどんな使い方をしているかなどというチェックはどこからも入らない。
仕事が嫌いなこの人は、そういう立場をうまく利用し、営業にでることもなく、自分の飲み代は交際費でまかない、そうして今月は濡れ手に粟状態で1千万の大台にのった。
さすがに、自分ばかりがおいしい思いをするのは気が引けたのか、私と節子さんに1万円でランチを食べておいで、と言い出した。
二人で一万円のランチ、といきなり言われても、普段手弁当で出勤している主婦二人はとまどってしまった。
市内のグルメガイドを調べた結果、割烹料亭で有名なお店で5500円のランチがあることがわかった。
節子さんは、できれば5千円ランチを食べるより、現金か商品券でもらいたい、と思っていたようだが、それは無理、ということだったので、それならば普段行くことのないようなお店で食べてみたい、ということでその高級料亭に決定。
そうして食べたのが先週のこと。
以前出向いた有名料理人の名を冠したお店のお料理よりは、はるかに手が込んでいて、味も満足のいくものだった。
煮物、お吸い物の出汁のとり方。
和え物の甘み、辛味のバランス。
お刺身の包丁の入れ方、焼き物のこげ具合と火の通り加減の絶妙なタイミング。
青豆のご飯の豆の青さ、ご飯の硬さと塩加減。
季節に合わせた抹茶茶碗の柄行にいたるまで、どれもが手を抜くことなく、丁寧に仕事がなされていた。
私たち二人だけのために、しつらえられた個室というのも美味しくお料理をいただくためにありがたい演出だった。
これで5500円は安すぎるよね、と節子さんに促すと
「うーん。。でも、やっぱり高すぎる。身銭をきってはようこんやろな(=こないだろう)」とさらりと流されてしまった。

まぁ、上司のセコい思いやりではあったが、こういう年度末の迎え方もいいかも。
ご馳走様でした。

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